表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
60/183

結果…雅斗

「突然で申し訳ないが、簡単な自己紹介だけする。俺は、鞠山雅斗。ここに居る亜耶の兄で、遥の親友だ。そして、鞠山財閥次期社長でもある」

淡々と言葉を吐き出す。

「ここから本題だ。今回の噂を広めた奴、出て来い!」

俺は語尾を強めた。

俺は、そいつらに責任をとらそうと思ったのだ。

中々出てこない。

まぁ、素直に出てくるわけ無いか。

「1Eの中に居るんだろ。早く出て来い!」

思わず、感情的になってしまった。

落ち着け、俺。

すると、三人の男女が出てきた。

「お前ら、即刻自主退学しろ!そして、この学校に一切関わるな」

俺の言葉に不満げな顔をする三人。

「お前らのせいで、この学校がなくなるかもしれないんだぞ!」

脅しではない、本当の事だ。

受け入れられないのか、まだ不満顔だ。

致し方ないか。

「お前らが、情報を漏らしたせいで、この学校に通う上流企業のご子息・ご令嬢の親たちが、こぞってこの学校を辞めさせようとしてるんだ。この意味がわかるか?」

生徒の4分の1が、上流と言われるご子息・ご令嬢だ。

その4分の1が抜ければ、有意義な学校生活なんて送れる筈もない。

「それが、どうかしたんですか?」

危機を感じない三人。

どうしたら伝わるんだ?

「この年から三年間の卒業生の就職率が低下するってことだ。秘密裏の話を他社に話してしまう恐れが伴うような学校から、わざわざ採用するわけないだろ」

情報漏洩するような輩が居る学校の生徒を何処もとらないだろう。

今なら、まだ間に合うんだ。

「俺たち、そんなの知りませんよ」

しれっとして言う。

何が、知りませんよだ。

「そっか。じゃあ、お前らがここの生徒の生活をみるんだな。お前ら自身も職に就くこともできないのにどうやって、この全校生徒の生活をみるんだ?親の脛をかじるのか?親なんて、何時いなくなるかわからないんだよ!親を安心させるのではなく、心配させたままにするのかよ!それ、違うだろ。それにだ、お前らがした行為によって、一つの企業がなくなる可能性も社会に出たらあるんだ。自分達は、そんなつもり無かっただろうが、社会出れば、大なり小なりあるんだ。今ならまだ間に合う。お前ら三人が、責任をとって自主退学をすれば、他の生徒達には、害は最小限に押さえることができるんだ」

俺は、一気に言った。

俺や遥かが居ることで、ある程度納まるだろう、が一番的面なのが、亜耶の存在だ。

亜耶が、この学校を親たちに"辞めない"って言えばさらに落ち着く筈だ。

「私……、退学…します。これ以上、迷惑かけられません!」

女子生徒が、自分がおかした過ちを受け入れた。

「別に辞める必要ないじゃん。こいつらが、禁断の恋(?)してたからって、そこまで大事になるわけないだろ」

女生徒の横に居た、少しやんちゃそうな奴がそう口にした。

こいつ、事の重大さにまだ気付いてないのか?

「ほう、なら言うが。お前らが責任もとらず残る事で、4分の1の生徒が居なくなり、充実している整備もなくなる。就職も出来ない。後に残るのは、ホームレスにでもなるのか?あの時、ああしてればよかったって、後悔するだけの毎日を送るのかよ」

俺は、そう言い返した。

「何故、俺がここに来たのかわかるか?妹や親友のためだけに来たわけではないんだ。卒業生の代表として、来てるんだよ!自分が学んだ学校が、突如廃校になるのだけは、避けたいんだよ。お前ら二人が決断したことで、この学校の存続まで変わるんだよ」

場内が、静かになる。

自分が、三年間通ってきた学校を無くしたくないんだ。

会場をゆっくりと見渡し。

「こいつらが出した決断がどちらにしても、恨むんじゃないぞ」

俺は、それしか言えなかった。

三人の退学と他の生徒の就職先の低下、どっちがいいか何て誰にでもわかる。

「ついでに言っておくが、これに関しての一番の犠牲者は、湯川透だからな」

奴の婚約者は、この学校の理事の娘だからな。

「そうかもしれませんが、俺はアイツと別れるつもりありませんから!!」

と、力強い声が聞こえてきた。

それを聞いて、どちらにしても彼女を手放す事はないんだと安心した。

「ソロソロ決めてもらおうか?ご子息・ご令嬢の親たちが着く頃だ」

外が、バタついてきてる。

タイムリミットだ。

「俺は…辞めます」

大人しくしていた男子生徒が口にした。

「ああ。俺も辞めるは、こんな学校」

もう一人も、悪態をついてそう告げた。

だが、その声は震えていた。

目標があって入ったんだろうが、自業自得としか俺は言えない。

三人は、先生に連れられて出ていく。

入れ替わるように親たちが雪崩れ込んできた。

そして自分の子供を見つけると、連れ出そうとしてる。

騒然とする場内に。

「待ってください!事は、全て終わりました。言いふらした者達は、本日付で辞めます。これ以上、大事にしないでください!」

俺は、そう言葉をかけた。

一斉にこちらに目線が向けられた。

そして、聞こえてきた声は。

『王子が居る』

『ナイトに姫までもいるぞ』

との声だった。


大袈裟すぎましたかねぇ。

まぁ、ストーリー上致し方ないと思ってください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ