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無視すると僕泣くよ?

葵たちはあのあと頑張って函館山を登り碧血碑が見えてきた頃だった…

「やっと着いた~こんなに疲れるなんて歳かな?」

蛍が子供を下ろし延びをしていると、葵が先客がいることに気がついた

男性4人に女性1人と妙な組み合わせであると思ったが

『意外に遅かったね葵、まさか歳?』

彩がからかうように言ってきた

葵は殴ろうとしたがもうこの世の人間ではないのですり抜けた

『まぁまぁ、蛍ちゃん、葵ちゃん。向こうでみんな待ってるから永倉さんと斎藤さんも来てください』

彩と藍に急かされるまま男性たちの近くまで来た。

穂香は1人何が起こるのか分からずかなり後ろから着いていった

「あ!新八さん!!」

1人の男性がこちらに気がついたように義衛に向けて手を振ってきた

なぜ、旧名を知っているか混乱した穂香は義衛の顔の見えるところまで行き見ると驚いていた

「おいおい嘘だろ?左之!!お前死んだって聞いてたぞ!!」

義衛は走りだし左之と呼んだ男に抱きついた

『うっわ~衆道…』

「紅、見てはいけません」

紅がぼそりと酷いことを言った気がしたが、まぁ穂香の目にも感動の再開をした親友というより引き離された恋人同士に見えてきた

蛍と葵は苦笑していたがしっかりと目の前にいる女性を見つめた

「……戊辰戦争中、行方不明になって死んだと思った千紗が何で目の前てどや顔で腕くんで立ってるわけ?そこの子供絶対千紗の子だよね!?めっちゃ似た顔でこっち見てくるんだけど!!!!」

葵が壊れたように話し始めた

そんな様子を楽しそうに見つめる人々と詰まんなそうにしている紅であった

穂香は穂香で驚いていた

「歳お爺さんたち!?どうしてここに!!」

「だれが爺だ馬鹿野郎。俺は彩たちに呼ばれたから来たんだ」

『誘ったの僕なんですけど~』

穂香と歳と呼ばれた男性の会話に紅が割り込んできた

まぁ、苗字で分かった者もいるかも知れないが穂香は新選組副長 土方歳三の姉のぶの孫である

『そんなことより私たちの話を聞け~!!!!』

余りにも無視ばかりするもんだから困っている佳織と藍の代わりに彩が叫んだ

すると、先ほどまで五月蝿かった奴らが大人しくなった

「その前に、何で土方さんたちは彩のこと見れてんの!?「それは愛の力だ」土方さん、一度黙って」

土方が答えると呆れた顔で全員見つめた

『愛の力なんて知らないが、俺たちが生きている人間にも見えるように霊力を強めているだけだ』

呆れたように消えたり現れたりを繰り返す紅を見て、納得したような顔をする

佳織と藍は霊力を強めていないだけで近くにいるらしい。まぁ、穂香には見えているので関係ないが…

蛍と葵は千沙に今までのことを聞いていたが紅はまた無視されてると落ち込んでいた

そんな紅を見てため息をつく彩に女性たちを見て苦笑している男性陣

穂香はいったい何なのかと近くにあった大きい岩に座り考え込んだ

そんな穂香たちをある者たちが驚いてみていたことにその時の穂香たちは気付かなかった

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