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経済潤滑部隊 パトロン  作者: 悶舞乱
1/2

【プロローグ】

趣味程度に書いているものです。

期待せずお読みくださいw

22××年、日本は少子化を乗り切り第五次ベビーブームを経ていた。そしてこの年、そのベビーブームに生まれた子供たちが高校生になろうとしていた。さらに日本は史上最悪の不況を迎えていた。

高校生が日本にありふれているが、不況のため各家庭の経済状況はかなり悪く子供の学費を払うことで精一杯という家庭が増えていた。そして子供たちはお小遣いを満足に貰うことができなく金にうえていた。

そこで国は機密的にある政策を実行させたのだ。

それは日本に少数だが存在する大金持ちに公的な高校生のためのパトロンを任命したのであった…


そこで5人の金持ちが招集された。

トヨシマ アキオ(45)

サトウ ノブタダ(48)

ソノダ マサヨシ(54)

ミネギシ フジコ(40)

ヤナギダ タダシ(38)

彼らは親の遺産や、自らが企業で成功したりしたことで莫大な資産を所有している。

しかし、欲しいものは手に入る状況のためもう他に金の使い道が見いだせないでいたのだ。

そこを国はパトロンを命じることで子供たちのために金を使い、溜め込んだ金で経済を潤滑させようと考えたのだ。

5人は国からの通告を受け都内某所へと集まった。

「みなさん、こんにちは。トヨシマ自動車のトヨシマアキオです。初めましての方もいればそうでない方もいる感じですね。」

トヨシマは全員の顔を確認しつつそう言った。

「そうですね。トヨシマさんは先月ぶりですし、ソフトコミュニケーションさんは先週ぶりかしら?」

「峰岸さん会社名で呼ぶのやめてくださいよー」

大手通信会社ソフトコミュニケーション会長のソノダはミネギシにそうツッコんだ。

「お3人さんは顔見知りなのですね。初めまして、ヤナギダタダシと申します。服屋を経営してます。」

「ヤナギダさん、服屋なんてレベルじゃないでしょ笑」

大手ファストファッション店経営のヤナギダと顔見知りである大手飲料系食品会社経営のサトウはそうツッコむ。

「ヤナギダさんもサトウさんも存じ上げておりますわよ。」

ミネギシは2人の顔を見て年を感じさせない笑顔でそう言った。

「ミネギシさんにそう言ってもらえるのは光栄です。」

ヤナギダは少し照れたようにシャンパンを飲みつつ答えた。

「お会いするのは初めてでも皆様知った仲のようですね。」

5人はその声が聞こえた方を見た。

気がつくと、ドア付近に見知らぬ白人の男が立っていた。

「ええっと…どなたでしょうか?」

トヨシマは男に不信感を覚えつつ聞いた。

「失礼しました。皆様はじめまして。この度皆様を集めさせていただきました、JPAの最高責任者を努めさせていただきます。ビルド・ゲイザーと申します。」

「私達は国の命令で集まったはずですが…」

手元のシャンパンをテーブルに置きつつサトウが聞いた。

「はい、JPAは国が管理する団体です。ご安心を。」

「なるほど、ではビルドさんが国からの命令でその…JPA?を束ね、私達はそこに配属された。ということなのでしょうか?」

「さすが、ヤナギダ様ご理解がお早い。その通りでございます。」

ビルドは小さく手を叩きながら笑顔で返した。

「なんとなくわかり始めたが、まずはさっきから連呼してるJPAの説明をしていただきたい。」

「はい、トヨシマ様。JPAというのは(Japan Patoron Association)の略でございます。日本名で日本パトロン協会ということです。皆様には通達書に書いてあったように日本にいる高校生の子供たちのためにパトロンをしていただきます。理由はもうおわかりですよね?」

「なるほどね。日本パトロン協会…そんな協会を設立するほどこの国は大不況ってことなのね。」

「はい、ミネギシ様。左様でございます。日本は戦後から数えて史上最大かつ最悪のデフレを迎えており絶不況に陥っております。そこで多くの資産をお持ちの皆様に助けていただきたく総理直々にお願いしているところでございます。」

「まぁ金はもう使うところがないというところまで持っているが、この不況のせいで会社の利益も下がっている一方なのだ…」

「本当にそうなんですよね…若者向けの服が特に売れない…困ったものです…」

「サトウ様やヤナギダ様の仰ることは重々承知でございます。しかし、皆様が貯めに貯めてきた資産をパトロンとして使っていただくことで経済が潤滑され皆様方の利益向上にも繋がると私共は考えている所存でございます。」

「なるほど…まぁ理論的には間違ってはいないが…そう簡単に上手くいくものなのか?」

「トヨシマ様の仰ることもわかります。しかし今は他に手がないのです。どうか私共、そして国家を信じて協力していただけないでしょうか…?」

ここまで流暢に話してきたビルドは急に悲しげな顔で頼み込んできた。

「まぁいいんじゃない?おもしろそうだし。やってみましょうよ。」

ミネギシは乗り気らしい。

「まぁやってみる価値はあるのかもしれませんね。」

ヤナギダもそれに続く。

「私は不安だ。」

ここまで黙っていたソノダが話し始めた。

「確かに経営難寸前と言っても過言ではない状況だし解決策が他にないというのもわかる。しかし、上手くいく保証がないのに金を使うのはどうも納得がいかない…第一に直接的なメリットが少なすぎる。」

「もちろん皆様には報酬はご用意させていただいてます。この計画が上手くいった際には、皆様1人1人が望むものを何でもご用意させていただいていただきます。」

「何でもですか…まぁそこまで強く言うのなら…」

「ソノダさん、意外に押しに弱いのね、ふふ。」

ミネギシはやはり可愛らしい笑顔でソノダに微笑んだ。

「サトウ様、トヨシマ様もよろしいでしょうか…?」

「まぁ他の皆さんがいるのならやるしかないですね。」

サトウはトヨシマと頷きながらそう言った。


かくしてここにJPAの特殊部隊が誕生したのであった。

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