活動1日目
ここは雲の上の街「タロットタウン」にある学校「タロット学園」。
この学校の中等部で、ある部活が発足した。
その名も「探偵部」だ!!
活動内容は「生徒や教師から寄せられた依頼を解決していく」という単純なもの。
探偵というよりは何でも屋といったほうがいいかもしれない。
それでも可能な限り、部員それぞれのチカラを合わせて依頼解決をしようじゃないかという勢い任せな発想だけで出来た部活が探偵部なのである。
男女7人ずつ、14人で活動を開始した探偵部の1日目をご覧ください。
-------------------
リ「これでよし、っと・・・・!!よーーし完成ーー!!!みんな来て来て♪」
意気揚々と教室の入り口に「探偵部」の張り紙を貼っているのは、
部長の「リップ」。
そこにゾロゾロやってきた他の部員達が揃ったのを確認し頷くと、右手を上げて高らかに叫ぶ。
「只今よりー!タロット学園探偵団の活動をー!開始しまああああああす!!」
「いええええええい・・・・ってちょっとみんな!!もっと盛り上がってよ!」
大盛り上がりの部長だが、他の部員は微妙な表情。
一瞬空白の時間が流れたが、そこで学園イチのセレブ「甘海いちご」が口をひらく。
甘「リップが部長で部活が成り立つのかしら。楽しそうだけれど正直不安だわ」
リ「ちょ・・・ちょっと何それ!!みんな賛成してくれてたんじゃないの!?」
「ふふーんでも最高じゃないー?学校イチのイケメンと美女を抱えるなんて♪」
それを聞いた学園イチのイケメンと美女は照れくさそうに下を向く。
そして当事者の「夢野あかり」が赤面気味に口を開いた。
夢「あ・・・あかりそうでもないって・・・嬉しいけど全然可愛くないよ^^;」
それを聞いてギラリと夢野を睨みつけたのは同じ部員の「虹野かなた」。
虹「ふーん・・・謙遜してれば許されるワケじゃないわよ?(・д・)」
夢「えっ・・・ち・・・違うのあかりほんとにそんなつもりじゃなくて・・・」
虹「少しは自信持てないの?!アイドルになりたいって言ってたじゃない!」
絵「ちょっといきなり仲間割れ?やれやれ先が思いやられるわね。」
呆れ顔で首を振るのは「絵筆みか」。
活動前からこんな雰囲気になっていては彼女の言うとおり先が思いやられる。
そこへ、待ち望んでいた助っ人?がついに現れた!
海「おーおー、みんなもう来てたんだなーさすが行動が早いっ★」
リ「あ!!ハジ先生!」
やってきたのは探偵部の顧問を受け持つことになった教師「海道ハジメ」。
初々しい部員たちの顔を見回してにこりと微笑むと、
今日から部室となる教室の鍵を開けて部員たちを招き入れる。
海「改めて、探偵部の顧問になった海道ハジメ先生だ!ヨロシクな♪」
「俺今年から先生になったからわかんないこ「へぇーー広いーーー!!」
先生の自己紹介よりも、部室に感激している部員たち。
探偵部の結成部員を知って教師たちが皆顧問を拒否したのがなんとなくわかった気がした。
海「・・・・・相手してよぉ。゜(゜´Д`゜)゜。」
パ「よろしくハジ先生。楽しい部活になればいいなぁ^^」
海「・・・・ジャム/////」
唯一先生に注目してくれていた「ジャム・パンドラ」。
それに釣られるように他の部員たちも海道に目を移した。
絵「頼むわよ部長とセーンセ。それと・・・・・」
「同じ副部長のアナタもしっかりしてよね?」
シ「・・・・!!(*_*)」
絵筆の視線の先にいるのは、2人の副部長の1人「シャロム・フィーネ」。
唐突に名前を呼ばれてビクリと反応した。
シ「お・・・俺様ならそんな心配はいらないなっ(; ・`д・´)」
「お前こそ・・・足を引っ張るなよっ!!」
絵「はぁー?!あたしに限ってそんなことあり得ないわね!」
海「まぁまぁ落ち着けよお前らー仲良くやってこうぜー?」
海道の制止でどうにかおさまる言い合い。
1日目からそこら中で揉めているが、一体どうなるのか・・・・
たった今活動を開始したばかりの部活。
依頼など入るわけもない。
何も起こらずにシーンとする空気をやぶって、
部長のリップが勢いよく立ち上がった。
リ「・・・・ま・・・まぁとりあえず!!」
「あたしたち、今日から探偵部員なんだからさ!楽しく楽しく♪」
「あたし達今日から探偵やりまぁーーーーーーーすっ!!!」
海「おーーーー・・・・・・って・・・不発(;´Д`)」
甘「ふっふふ、まぁいいんじゃない?やってみようじゃない^^」
今日から始まった探偵部。
活動日も時間も気まぐれすぎて想像もつかない行き先。
早速言い合いの連続で早くも崩壊しそうに見える探偵部だが、
明日からはもうちょっと仲良くしてみようと思った部員たちなのだった。
2日目は依頼来るといいな!
-続く-