〇参九:潯陽楼(じんようろう)に宋江 反詩を吟じ、 梁山泊に戴宗 偽信を伝う
さて、黒旋風こと李逵が、指先ひとつで歌姫を突き飛ばしたのを見て、酒屋の主人は慌てふためいた。
「四人のお歴々、これはいったいどうなさいますか」
主人は急いで店の者たちを呼び、娘を介抱させた。水を吹きかけると、娘はようやく息を吹き返した。幸い額の皮が少し剥けただけで済んだが、気絶するほど肝を冷やしたようである。娘の両親は「黒旋風」の名を聞いて震え上がり、恐ろしさのあまり一言も発することができなかった。
娘がようやく口を利けるようになると、母親は手拭いで娘の頭を包み、身なりを整えさせた。
宋江が静かに尋ねた。
「其方らの姓は何という。どこの者だ」
老婆が答えた。
「隠さず申し上げます。私ども夫婦は宋という姓で、元は京師の者でございます。この娘は玉蓮といい、父親が少しばかり唄を教えましたので、この琵琶亭で歌わせて糊口をしのいでおります。気が短く、場の空気を読まずに歌い出してしまい、旦那様のお手を煩わせてしまいました。まさかお上に訴え出るようなことはいたしません」
宋江は彼女たちのあまりに慎ましい態度に心を動かされ、こう言った。
「誰か使いを寄越して、牢城営まで来なさい。銀子二十両を与えよう。それを持って娘を養生させ、良縁を見つけてやって、こんな商売はやめさせることだ」
親子三人は平伏した。
「そのような大金、いただけるのですか」
「私は嘘はつかぬ。お父御に来させなさい」
親子は深く感謝した。戴宗が李逵を責めるように言った。
「お前が乱暴するから、兄貴が大金を払う羽目になったじゃないか」
李逵は悪びれずに言った。
「指で軽く小突いただけで倒れるなんて、こんなヤワな女は見たことねえよ。俺の顔なら百発殴っても平気だぜ」
皆はその言葉に大笑いした。張順が「酒代は私が払います」と申し出たが、宋江はそれを断った。「私が招いたのだ、君に払わせるわけにはいかない」。しかし張順はどうしてもと譲らず、「兄貴にお会いできた感謝のしるしです」と無理やり支払った。
戴宗の勧めもあり、宋江はそれを受け入れ、「後日改めて礼をする」と約束した。張順は喜び、二尾の鯉を手土産に持たせ、戴宗、李逵、そして宋老人も連れて琵琶亭を後にした。
牢城営の事務室に戻り、宋江は約束通り宋老人に銀子二十両を渡した。老人は感謝して去った。張順も鯉を渡し、張横の手紙を受け取って帰った。宋江はさらに銀五十両の大錠を取り出し、李逵に渡して「これを使え」と言った。戴宗と李逵も別れを告げ、城内へ戻っていった。
宋江は一尾の魚を管営に送り、もう一尾を自分で食べることにした。新鮮でことさら美味だったので食べ過ぎてしまい、夜中になって激しい腹痛に襲われた。夜明けまでに二十回も厠へ駆け込み、ついには衰弱して倒れ込んでしまった。人望のある宋江のために、囚人たちが粥を煮たり薬を煎じたりして、手厚く看病にあたった。
翌日、張順がまた見事な金色の鯉を二尾持ってきたが、宋江が腹を壊して寝込んでいるのを見て驚いた。医者を呼ぼうとしたが、宋江は力なく首を振った。
「食べ過ぎただけだ。『六和湯』という下痢止めを買ってきてくれれば治る」
そして鯉は王管営と趙差撥に贈るよう指示した。張順は薬を買って届け、帰っていった。
翌日、戴宗と李逵が酒肉を持って見舞いに来たが、宋江はまだ病み上がりで喉を通らず、二人が目の前で飲み食いして帰っていった。
五、七日ほど養生して全快した宋江は、久々に戴宗を訪ねようと城内へ出かけた。
戴宗の家を尋ねると、「家族はおらず、城隍廟の隣にある観音庵に寝泊まりしている」と教えられた。そこへ行ってみたが、あいにく留守であった。
李逵の行方を尋ねると、「あいつに定宿はない。牢屋に住み着いたり、あちこちフラフラしている」と言われた。
張順もまた、「城外の村に住んでいて、普段は江辺にいる」とのことで、結局誰にも会うことはできなかった。
宋江は独り悶々としながら、あてどなく城外へ足を向けた。ふと見上げると、素晴らしい眺めの酒楼がそびえ立っている。青い酒旗には「潯陽江正庫」とあり、看板には蘇東坡の筆で「潯陽楼」(じんようろう)と書かれているではないか。
「これが噂に聞く潯陽楼か。せっかくだから登ってみよう」
門には「世間に比類なき酒、天下に名高き楼」という対句が掲げられていた。宋江は二階へ上がり、長江を見下ろす席に腰を下ろした。
【詩に曰く】
彫刻を施した軒は日に映え、彩画の棟は雲に飛ぶ。
緑の欄干は低く窓に接し、翠の簾は高く戸に懸かる。
酔眼を消磨し、青天の万畳の雲山に倚る。
吟魂を勾惹し、瑞雪のごとき一江の煙水を翻す。
白蘋の渡口、時に漁父の鳴榔を聞き、
紅蓼の灘頭、常に見る釣翁の撃楫。
楼畔の緑槐には野鳥が啼き、門前の翠柳には花驄を繋ぐ。
宋江はその絶景に感嘆した。酒保が注文を聞きに来たので、いずれ来るであろう友を待つつもりで、酒と果物、肉を頼んだ。
やがて「藍橋風月」という美酒と、見事な料理が運ばれてきた。宋江は独り盃を傾けながら、ふと我が身を顧みた。
「私は山東に生まれ、役人となり、多くの好漢と交わってきたが、三十を過ぎても功名は成らず、あまつさえ罪人としてこの江州へ流されるとは。故郷の父や弟にはいつ会えるのだろうか」
酒が回るにつれ、悲しみが胸に込み上げてきた。宋江は筆と硯を借り、壁の余白に『西江月』という詞を書きつけた。
「後日、出世してここを再訪した時、かつての苦難を思い出せるように」
【西江月】
自幼きより曾て経史を攻め、
長成して亦権謀有り。
恰も猛虎の荒丘に臥すが如く、
爪牙を潜伏して忍受す。
不幸にして双頰に文を刺し、
那ぞ堪えん 江州に配せらるるを。
他年 若し冤讐を報ずるを得ば、
血は染めん 潯陽江の口。
書き終えると、宋江は大笑いしてさらに酒を煽り、狂気じみた高揚感に包まれて、さらに四句の詩を書き足した。
心は山東に在り 身は呉に在り、
飄蓬 江海 漫りに嗟吁す。
他時 若し凌雲の志を遂げば、
敢えて笑わん 黄巣の丈夫ならざるを!
最後に大きく「鄆城 宋江 作」と署名した。
筆を投げ出し、さらに飲んで泥酔した宋江は、勘定を済ませて千鳥足で牢城営へ戻り、倒れ込むように眠った。翌朝目覚めた時には、詩を書いたことなどすっかり記憶から消え失せていた。
さて、対岸の無為軍という町に、黄文炳という男がいた。現在は閑職にある通判だが、心根の卑しい諂い者で、嫉妬深く、人を陥れることを常としていた。蔡九知府が蔡太師の息子と知り、取り入って出世しようと頻繁に江州を訪れていたのである。
この日、黄文炳は知府を訪ねたが、公宴中だったため潯陽楼で時間を潰すことにした。楼上で壁の落書きを何気なく眺めていると、宋江の詩が目に留まった。
「これは……反詩ではないか」
彼は冷ややかな笑みを浮かべて読み解いた。
「『猛虎が荒丘に伏す』だと? 驕った奴だ。『不幸にして刺青を入れられ』? 罪人の分際で何を言うか。『血で潯陽江を染める』だと? 誰に報復する気だ、この小悪党が。『黄巣を笑う』? こいつは黄巣以上の謀反を企んでいるのか」
署名の「鄆城 宋江」を見て、彼は酒保に尋ねた。
「これを書いたのはどんな男だ」
「昨日、一人で飲んでいた、顔に刺青のある色黒で太った男です」
「やはり牢城営の囚人か」
黄文炳は詩を書き写し、酒保に「消すなよ」と命じて帰っていった。
翌日、黄文炳は蔡九知府に謁見し、世間話のついでに切り出した。
「太師様から近頃、何かお達しはございませんか」
「先日手紙が届いたが、司天監が天象を見て『呉・楚の野に謀反の兆しあり』と奏上したそうだ。巷の童謡にも『耗国因家木、刀兵点水工、縦横三十六、播乱在山東(国を耗やすは家の木に因る、刀兵は水工に点ず、縦横三十六、乱を播くは山東に在り)』とあるらしく、警戒せよとのことだった」
黄文炳はほくそ笑み、懐から書き写した詩を差し出した。
「恩相、これは偶然ではありませぬ。潯陽楼にこのような反詩がありました」
知府は驚いた。
「誰が書いたのだ」
「鄆城の宋江という囚人です」
「たかが配流の徒に何ができよう」
「いいえ、童謡と符合します。『家』に『木』で『宋』、『水』に『工』で『江』。『山東』も鄆城のこと。『縦横三十六』は六六三十六、天数です。こいつこそ謀反の首謀者に違いありません」
知府は囚人名簿を確認させ、宋江の名を見つけた。
「確かに五月に配流されてきている。よし、すぐに捕らえよ」
知府は両院押牢節級である戴宗を呼び出し、厳命を下した。
「潯陽楼で反詩を吟じた犯人、宋江を直ちに捕らえよ」
戴宗は驚愕したが、表向きは承諾して退出した。部下たちを城隍廟に集めさせ、自分は「神行法」を使って先回りし、風のように牢城営へ走った。
宋江に事情を話すと、宋江は頭を抱えた。
「もはやこれまでか」
戴宗は策を授けた。
「狂人のふりをするのです。髪を振り乱し、糞尿をまき散らして転げ回り、訳の分からないことを喚きなさい。私がうまく報告します」
宋江は礼を言い、戴宗は城へ戻って部下を連れてきた。
牢へ行くと、宋江は糞尿まみれで暴れていた。
「俺は玉皇大帝の婿だ! 義父上が十万の天兵を率いてお前らを殺しに来るぞ! 閻魔大王が先鋒だ!」
役人たちは呆れ果てた。
「こいつは失心風だ、捕まえても無駄だ」
戴宗が知府にその有様を報告すると、黄文炳が横から口を挟んだ。
「詩の筆跡は見事なものでした。狂人に書けるはずがありません。これは詐病です。糞まみれでも構わん、しょっ引いてきなさい」
知府もそれに納得し、戴宗に再逮捕を命じた。
戴宗は仕方なく宋江を捕らえ、竹籠に入れて担ぎ出した。
法廷でも宋江は狂態を演じ続けたが、知府は容赦なく拷問を命じた。五十回も打ち据えられ、皮は裂け肉は飛び散り、ついに宋江は耐えかねて自白した。
「酒に酔って誤って書いただけで、他意はありません」
知府は宋江に二十五斤の枷をかけ、死刑囚の牢へぶち込んだ。戴宗は部下に手厚く世話をするよう命じるしかなかった。
知府は黄文炳に感謝し、都の父である蔡京へ手紙を書くことにした。黄文炳は「宋江を生かして都へ送るか、ここで処刑するか、指示を仰ぐべきです」と進言し、自らの功績も書き添えさせた。
使者には、神行法の使い手である戴宗が選ばれた。
「期限は近い。父の誕生祝いの品と手紙を、往復十日で届けてこい」
戴宗は断れず、手紙と進物を受け取った。出発前、牢の李逵に宋江の世話を頼んだ。
「酒を飲んでしくじるなよ」
「兄貴のためなら一滴も飲まねえ」
李逵は断酒を誓い、戴宗を見送った。
戴宗は甲馬を足に結び、一日八百里の速さで駆け抜けた。
一日目の夜、客宿に泊まり、翌朝また出発した。
二日目、朱貴の営む酒場に通りかかった。喉が渇いた戴宗は店に入り、酒と豆腐を注文したが、盛られた薬であっけなく昏倒してしまった。
朱貴が所持品を改めると、蔡京宛ての手紙が出てきた。「謀反人・宋江を捕らえた」という内容を見て、朱貴は驚愕した。
「こいつは江州の戴宗か。なぜ宋江を売るような真似を」
朱貴は解毒薬で戴宗を目覚めさせ、詰問した。戴宗は事情を説明し、「宋江を救うために都へ行くところだ」と弁明した。
朱貴は「この手紙を届ければ宋江は死ぬぞ」と言い、戴宗を梁山泊へ連れて行った。
山寨で晁蓋や呉用と相談した結果、呉用が策を案じた。
「都へ行けば間に合わない。偽の手紙を作り、戴宗に持ち帰らせるのだ。『宋江を都へ護送せよ』と書けば、途中で我らが奪還できる」
しかし、蔡京の筆跡と印鑑をどうするか。
呉用は言った。
「済州に『聖手書生』蕭譲という能筆家と、『玉臂匠』金大堅という彫刻の名人がいる。彼らを騙して山へ連れてこよう」
戴宗は泰山の廟の使いと偽り、二人を山へ誘い出した。途中で王矮虎らに襲わせ、強引に梁山泊へ拉致した。
二人は家族もろとも山へ連れてこられ、観念して入伙した。
蕭譲が蔡京の筆跡を真似て手紙を書き、金大堅が印を彫った。
完璧な偽手紙を持った戴宗は、急ぎ江州へと取って返した。
ところが、戴宗を見送った後、呉用が突然叫んだ。
「しまった。あの手紙には致命的なミスがある」
「筆跡も印も完璧だぞ、何が違うのだ」
「印の文面だ。父への手紙に、名入りの印など押すはずがない」
翰林学士である蔡京の名が刻まれた印鑑など、親子間の手紙に使うのはあまりに他人行儀で不自然なのだ。呉用は天を仰いだ。
「これでは戴宗も宋江も命がないぞ」
果たして、このミスが引き起こす大騒動とは。江州城を揺るがし、白龍廟を沸き立たせる激闘の幕開けである。
【Vol.039:飲みすぎ注意! 酔った勢いのポエムで人生詰みかけた件と、身内の凡ミスで処刑確定のお知らせwww】
① 暴走機関車・李逵登場!
まず、宋江パイセンと戴宗が飲んでたら、新キャラの李逵が乱入。こいつがマジで空気を読めない脳筋野郎で、店の歌姫を指一本で小突いただけで気絶させる(強すぎワロタ)。
宋江が「ちょ、お前何してんのw」って治療費払ってあげたら、李逵も張順も「兄貴、リスペクトっす!」ってなって、みんなで魚パーティー。仲良しかよ。
② 宋江、腹壊してソロ活へ
宋江、張り切って生の魚を食べまくり、見事にお腹を下してダウン。みんなが見舞いに来てくれるけど、「薬飲んで寝るわ」ってことで解散。
数日後、元気になったけど暇すぎる宋江。「誰もおらんし、有名な『潯陽楼』でも行って映え写真撮るか~」って一人で出かける。
③ 酔った勢いの「黒歴史」生成
絶景を見ながら一人で飲んでたら、エモさが爆発。「俺、才能あるのに流刑とかマジ納得いかねー。いつかビッグになって復讐してやるし!」みたいなテンションになり、あろうことかお店の壁に「謀反上等」なポエム(反詩)を筆ペンでガッツリ書き込む。
最後に「鄆城の宋江参上!」って実名入りで署名。これ、翌朝起きたら絶対死にたくなるやつ。
④ アンチに見つかり通報される
黄文炳っていう性格の悪い役人がこの落書きを発見。「これ完全にテロ予告じゃんw お上にチクって出世したろ」とスクショ…じゃなくて書き写して知事に通報。宋江、速攻で指名手配。
⑤ 「狂人のフリ」作戦、失敗
捕まりそうになった宋江に、戴宗がアドバイス。「頭おかしくなったフリすればワンチャン助かるかも!」
宋江、覚悟を決めてう○こまみれになって「俺は神様の婿だー!」と絶叫する地獄絵図を展開。でも黄文炳に「あのポエムの筆跡、正気だったぞ」と見破られ、ガチ拷問されて自白。「酒の席のノリでした…」って言っても時すでに遅し。死刑囚の牢屋行き決定。詰んだ。
⑥ 梁山泊の「偽造工作」大作戦
知事がパパ(都の大臣・蔡京)に「こいつ処刑していい?」って手紙を書くことに。使い走りは戴宗。
道中、梁山泊の朱貴の店で休憩したら、盛られた睡眠薬で戴宗ダウン(身内への誤爆乙)。手紙の内容を見た梁山泊メンバー、「宋江兄貴がヤバい!」と大慌て。
天才軍師・呉用が「偽の手紙を作って、『宋江を都へ護送しろ』って命令に変えれば、護送中に奪還できる!」と提案。偽造のプロ二人(蕭譲・金大堅)を拉致って、完璧な偽手紙を作成。戴宗に持たせて送り返す。
⑦ 最後にとんでもない凡ミス発覚
戴宗を見送った直後、呉用が顔面蒼白で叫ぶ。
「やべぇ! 致命的なミスった!」
「え、筆跡もハンコも完璧っすよ?」
「いや、息子が親父に出す手紙に、フルネームの自分の印鑑押すわけないだろ! 他人行儀すぎて秒でバレるわ!!」
ハンコの押し方ひとつで全員の命が危ない! マジでどうすんのこれ!?
次回、江州で血の雨が降るガチバトル開始! 刮目せよ!
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主要人物図鑑(登場順)
⭐今回は、物語のターニングポイントだけに、「クセ強すぎな悪役」と「チート級の技術職」が登場する神回です。
058:黄文炳
~才能の無駄遣い! 執念の「特定班」系エリート粘着おじさん~
役職: 無為軍の通判(地方公務員の幹部クラスだが、今は閑職)
属性: 媚びへつらいの天才、嫉妬深い、サイコパス、ネットストーカー気質
今回のハイライト:
宋江が酔っ払って壁に書いたポエム(反詩)を偶然発見。普通なら「酔っ払い乙www」で済ませるところを、「行間を深読み」して「謀反の証拠だ!」とこじつける読解力が異常。
現代で言うなら、有名人の過去のツイートを何年も遡ってスクショし、「これ不謹慎ですよね? 炎上案件ですよね?」とスポンサー(知府)に通報しまくる「プロの特定班」。
しかも、宋江が「俺、狂人だから」とウ〇コまみれで演技した際も、「筆跡が理性的すぎる。これは詐病(仮病)だ」と一瞬で見抜く洞察力。敵に回すと一番ダルいタイプ。
【ネタバレ】その後の運命:
こいつのせいで宋江は処刑寸前まで行きますが、梁山泊軍団によって救出されます。
その後、黄文炳は自宅を襲撃され、梁山泊オールスターズの宴会に引っ張り出されます。そこで李逵に「バーベキュー(直火焼き)」にされて食べられるという、水滸伝屈指のドン引きグロ処刑を受けます。
才能はあったのに、使い道を間違えて「権力へのゴマスリ」に全振りした結果、物理的に燃やされるという因果応報エンド。「性格の悪さが命取り」を地で行く男です。
059:聖手書生・蕭譲★梁山泊一〇八将★
~その筆はAI超え! 人間コピー機こと「最強のフォント職人」~
職業: 書家(済州在住)
スキル: あらゆる書体を完璧に模写する「人間フォント生成」能力。
今回のハイライト:
呉用の策により、「蔡京時の権力者の筆跡で偽の手紙を書く」ために、泰山見物に行こうとしたところを拉致される。
「ちょっと手伝って」感覚で、家族ごと山賊のアジトに連行されるというブラック採用の被害者。
しかしプロ意識が高すぎて、蔡京の筆跡をカンペキに偽造。呉用のミス(ハンコの文面)さえなければ、誰も見抜けないレベルの神クオリティを納品しました。
【ネタバレ】その後の活躍:
梁山泊入山後も、「公式文書偽造係」として大活躍。
戦闘力は皆無ですが、敵になりすまして手紙を書く、嘘の命令書を作るなど、情報戦におけるMVP。
【生存ルート確定の勝ち組】
物語終盤、多くの豪傑たちが戦死する中、彼はその「字の上手さ」が皇帝や権力者の目に止まり、「お前、山賊やってる場合じゃねえだろ。ウチ(宮廷)で働け」とヘッドハンティングされて戦線を離脱。
結果、天寿を全うして高官になるという、梁山泊屈指の勝ち組ルートに入ります。芸は身を助ける!
060:玉臂匠・金大堅★梁山泊一〇八将★
~石も金属も削ります! 歩く3Dプリンターこと「偽造工作の神」~
職業: 印刻家・彫刻家
スキル: どんな印鑑も一瞬で彫り上げる「人間3Dプリンター」能力。蕭譲とのコンビは最強。
今回のハイライト:
蕭譲のついでに、ハンコを作るために拉致される。
「蔡京のハンコ作って」という無茶振りに即座に対応し、超精密な偽造印鑑を作成。
ちなみに、今回の作戦失敗の原因は「呉用がハンコの文面の指示をミスった(親父への手紙にフルネーム印を押しちゃった)」せいであり、金大堅の技術自体は完璧でした。つまり、「現場の技術者は優秀なのに、PMがポンコツで炎上した案件」です。かわいそう。
【ネタバレ】その後の活躍:
蕭譲とニコイチで扱われることが多く、引き続き偽造工作や、石碑の文字彫りなどで地味に貢献。
彼もまた、戦闘には参加しませんが、梁山泊のプロパガンダ工作には欠かせない裏方。
【彼もまた勝ち組】
蕭譲と同じく、最終的にはその技術力を皇帝に買われて公務員(宮廷の製造部門)に転職。
血みどろの戦場に行かずに済み、安定した老後を手に入れるという、技術職の鑑のようなキャリアパスを歩みます。
まとめ
黄文炳: 頭脳明晰だが性格最悪な「プロの粗探し屋」。最後は物理的に炎上(BBQ)して死亡。
蕭譲 & 金大堅: 突然拉致された「神絵師 & 3D職人」。ブラック職場で最高のアウトプットを出し続け、最終的にはそのスキルでホワイト国家公務員への転職を成功させる、ある意味で水滸伝最強のキャリア勝ち組コンビ。




