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〇〇参:史大郎、夜陰に乗じて華陰を脱し 魯提轄、拳一つで鎮関西を討つ

挿絵(By みてみん)

怒拳三つ、状元橋に響く

悪を断ち、墨は血潮と舞う

虎の咆哮、義の雷鳴

天地揺るがす、一撃の魂


【しおの】

さて、史進ししんが「一体どうすればよいのだ」と困り果てていると、朱武しゅぶら三人の頭領たちがその場に膝をつき、切実な面持ちで答えました。

「旦那、あなたはどこまでも潔白な身の上だ。我ら賊徒のために道連れになってはなりませぬ。いっそ我らを縛り上げ、役所へ突き出して恩賞をお受けなさい。そうすれば、旦那に累が及ぶことはありますまい」

これを聞いた史進は、烈火のごとく怒りました。

「そんな真似ができるものか! それでは私が貴殿らを誘い出しておきながら、己の褒美のために仲間を売ったことになり、天下の笑いものだ。死ぬときは共に死に、生きるときは共に生きる。皆、立ち上がれ。安心しろ、私に考えがある。まずは事の経緯を問いただしてみよう」

史進は梯子を登って塀の上に立つと、外を囲む軍勢に向かって叫びました。

「二人の都頭(捕吏の長)よ、何ゆえ真夜中に我が屋敷を襲うのか!」

すると都頭の一人が答えました。

「史大郎、しらを切るな! ここにお前の悪行を訴え出た李吉りきつがおるのだぞ」

史進は傍らにいた李吉を怒鳴りつけました。

「李吉! 貴様、なぜ無実の私を陥れるような真似をした!」

李吉は震えながら答えました。

「あっしだって、こんなことになるとは思わなかったんでさ。林で王四おうしが落とした返書を拾って、うっかり県庁の前で人に見せちまったら、あれよあれよという間にこんな大騒ぎになっちまったんだ」

史進はすぐさま王四を呼びつけました。

「返書はないと言ったのに、なぜ持っていたのだ!」

王四は顔を青くして震えるばかりです。

「それが、あの一時、酒に酔ってうっかり忘れてしまいまして……」

「この畜生め! 何ということをしてくれたのだ!」

史進が激昂している間も、外の役人たちは史進の武勇を恐れ、屋敷内へ踏み込む勇気がありません。それを見た三人の頭領は指を立て、「まずは外の連中をなだめなさい」と合図を送りました。

史進はその意を察し、再び梯子の上から叫びました。

「都頭たちよ、騒ぐな。少し下がれ。今から賊を縛り上げ、役所へ引き渡して恩賞に預かろうではないか」

都頭たちも史進と事を構えるのが怖いため、「我らは構わん。縛り終えるのを待って、共に恩賞を分かち合おう」と応じました。

史進は梯子を降りると、まず王四を裏庭へ引き立て、一刀のもとに斬り捨てました。それから庄客たちに命じ、家財道具の中でも貴重なものだけをまとめさせると、三十四本の松明に火を灯させました。

史進と三人の頭領は全身を武装し、腰刀を帯びて長柄の朴刀を手に取ると、裏手の草屋に一斉に火を放ちました。庄客たちも荷物を担いで準備を整えます。

外の役人たちが裏手の火を見てそちらへ駆けつけた隙を突き、史進は中堂にも火を放ち、正面の庄門を勢いよく押し開けて、喊声を上げて斬り出しました。

先頭を史進が突き進み、中に朱武と楊春ようしゅんが入り、殿しんがり陳達ちんたつが務めます。手下や庄客を率いて東へ西へと暴れ回るその姿は、まさに「人食い虎」のごとき猛々しさで、誰一人として止めることはできません。

背後で炎が燃え盛る中、道を切り開いて進むと、正面に都頭二人と李吉が立ち塞がりました。「仇を見れば、目はさらに明らかなり」。史進は激怒し、不利と見て逃げ出そうとする都頭二人を尻目に、逃げ遅れた李吉の元へ躍り出ると、朴刀を一閃させ、李吉を真っ二つに斬り捨てました。逃げる都頭二人も、追いついた陳達と楊春の刃に沈みました。

県の軍事官である県尉は驚愕して馬を飛ばして逃げ帰り、兵卒たちも命惜しさに蜘蛛の子を散らすように逃げ去りました。史進一行を追う者はもうおらず、彼らはそのまま少華山の山砦へと辿り着いたのです。

朱武たちは砦に着くなり、牛を殺し馬を屠って、命がけの脱出を祝う盛大な宴を開きました。

数日が過ぎ、史進は静かに考え込みました。

「三人を救うためとはいえ、庄を焼き、先祖代々の家財も失ってしまった。ここにいつまでも留まるわけにもいかぬ。私はかねてより、父を亡くしたことで果たせなかった願いがある。師匠の王進おうしん教頭が関西の経略府(軍司令部)に勤めているはずだ。家も失った今、あの方を尋ねて行こうと思う」

朱武たちは必死に引き止めました。

「旦那、行かないでくだされ。しばらくこの砦で過ごし、時機を見て庄を再建して良民に戻りましょう」

「厚意はありがたいが、私の心は決まっている。師匠を見つけ、そこで一端の身を立てたいのだ」

朱武はさらに食い下がりました。

「ならば、ここで我らの主となってくだされ。さぞや快楽な暮らしができましょう」

「私は潔白な男だ。父母から受けたこの体を、賊となって汚すわけにはいかぬ。落草(山賊になること)など、二度と言ってくれるな」

史進の決意は揺るぎませんでした。数日後、朱武たちが涙ながらに見送る中、わずかな銀子を懐に忍ばせ、旅姿を整えて山を下りていきました。

史進は朴刀を手に少華山を離れ、遥か関西の地を目指しました。

「険しき山嶺を越え、寂寥たる孤村を過ぎる。雲霧をかき分けて荒野に宿り、暁の月と共に険路を登る。落日に犬の吠える声を聞き、霜の降りる朝には鶏の鳴き声を聞く」

独り歩き続けること半月余り、ついに渭州いしゅうの街へと辿り着きました。

「ここにも経略府がある。もしや王師匠はこちらにおられるのではないか」

街に入ると、賑やかな市場の通りに一軒の茶房がありました。史進はそこで腰を下ろし、泡茶を注文しました。

「店主、この街の経略府はどこか。また、そこに東京から来た王進という教頭はおられるか」

茶博士(店の主人)が答えました。

「経略府ならすぐ先です。ただ、教頭には王という姓の者が何人もおりまして、どの方が王進殿やら……」

そこへ、一人の大漢が大股で茶房に入ってきました。

鸚哥いんこのような鮮やかな緑の軍服を纏い、顔は円く耳は大きく、鼻筋が通って顎には立派な髭を蓄えています。身長は八尺(約185cm)、腰回りは十囲(約120cm)もあろうかという見事な巨漢です。

茶博士が言いました。

「教頭をお探しなら、この提轄(ていかつ:軍官)殿にお聞きなされ。この辺りの軍人のことなら、誰でもご存じだ」

史進が立ち上がり、礼を尽くして尋ねると、その軍官も史進の堂々たる体躯を見て礼を返しました。

洒家わしは経略府の提轄、姓は、名はたつという。貴殿の名は?」

「華州の史進と申します。師匠の王進殿を探しているのです」

魯提轄は驚いて叫びました。

「お前さんはもしや、史家村の『九紋龍きゅうもんりゅう』史大郎か!」

二人は互いの名声をかねてより知っており、瞬く間に意気投合しました。魯達は王進がここにはおらず、延安府の老種ろうしゅ経略相公のもとにいることを教えてくれました。

「せっかく会ったのだ、街で一杯やろうではないか」

魯達は史進の手を引き、茶房を後にしました。

二人が街を歩いていると、黒山の人だかりがありました。覗いてみると、一人の男が棒術を披露し、膏薬を売っています。それはかつて史進に最初に棒術を教えた「打虎将だこしょう」こと李忠りちゅうでした。

史進が声をかけると、魯達も李忠を誘い、三人は州橋の袂にある名高い「潘家酒店はんけしゅてん」へと上がりました。

酒楼の個室で三人が酒を酌み交わし、武芸の談義に花を咲かせていると、隣の部屋からしくしくとか細い泣き声が聞こえてきました。短気な魯達は激怒し、皿や杯を床に投げつけました。

「わしらが楽しく飲んでいるのに、隣で泣きおるのはどこのどいつだ!」

慌ててやってきた酒保(給仕)が事情を説明しました。

「あれは歌を売る父娘でして、っ深い訳があって泣いておるのです」

魯達が呼び出すと、十八九歳の美しい娘と、五六十歳の老いた父親が現れました。

娘の金翠蓮きんすいれんが涙ながらに語り始めました。

「私たちは東京の者ですが、親戚を頼ってここへ参りました。しかし母を亡くし、路頭に迷っていたところ、この地の財主で『鎮関西ちんかんせい』と呼ばれるてい大官人に強引に妾にされたのです。三千貫の証文を無理やり書かされましたが、一文も受け取っておりません。それなのに正妻に追い出され、今は店主に監禁され、その三千貫を返せと迫られています。父が歌を教えてくれ、その稼ぎのほとんどを鄭屠(ていと:肉屋の鄭)に納めていますが、近頃は客が少なく、返済が滞ってしまいました。鄭屠の仕打ちを思うと情けなく、つい涙がこぼれてしまったのです」

魯達は鼻で笑い飛ばしました。

「ぺっ! 鎮関西だと? あの状元橋で肉を売っている鄭屠のことか。あのような卑しい肉屋の野郎が、小種しょうしゅ経略相公の名を借りて、民を苦しめておるとは!」

魯達はすぐにでも鄭屠をぶち殺しに行こうとしましたが、史進と李忠に「明日になさい」となだめられました。魯達は懐から五両の銀子を取り出し、史進からも十両を借り、李忠からも二両(魯達は少ないと不満げでしたが)を集め、計十五両を父娘に渡しました。

「これを持って明日、東京へ帰りなさい。わしが逃がしてやる」

翌朝、魯達は父娘が泊まる宿へ向かい、追っ手を封じるために店主を殴りつけ、二人を無事に逃がしました。それから彼は真っ直ぐ状元橋の肉屋へと向かいました。

鄭屠の店に着くと、魯達はどっかと腰を下ろして命じました。

「経略相公の言いつけだ。精肉十斤(約5kg)、脂身を一切混ぜずに細かく叩け。団子にするのだ」

鄭屠は提轄の注文とあって自ら包丁を握り、半刻かけて叩き上げました。

「次は脂身十斤だ。赤身を一切混ぜず、細かく叩け」

鄭屠は不審に思いつつも、さらに半刻かけて叩き、ちょうど昼飯時になりました。

「最後は軟骨十斤だ。これも細かく叩け」

さすがの鄭屠も、これが嫌がらせであると悟りました。

「提轄殿、あっしをからかっていなさるのか!」

魯達は立ち上がり、叩き上げられた肉の包みを鄭屠の面に投げつけました。

「そうだ、わしはお前を消遣からかいに来たのだ!」

鄭屠は激昂し、肉切り包丁を手に飛び出してきました。魯達はそれを鮮やいにかわすと、小腹に一蹴りを食らわせて鄭屠を路上に転がしました。胸元を力強く踏みつけ、魯達は怒鳴りつけました。

「わしのような軍官ですら鎮関西とは名乗らぬわ! お前のような犬同然の屠殺人が、どの面を下げて金翠蓮を騙した!」

魯達の第一の拳が鼻にめり込みました。鮮血がほとばしり、まるで油味噌の店がひっくり返ったように、しょっぱい、酸っぱい、辛い匂いがあたり一面に溢れ出しました。鄭屠が「打ち方が上手い」と強がると、第二の拳が眼球を直撃しました。眼が飛び出し、まるで染物屋が開いたように赤、黒、紫の花が咲き乱れました。鄭屠がたまらず命乞いすると、魯達はさらに声を荒らげました。

「最初からそうしていれば許したものを、今さら命乞いとは片腹痛いわ!」

第三の拳がこめかみを捉えました。まるで寺の法要でけいはちが激しく鳴り響くような轟音が鄭屠の頭の中で響き渡り、彼は地面に伸びたまま、ついに息を引き取りました。

魯達は「死んだふりをするな」と毒づきましたが、鄭屠の顔色が次第に土色に変わるのを見て、「まずい、本気で殺してしまった。捕まってはたまらん、早々にずらかろう」と思案しました。

彼は死体に向かって「死んだふりをしていろ、後でまた相手をしてやる!」と捨て台詞を吐くと、堂々とその場を立ち去りました。

下宿に戻り、身の回りのものを手早くまとめると、眉までの高さの齊眉短棒せいびたんぼうを手に南門から逃げ出しました。

渭州の役所は大騒ぎとなり、経略府の提轄が人殺しをしたとして、指名手配の公文書が各地へと飛ばされました。

魯達は逃げに逃げ、半月余り歩き続けて代州雁門県がんもんけんへと辿り着きました。

賑わう街の交差点で、人々が掲示板に貼られた「お触れ(人相書き)」を読んでいます。

「鄭屠を殺した犯人、魯達を捕らえた者には恩賞一千貫を与える……」

字の読めぬ魯達がそれを眺めていると、背後から突然、「張の兄貴、こんなところで何をなさっている!」と声をかけられ、がっしりと腕を掴まれました。

その男に引きずられるようにして路地へと連れ込まれた魯達。

この出会いが、魯達の髪を剃り落とし、髭を削り、仏や羅漢をも畏れさせる「魯智深ろちしん」へと彼を変え、禅杖を振るって悪を討つ波乱に満ちた運命の幕開けとなるのです。

魯達の手を引いた男は、一体何者なのでしょうか。

【Vol.003】九紋龍の脱出と、最強アニキ・魯達のワンパン伝説


1. 史進、村を焼いて爆走脱出!

地元で「お尋ね者」との癒着がバレて、ガチで詰んだ状態の史進ししん。「仲間を売って自分だけ助かるとか、マジでありえないから!」と、恩義全開のチャド(強キャラ)ムーブをかまします。

裏切り者の使用人を秒で片付け、自宅に火を放って「ヒハー!」と叫びながら包囲網を突破。まさに爆速のチャリ(馬)走。少華山の山賊たちに「うちに居なよ」と誘われるも、「俺、師匠に会いたいし、真っ当に生きたいんで」とエモい別れを告げて旅に出ます。


2. 運命の出会い!ガチ勢のアニキ・魯達ろだつ

師匠を探して渭州の街にやってきた史進。そこで出会ったのが、軍の幹部で「歩く重戦車」こと魯達アニキ。

見た目はデカいし、声もデカい。でも中身は超いいやつ。二人は会った瞬間に「お前、いいツラ構えじゃん!」「アニキこそ!」と速攻でマブダチ(義兄弟)になります。


3. 許せねぇ!クソ客対応からのスカッとジャパン

酒場で楽しく飲んでたら、隣の部屋で女の子とその父親がシクシク泣いてる。

事情を聞けば、「鎮関西ちんかんせい」とかいうクソださい名前を自称する肉屋のていって奴に、借金漬けにされてボコられてるっていうじゃないですか。

これに魯達アニキの正義感がフルスロットルで爆発。「肉屋の分際で『関西を鎮める』だと? その名前、俺が回収してやるよ!」と、怒りの現場急行です。


4. 伝説の「肉ミンチ・プロレス」と衝撃の結末

翌朝、魯達は肉屋へ。「赤身を10キロ、1ミリの脂も残さずミンチにしろ。次は脂身を10キロ、赤身を混ぜずにミンチにしろ」と、超絶無理ゲーな注文を連発。

キレた肉屋が包丁を持って飛び出してきた瞬間、魯達アニキの「教育(物理)」が始まります。

第1発: 鼻をワンパン! 鼻血ブシャーで「味噌屋が開店した」みたいなカオスな匂いが充満。

第2発: 目玉を直撃! 視界が真っ暗になり、脳内で「染物屋が爆発した」ような極彩色がハジける。

第3発: こめかみにクリティカル! 頭の中で「お寺の鐘がゴーン」と鳴り響き……

……あれ? 肉屋、動かなくなっちゃった。

「死んだふりしてんじゃねーよ!」と毒づくも、ガチで昇天したと気づいた魯達。

「やべっ、やりすぎたわw」と一瞬で冷静になり、「あとで覚えてろよ!(棒読み)」と捨て台詞を吐いて光の速さでバックレます。


5. 指名手配!そして伝説の僧侶へ…

街中に指名手配ポスターが貼られ、逃亡生活を送る魯達。

そんな中、ある男に腕を掴まれて……。

ここから、あの暴れん坊僧侶「魯智深ろちしん」の伝説が始まるってわけ!


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主要人物図鑑(登場順)


007:魯達(後の花和尚・魯智深)★梁山泊一〇八将★

【肩書き:圧倒的「陽キャ」の最強スペック軍人】

生平(これまでの人生):

もともとは軍のエリート幹部(提轄)。今でいう「ガチ勢のキャリア組」です。身長185cmオーバー、腹筋バキバキの重戦車。仕事もできるし、部下からも慕われるアニキ肌。

キャラ深掘り:とにかく「義理人情」への課金がエグい。困ってる人を見ると、後先考えずに全財産を投げ打つし、相手がクズだと分かれば速攻で「物理(拳)」で解決しにいくスタイル。

今回の「鎮関西」へのワンパン事件も、彼からすれば「胸糞悪い炎上案件をリアルで凸って消火した」だけなんですが、やりすぎて自分のキャリアを完全に溶かしました。

マインド:「自分、不器用なんで」を地で行く圧倒的「脳筋・正義漢」。後に僧侶になりますが、酒は飲むし肉は食うしで、仏教の校則(戒律)をガン無視する「マイルドヤンキー僧侶」として伝説になります。


008:李忠(打虎将)★梁山泊一〇八将★

【肩書き:世知辛い世を生き抜く「苦労人」のフリーランサー】

生平(これまでの人生):

史進に最初に棒術を教えた「一応の」師匠。でも、今の仕事は路上でのパフォーマンスと、怪しい膏薬(貼り薬)の販売。ぶっちゃけ、「ストリート系マルチ商法」っぽいギリギリのラインで食い繋いでいるフリーランスです。

キャラ深掘り:あだ名は「虎を打つ将軍」なんて盛りに盛った名前ビジネスネームを名乗ってますが、ぶっちゃけ実力はそこそこ。魯達アニキのような「本物」と並ぶと、どうしても小物感が出てしまうタイプ。

今回の飲み会でも、魯達が「女の子を助けるために金を出すぞ!」と言ったとき、李忠は「えっ、あ、じゃあ……少しだけ(2両)」と渋ったせいで、魯達に「ケチくせぇな! 漢じゃねえ!」と公開説教される始末。

マインド:でも、これって李忠が悪いんじゃなくて、「今日食う金にも困ってる庶民のリアル」なんですよね。魯達のような「エリートの太っ腹」とは、生きているレイヤーが違う。水滸伝の中でも「一番親近感がわく、等身大の苦労人」なんです。


 ★二人の対比がヤバい★

魯達: 「正義のためならキャリアも命も捨てる。だってそれがカッコいいじゃん?」という圧倒的主人公ムーブ。

李忠: 「正義は大事だけど、明日の生活費も大事。貯金もしたいし……」という切実な現実主義ムーブ。

この「ぶっ飛んだ天才(魯達)」と「地道な凡人(李忠)」、そしてその間に挟まれる「世間知らずの坊ちゃん(史進)」の3人が、居酒屋でエモい武勇伝を語り合っているのがこの第3回の面白さなんです。

結局、魯達はこの後「人殺し」として指名手配され、キラキラした軍人人生からドロップアウト。一方の李忠も、なんだかんだで世の中の厳しさに揉まれながら、後に山賊のリーダーへとジョブチェンジしていくことになります。

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