表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/183

自分の想いを伝えた…亜耶

「私は、鞠山財閥の唯一の孫娘で、元会長の言いつけで、社交界にも出ていないので、隠された存在。お兄ちゃん…鞠山雅斗の友達の間では、知られている。私と婚約する事、即ちバックの影響も計り知れない。その利益を手にしようとする人が、後を絶たないと予測できたため、普通に過ごせる環境を整えられた。遥さんは、利益関係無しに私自身を受け入れてくれた、唯一の人。それを元会長が目に止めてくれ、婚約者として、ずっと傍に居てくれた」

遥さんが居るから、私らしく居れるわけで…。

自分を偽ること無く過ごせたのも、遥さんのお陰だと思ってる。

「つい最近、私のために海外出張にまで行ってくれてた、遥さんを私の一言で、教師の手伝いを引き受ける程で、私達の家庭の事でも迷惑かけてるのに、笑顔で引き受けてくれて、そんな遥さんの傍で支えたいって思うようになった。私達の事で、いろんな想いや迷惑をかけてしまうかもしれないけど、今後ともよろしくお願いします」

私は、頭を下げた。

これが、私の精一杯で、何て言えばいいのか、浮かばなかった。

遥さんを見れば、ニコニコ嬉しそうな顔をしている。

「と言うことだ。この事は、他言無用で頼むな。っても、話したい奴は話しても構わないぞ。就職が難しくなるだけだからな。その覚悟言えよ。因みに、上級生で三人出てるから」

遥さん、それ完全に脅しですから。

「職権濫用だぞ!」

って、声が上がる。

「何とでも言えよ。それから、鞠山財閥だけじゃないからな。高橋コーポレーションも加担するからな」

ニッコリと口許を上げて言う。

遥さん、自分の実家まで取り上げて、大丈夫なのかなぁ…。

「はぁ?何で、そんな大企業が…」

って、声が上がる。

まぁ、不思議に思うのも無理ないだろうな。

「俺の実家だからな」

何でもないように言う遥さん。

あーあ、もうどうなっても知らないよ。

悪戯が、成功した時のような顔してるし…。

「あのー。高橋先生。授業を始めたいのですが…」

奈津先生が、入り口に立って待ち構えていた。

声は、オドオドしてたけど、目はギラギラと獲物を狙っている目だ。

ロックオンしてるみたいだけど、どうしたものか…。

「あっ、すみません。今日の連絡事項は…」

慌てて言う遥さんを横目に自分の席に戻る。


遥さんは、他の女性に目をくれることはないけど、あれはどうにかしなければならないよね。

頭、痛くなってきた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ