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レインボーマジックイン!  作者: イアン
【1章】生徒会
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悪魔の襲撃 5

放った炎は見事に伸びていた手を断ち切った。

霧が密集して出来上がった手は粉砕し、拘束されていた紫苑は、少年から遠い位置まで投げ飛ばされた。

紫苑は呼吸が乱れていて血の気を失った状態になっていた。

「紫苑!! 大丈夫!?」

虹子奈の近くにいた澄桃は、その場にペタンと座り込んでいる紫苑に駆け寄る。

「う、うん…大丈夫…回復もしなくても大丈夫だから…」

「何いってんの、回復しなきゃダメに決まってるじゃん! 顔真っ白だよ?」

そう言われ、紫苑は自分の顔に手を当てた。ひんやりと雪のように冷たい感覚があり、びくっと体を震わせた。

「…回復お願いします…」

渋々紫苑は肩をすくめ、言うことを聞かなくなっていた足を何とか動かし立ち上がった。

「了解!」

澄桃は紫苑のひんやりとした額に手を当て、呪文を唱え始めた。

「メディシナヒール!!」

澄桃の手から桜色の光が放たれ、その光は紫苑の中に入っていくように額に流れ込んでくる。

雪のように白く、冷たくなっていた紫苑の顔はみるみる生気の色を取り戻し、澄桃の手には人の正常な体温が伝わってきていた。

「よし、おっけーだね!」

「ありがとうございます」

紫苑は顔をほころばせ、ニコッと笑った。

「いえいえ! これが私の仕事だからね!」

澄桃はパチっとウインクをし、再び虹子奈の元へと向かった。

「何なのコイツ…今までの悪魔と比べものにならない…!」

少年から放たれる異常なまでの量のオーラに美碧は眩しそうに顔を歪めた。

「言ったじゃん。僕を馬鹿にしないでね、って」

悪魔の少年は周りを凍りつかせるような笑みを浮かべ、美碧を見捕らえる。

その冷ややかな視線に、美碧は背中に寒気が走った。

それと同時に少年は自分の足元の地面を蹴り、美碧に一気に迫った。

「ーーなっ…⁉︎」

声をあげた時には、もう既に肩口から血が出ていた。

少年は0コンマ5秒のうちに、2mほど離れている美碧に近づき、肩に気流弾を撃っていたのだ。

美碧は1mほど飛ばされ、地面に転がった。

「くっ…!」

あいにく急所は外れていたため対した傷ではないが、血が止まらない状態でいた。




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