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桜花組の異変 前編

明治維新を三年遅らせたとも戊辰戦争を早めたと言われた池田屋事件から数日後

桜花組の雰囲気が変わってしまったと新選組の幹部たちは思っていた。

桜花組と恋仲である者たちが聞いてみても誤魔化されてしまうが、今まで仲がよかった桜花組が今では顔を会わせることも少なくなった

広間

広間には佳織と紅以外の桜花組のメンバーと男性陣がいた。

その場では何かが変わったようには見えないが……

「土方さん、いますか?」

障子越しから聞こえた声に桜花組がいち早く気付き睨み付けていた

やはり何かが変わってしまっている

土方が返事するとスッと障子が開き、桜花組副長 土村紅が中へ入ってきた

紅は中に入ると桜花組の方を一度向いたがすぐに土方に向き直った

「……つい先程、脱走者を監察方が取り押さえました。それから……長州が派手に動きだしそうです」

ふっと自分を睨んでいる桜花組を見ながら言うとすぐにいなくなった

桜花組のメンバーは気配が消えるまでずっと睨んでいた

「紅って本当に愛想がないよね」

「ね、何で偉そうにしてるわけ?どうせまた佳織ちゃんのために動いたんでしょ?」

土方たちがバッと見ると紅の悪口を言っている千紗と葵に困った顔をしている彩、藍、蛍の姿があった

やはり桜花組は変わっていた

「……葵!!」

「さ、斎藤君!?」

今まで何でもなさそうにただ座っていた斎藤が急に大声を出し、隣に座っていた総司が驚いて声を出してしまったが、周りも声を出さないだけでものすごく驚いている

「一……どうしたの急に…」

葵はすぐに反応し斎藤の横へ向かっていた

「…葵、それから永国。大谷と土村と一度しっかり話せ」

千紗と葵は急に固まってしまったが彩たちはそれを見ていることしかできなかった

「だったら、どうして俺達から距離おくんだよ!!昔も言ったんだ、俺たち仲間なら俺たちに頼ってくれってなのに、土方さんは……紅は!!また俺たちと距離おくんだよ」

この時、千紗の本音が初めて聞けた気がした

いつも冗談ばかり言っている千紗が本気で悲しそうな顔をしていた

すると近藤と土方が顔を見合わせて頷いた

「永国、その気持ちしっかり大谷と土村に聞かせてやれ。山崎、大谷たちを呼んでこい」

土方が山崎の方を振り返り命令するが、困った顔をした

「…大谷と土村はただいま会津公に呼ばれ会津本陣にいます」

『は!?』

山崎の言葉にその場にいた全員が間抜けな声を出した

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