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ハッピーエンドした後の異世界攻略  作者: らいむらいふ
ハッピーエンドした後の異世界
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訓練-training day-

ライムの護衛役となったリュウト

ほぼ強制的にライムの家に居候し、共に行動する事となったが

嫌なわけではなく、照れや恥じらいの方が大きく、

何より現世で他人とあまり接しなかったが為に接し方が分からないという

ちょっと複雑な気持ちでいた


「今日は何作ろうかな?」


「俺は何にも出来ねぇから、任せるよ。それに手伝えることがあれば言ってくれ」


基本的に会話はライムがリュウトに話しかけ、リュウトがそれに答えるという

問答形式だ。だがリュウトはそれに答えるのすら結構ギリギリ

護衛役という立ち位置がついてから以前よりぎこちなくなってしまった


「そーいえばね?明日城の闘技状に来て欲しいんだって」


「闘技場?なんで?」


「内容までは聞いて無いけどー、闘技場でやる事なんて訓練とかじゃない?」


「闘技場で訓練?なんだ、喧嘩でもすんのか?」


「喧嘩じゃないよ!喧嘩はダメ!訓練は実演的な戦闘講習よ!」


「なんだそれ、喧嘩のやり方何て教わったことねぇぞ」


「喧嘩じゃないってば!ウェンズが言うんだからとりあえず言ってみよう?私も行くから、ね?」


にっこりと笑い首を傾け、その様子はとても愛らしい


夕食も終わりリュウトが食器を洗っている間にライムが先に風呂へ行った


「リュウトー!?ちょっときてー!!」


「今度はなんだよったく」


面倒くさそうに答えバスルームへ向かう

バスルームの木製の扉を開けるとそこには白いタオルを巻いたライムが立っていた

それを見てリュウトは赤面し体ごと後ろを向く


「なっ!?なんちゅう格好してんだ!?なんで呼んだんだよ!?」


「洗剤が無いから取ってきて欲しかったの。階段の下の棚に入ってるわ」


「く、来る前に言えよな!」


洗剤を取りに行き棚を開けるとヘアー・ボディ・フェイスと書かれた3つの洗剤が置いてあった


「どれだよ……」


とりあえず全部持っていきバスルームに戻るとタオル姿のまんまライムが待っていた

顔だけ後ろを向き洗剤だけ差し伸べるリュウト


「と、とりあえず全部持ってきた!!!」


「ありがとう!!シャンプーだけで良かったんだけどね」


「ならシャンプーって言えよな!!!」


「そうね!ところでリュウトも入るでしょ?」


「はいいい!?いっ、一緒になんか入らねぇよ!!!」


「それは私もイヤ!私の後って事よ!」


「だから最初に言えっての!?」


バスルームの扉はバタンと閉めリュウトは飛び出す


「ちきしょう……ムダに疲れるわ……」


ぼそっと愚痴をこぼしキッチンへ戻る

その後ライムの後に入浴を済ませ昨日と同じ様に2回の寝室へ2人は上がる


「(くそー、昨日と同じ目にはならんぞー)」


ライムが寝たのを確認しリュウトも目を閉じ眠りにつく


窓から入る強い日差しがちょうどリュウトの額を照らし眩しさに目を覚ます

体を起こし両腕を上に上げ体を伸ばす


「今日は俺の方が早いんだな……」


真横で眠るライムは昨日と同じ様に寝巻がはだけ髪には寝癖がついていた


「……!?」


ベッドを見るが誰もいない。床で寝ている自分の横にライムがいる

首をベッド、床と数回振り確認


「なんでだああああああああ!?!?!?」


大きな声を上げ飛び起きる。その声を聞いたライムも目を覚ます


「ん~、ん?おはよう……」


「おはようじゃねぇよ!!!」


昨日と同じ様なやり取りをし、また朝の習慣を繰り返し身を整え

ウェンズに呼ばれた城の闘技場へ向かうとそこには既にウェンズが立っていた

その横には昨日リュウトを睨んでいた門番の1人も同席していた


「やぁやぁ、おはようライム!それにリュウト君もおはよう」


「おはよう!ウェンズ!」


「うーっす。で、今からなにすんだ?」


闘技場とは言っていたが、野外で地面は芝生。普通の庭だった


「まぁまぁ、リュウトは話を進めたがるねーえ?今日はこの門番君ことラカス君に君をトレーニングしてもらおうと思ってね」


「トレーニング?ていうかソイツ昨日を俺にガンくれた奴じゃねぇか」


「貴様、ウェンズ王様に無礼な口を利くとは、身の程をわきまえろ小僧」


「あぁあ!?テメェ調子乗んなよ」


睨み合う2人 それを見てオドオドするライム

なんて声を掛ければいいか戸惑っている様子だ

その横でウェンズも「ありゃりゃりゃ」と苦笑い


「まぁまぁ落着きたまえよ。ラカス君、君は教官としてリュウト君を鍛えてくれ!リュウト君はライムの護衛として強くなってくれ!以上!あとはお好きにどうぞぉ~」


「と、言うわけだ。好きにしていいという事でな、キサマの実力を見てやる。かかってこい」


「上等だこの野郎」


啖呵を切りほぼ同時にお互いが飛びかかった





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