炎剣士ヘイムダルの人生哲学【3】
俺ら【黒の騎士団】全員、ひとりひとりが魔剣をもっている。
この世界では魔剣を持つということは力の照明だ。
しかも俺らが持つ魔剣はそんじゃそこらの、魔剣じゃあない。
神の力を宿す兵器。こう言い換えた方が分かりやすいだろう。中には俺らを人間を超えた【魔人】と呼ぶことすらある。
この剣ひとつで魔剣を持っていない人間が何人でかかってこようともかすり傷ひとつ負わないだろう。国一つ相手取ることも決して夢物語ではない。
どんなに強い剣士だろうが。どんなに多彩な技を持つ魔術師だろうが。俺らに勝つことは決してできない。いうなれば、格そのものが違う。次元が違うのだ。
この【炎滅剣レーヴァテイン】もそのうちのひとつ。
俺を人ではなく、魔人に変えた魔剣。
この剣はいくつか特殊な力を備えているが、その中のひとつに【不死の炎】と呼ばれる力がある。
そう、名前の通り、肉体を再生する力を備えているのだ。
どんなに致命傷を負ったとしてもたちどころに炎に包まれた体は再生をはたす。 たとえ、それが、首と胴体を切り裂かれたとしても。
俺の胴体と首が【不死の炎】によってつつまれる。
炎によって体をすべて溶かされた後、
そこから現れたのは、死ぬ前に着ていた服すらも再生された傷ひとつ無いからだ。
俺の無傷での再生に、ハヤトはさすがに驚き、まじまじと俺をみつめる。
「いや~、俺が再生するなんてなー。いつぐらいだろうな? いや、ほんと、やってくれたなっ。」
俺は物凄いぞっとするくらいの笑顔で言い放つ。
「ああ、確かに油断していた俺が悪いさ。それは謝ろう。悪かった。悪かった。」
心が躍る。
「ククク、だが、お前も悪いんだぞ、まさか、この世界に俺たち以外に魔剣を持つ人間がいるとはな~。俺以外の団員が最初に戦っていたら、力を出す暇もなく、殺されていたかもなぁ~」
「まじでいっちまいそうなぐらいハイな気分だ! 最高の薬キメて、最高の女とやっているようだ。まさに爽快! お前の魂を食らえば、俺はあいつらよりもひとつ、ぬきんでることがでるしな。ククク、おいっ、そこのエルフ、もう逃げていいぜ。もう使命なんてどうでもいいぜ。ああっ。早く続きをやろうぜ!」
剣の切っ先を自称最強勇者様に向ける。
「さあ、自称最強、俺を楽しませて見せろっ!」




