〇弐参:横海郡にて柴進が賓客を留め、景陽岡(けいようこう)にて武松が虎を打つ
吾は景陽岡の主、この山に住まう猛き者。その日、山の麓から立ち上る喧騒に、わが平穏は破られた。一人の男が、酔いに任せて山道を上り、わが縄張りへと足を踏み入れたのだ。
夕闇が迫り、風が荒れ狂う中、男は酒の匂いをまき散らしながら、一歩また一歩と進んでくる。挑発的なその足取りに、わが血は沸騰し、怒りが全身を駆け巡った。
暗闇に紛れ、岩陰から飛び出した吾は、全身の力を込めて男に襲いかかった。だが、その男は凡庸な人間ではなかった。恐れることなくわが攻撃を受け止め、その両腕でわが首を締め上げんとする。
「景陽岡・墨絵ノ咆哮」
(イントロ:尺八と太鼓のビート、低音のドロップ)
Yo、闇夜を裂くは景陽岡 (yeah)
風が唸るぜ 虎の咆哮 (huh!)
水墨の巨幅、墨の五彩が舞う
今宵、宿命が火花散らすバトルグラウンド
(ヴァース1)
漆黒の雲が山を飲み込む 殺気が渦巻く荒れ狂う風
古の言葉「風は虎に従う」 まさに今、それが現実となる
枯れ葉舞い散り 木々は龍の如く歪む 自然の猛威が肌を刺す寒さ
だが、そこに立つ漢は揺るがず 赤い顔に宿る闘志の炎
(フック)
武松 vs 猛虎 一世一代の勝負
拳が唸るぜ 景陽岡の夜
「吊睛白額」の王、その目に金泥
だが、降魔の主は神気宿すぜ (yo!)
水墨の世界、動と剛のコントラスト
この一撃が歴史刻むぜ ラストバースト!
(ヴァース2)
岩陰から飛び出す巨大な影 鋼の背筋、王の紋様
吊り上がった眼光、不気味に光る 金色の輝き、静寂を破る咆哮
土砂が飛び散る墨の飛沫 紙面から響く獣の叫び
絶体絶命、哨棒は折れたが 漢の心は折れはしねぇ!
(フック)
武松 vs 猛虎 一世一代の勝負
拳が唸るぜ 景陽岡の夜
「吊睛白額」の王、その目に金泥
だが、降魔の主は神気宿すぜ (yo!)
水墨の世界、動と剛のコントラスト
この一撃が歴史刻むぜ ラストバースト!
(ブリッジ)
酒の酔いが闘志へと変わる 混沌から生まれる明晰な閃光
左手は首根っこ、右手は鉄槌 この一撃に全てを懸ける覚悟
周囲の空気さえも震わせる 爆発するエネルギー、墨が飛散
これはただの物語じゃない 宇宙のドラマ、天の定めた宿命
(アウトロ)
「天上の降魔の主、人間の太歳神」
その名に恥じぬ 圧巻の墨世界
(太鼓の連打、尺八のロングトーン、フェードアウト)
【しおの】
さて、宋江は勧められる酒を一杯辞そうと席を立ち、用を足しに廊下へ出ました。折しも辺りは暗がりで、不用意に足元にあった火かき棒の柄を踏みつけてしまいます。跳ね上がった柄は、そこで暖をとっていた一人の大漢の体に当たりました。
男は激昂して飛び起き、宋江を殴りつけようと詰め寄ります。そこへ柴進が慌てて駆けつけ、「宋押司殿、いかがなされました!」と声をかけました。その一言で、目の前の人物がかの名高き宋江であることを、男は知ることとなったのです。
大漢は、相手が憧れの宋江だと聞くや否や、その場に跪いて伏し、起き上がろうともせずに言いました。
「この私、不覚にも『泰山を見分ける目』を持ち合わせておりませんでした! 一時の無礼、何卒ご容赦ください」
宋江が慌てて男を助け起こし、その名を尋ねると、傍らの柴進が指を差して答えました。
「この者は清河県の出身で、姓は武、名は松。次男ゆえに武二郎と呼ばれております。わが屋敷に来てから、はや一年になりますな」
宋江は感嘆して言いました。
「江湖(世間)において武二郎殿の名はかねがね聞き及んでおりましたが、まさか今日、このような形でお会いできるとは。誠に幸甚の至りに存じます」
柴進は、「これほどの豪傑たちが偶然にも集うとは、誠に稀なる奇縁。共に席を囲もうではありませんか」と二人を促しました。
宋江は大いに喜び、武松の手を引いて後堂の席へと戻り、弟の宋清を紹介しました。柴進が座を勧めると、宋江は自分と同じ上座に座るよう武松に請いましたが、武松はどこまでも謙遜して固辞し続け、ついに三番目の席に腰を下ろしました。柴進は新たに豪華な酒肴を整えさせ、三人に心ゆくまで酌み交わすよう勧めました。
灯火の下で武松の姿をまじまじと見つめた宋江は、その佇まいに「これこそ、真の好漢である」と確信を深めるのでした。
【武松を讃えて、一編の詩を引かん】
その体躯は威風堂々として、相貌は凛々しく猛々しい。
両の眼差しは寒星を射るが如く鋭く、眉は墨を掃いた如く濃く太い。
胸幅は広く、万夫不当の気概を湛え、
話し声は朗々と響き、千丈の雲をも凌ぐ志を吐く。
その心胆は雄大にして、天を揺るがす獅子が雲端より降り立つが如く、
骨は健やかに筋は強く、地を揺るがす貔貅が座に臨むがごとし。
まさに天上の魔を降す主にして、この世に現れた太歳神そのものである。
宋江はすっかり武松の風体に惚れ込み、なぜこの屋敷に身を寄せているのかと尋ねました。武松は静かに語り始めます。
「清河県におりました頃、酔った勢いで役人と争いになり、一撃で打ち倒してしまいました。相手が死んだものと思い込み、柴大官人の屋敷へ逃げ込んで一年余り。後に、その男が幸いにも死なさずに済んだと聞き、兄を訪ねて帰郷しようとした矢先、瘧を患って動けなくなりました。先ほども寒気に耐えかね、廊下で暖をとっておりましたが、貴殿に柄を踏まれて驚いた拍子に、一気に冷や汗が出て病も癒えたようです」
これを聞いた宋江は大いに喜び、その夜は三更(深夜)まで語り明かしました。翌日からも柴進は牛や羊を潰し、宋江らへのもてなしを尽くしました。
数日が過ぎ、宋江が武松に新しい衣類を誂えようと銀を差し出すと、柴進はそれを制し、自ら極上の絹地を持ち出して、三人のために新しい衣を仕立てさせました。
さて、そもそも柴進がなぜ武松を少し疎んじていたのか。武松が最初に来た頃は丁重にもてなしていましたが、いかんせん武松は酒癖が悪く、酔うと気性が荒くなり、下男たちの粗相に対して拳を振るうことがあったのです。そのため、屋敷中の者が柴進に武松の不平不満を吹き込んでいたのでした。柴進は追い出しこそしませんでしたが、次第にもてなしが冷淡になっていったのです。しかし、宋江が毎日武松を連れ歩き、慈しむように共に酒を酌み交わすようになると、武松の荒い気性も不思議と影を潜めていきました。
宋江と過ごして十数日が過ぎた頃、武松は故郷の兄が恋しくなり、清河県へ帰る決意をしました。柴進も宋江も名残を惜しんで引き止めましたが、武松の決意は固いものでした。
「兄とは久しく音信不通。どうしても様子を見に行きたいのです」
宋江は、「それほどまでに言うのなら、無理に止めることはしまい。暇ができればまた会おう」と言い、屋敷の門口まで見送ることにしました。柴進は武松に路銀を贈り、別れの酒宴を設けました。武松は赤い絹の綿入れを纏い、白い氈笠を被り、護身用の哨棒を提げて旅立ちました。宋江は「弟よ、少し待て」と呼び止めると、自らの部屋から銀を取り出し、宋清と共にさらに数里先まで見送ることにしたのでした。
五、七里ほども歩いたでしょうか、武松は「もう十分でございます。柴大官人がお待ちでしょう、ここでお引き返しを」と申しましたが、宋江は「もう少しだけ、共に行こう」とさらに歩みを続けました。やがて街道沿いに一軒の小さな酒屋が見えてまいりました。
「あそこで三杯だけ別れの酒を飲み、分かれようではないか」
店に入ると、宋江を上座に据え、武松は棒を傍らに立てて下座に座りました。夕日が西の空を赤く染める中、数杯を飲み干すと、武松は胸に迫る思いを抑えきれず言いました。
「天も暮れようとしております。義兄上、もし私のような者を捨て置かぬとおっしゃるなら、義兄弟の契りをお願いしたく存じます」
宋江は大いに喜び、武松は地に頭をつけて四度拝し、二人は晴れて義兄弟となりました。宋江は餞別として十両の銀を差し出しました。武松は固辞しましたが、「これを受け取らぬなら、私を兄とは認めぬということか」という宋江の言葉に、ついに涙を流して拝受いたしました。
宋江と宋清の兄弟は、武松の背中が見えなくなるまでいつまでも見送り続け、ようやく屋敷へと戻っていきました。
さて、武松は宋江と別れた翌日、陽谷県の地へと差し掛かりました。正午過ぎ、腹も減り、喉も渇ききった頃、一軒の酒屋が目に留まりました。門口に掲げられた旗には、大きな五つの文字が書かれています。
「三碗不過岡(三杯飲めば、この先の岡は越えられぬ)」
武松は店に入り、哨棒を立てかけて声を張り上げました。
「主人! 早く酒を持ってこい」
店主は三つの器と箸、そして一皿の湯気の立つ肴を出し、並々と酒を注ぎました。武松がそれを一気に飲み干すと、「こいつは力のある酒だ! 腹にたまるものをくれ」と言いました。店主が二斤(約一キロ)の熟牛肉を出すと、武松はさらに二杯飲み干しました。ところが、三杯目を空けた後、店主は酒を注ごうとしません。
「主人、なぜ注がないのだ!」
「お客さん、肉はいくらでもお出ししますが、酒はもうお出しできません。門の旗をご覧なさい、『三碗不過岡』とあるでしょう」
「それがどうしたというのだ」
「手前どもの酒は村酒なれど、銘を『透瓶香』、またの名を『出門倒』と申します。口当たりは良いが、三杯も飲めば酔い潰れ、前の岡を越えることは叶いません」
武松はそれを聞き、高らかに笑い飛ばしました。
「俺がたかが三杯で酔うものか! 金は払う、さっさと注げ!」
店主は、武松が顔色一つ変えず平然としているのを見て、さらに三杯、また三杯と注ぎ続けました。武松は牛肉をさらに二斤平らげ、結局、前後合わせて十五杯もの酒を飲み干したのです。
「どうだ、これだけ飲んでも酔ってなどいないぞ!」
武松は哨棒を手に立ち上がり、意気揚々と店を出ようとしました。
店主が慌てて後を追いかけてまいります。
「お客さん、どこへ行くおつもりだ! 死にたいのですか!」
「なんだ、代金なら過不足なく払ったはずだぞ」
「いや、これは善意で申し上げているのです。あちらの官府の掲示をご覧なさい。今、この先の景陽岡には、人を喰らう大きな『吊睛白額』、目の吊り上がった額の白い虎が出て、すでに二、三十人もの命が奪われました。お触れによれば、正午を挟んだ前後の刻限に大勢で連れ立って越えよとあり、一人での通行は固く禁じられています。今はもう夕刻。今夜は私の店に泊まって、明日、大勢様と共に越えるのが賢明です」
しかし、武松は鼻で笑って応じません。
「俺は清河の人間だ。この岡は何度も越えたが、虎など聞いたこともない。俺を泊めて夜中に命や財を奪おうという魂胆だろうが、その手には乗らんぞ。もし虎が出れば、この俺が叩き殺してやるわ!」
店主は呆れ果て、それ以上は引き下がりました。
武松が哨棒を手に岡へと差し掛かると、一本の大樹の皮が剥がされ、そこに墨で文字が書かれていました。
「景陽岡に虎あり。旅人は刻限を守り、集団で越えるべし」
武松は「これも酒屋が客を呼び止めるための作り話よ」と一笑に付し、さらに坂を登りました。しばらく行くと、荒れ果てた山神廟があり、そこには本物の官府の印が押されたお触れが貼られていたのです。
「陽谷県示:景陽岡の虎により被害甚大なり。独り歩き厳禁。刻限以外の通行を禁ず」
これを見て、武松は初めて虎の噂が実話であることを悟りました。
(引き返すべきか……いや、今戻ればあの店主に笑われる。それは好漢のすることではない。構うものか、このまま進んでやろう!)
歩むうちに強い酒が全身に回り、体が火照ってまいりました。武松は胸をはだけ、千鳥足になりながらも林の奥へと分け入りました。平らな大岩を見つけ、そこで一眠りしようとしたその時、一陣の不気味な狂風が山を吹き抜けました。
【詩に曰く】
形も影もなく懐を突き抜け、
四季を通じて万物を揺るがす。
木々より黄葉を奪い去り、
山に入りては白雲を押し出す。
古来より「雲は龍に従い、風は虎に従う」と申します。風が止むや否や、林の背後から「ドスン」と地響きがし、目の吊り上がった額の白い、巨大な虎が躍り出てきたのです。
「ああっ!」
武松は驚き、咄嗟に岩から飛び退いて哨棒を構えました。
飢えた虎は前足で地を捉え、空高く舞い上がって武松へ襲いかかりました。その瞬間、武松の酔いは冷や汗となって一気に吹き飛び、間一髪で虎の背後へと回り込みました。虎は身を翻し、腰を跳ね上げて武松をなぎ倒そうとしましたが、武松はこれもひらりとかわします。虎は激しく吠えました。その咆哮は霹靂のごとく山々を震わせました。さらに虎は鉄棒のような尾を立てて振り回しましたが、武松はこれも巧みに避けて凌ぎました。
虎の攻撃は「飛びかかり」「跳ね上げ」「尾の一振り」の三つ。これらが全て外れると、虎の気勢は目に見えて削がれます。武松は再び翻ってきた虎に対し、渾身の力を込めて哨棒を振り下ろしました。
カッ!
凄まじい衝撃音が響きましたが、焦燥のあまり武松の放った棒は虎の体を逸れ、近くの枯れ木に当たって真っ二つに折れてしまったのです。
虎は狂暴さを増し、再び猛然と襲いかかります。武松は十歩退いてこれをかわすと、虎の二つの前足がちょうど武松の目の前に着地しました。武松は折れた棒を投げ捨て、虎の額の皮を両手で力任せに鷲掴みにし、そのまま地面へねじ伏せました。虎が死に物狂いで暴れるのを、武松は全身の重みをかけて押さえ込み、虎の顔面と目をこれでもかと蹴りつけました。
虎が咆哮し、足元の土を掘り返して深い穴を作ると、武松は虎の鼻先をその泥穴へ力強く押し込みました。虎の力が弱まった一瞬の隙を突き、武松は左手で首の皮をしっかりと掴み、空いた右手で鉄槌のような拳を振り上げました。
三十、五十、七十発――。
猛虎の目、鼻、口、耳から鮮血が迸りました。
【古風に曰く】
景陽岡のほとりにて、風は正に狂い、
万里の陰雲が日光を覆い隠す。
突如として聞こえるは一筋の霹靂、
山腰より飛び出す獣中の王。
清河の壮士、酒はいまだ醒めず、
岡の頂に独り座して猛虎を迎え撃つ。
虎の猛攻は山が崩れるが如く、
人の勇姿は岩が傾くが如し。
拳と脚が雨あられと降り注ぎ、
両の手は滴る鮮血に赤く染まる。
武松は息を切らし、肩で呼吸をしながら、念のために折れた棒を拾い、動かなくなった虎を執拗に叩き続けました。虎はもはや、完全に絶命していました。
武松は虎を引きずって下山しようと試みましたが、あまりの激闘に力を使い果たし、手足が痺れて思うように動きません。
(日が暮れてきた。もしここでもう一頭現れたら、今度こそ命はない。一刻も早く山を下りねば……)
武松はよろめきながら、杖を突くようにして岡を下り始めました。
半里ほども行ったでしょうか、草むらから再び二頭の虎が姿を現しました。
「ああ、これまでか!」
武松が覚悟を決めたその時、その虎は不自然に二本足で立ち上がりました。よくよく見れば、虎の皮を被った人間ではありませんか。
「貴様、人か鬼か! 武器も持たず、この暗闇の中を一人で岡を越えてくるとは、一体何者だ!」
それは地元の猟師たちでした。武松が「向こうで虎を仕留めてきた」と告げると、彼らは腰を抜かさんばかりに驚愕しました。
「嘘を申せ! 我ら猟師が何人も食われ、知県様から期限を切られて捕らえろと命じられても、怖くて手が出せなかったあの化け物を、素手で打ち殺したというのか!」
武松が血染めの体で彼らを案内すると、そこには確かに、山のように巨大な虎が横たわっていました。猟師たちは歓喜の声を上げ、里正(りせい・村長)や村人たちを呼び集めに走りました。
翌朝、武松は英雄として陽谷県の街へ迎えられました。巨大な虎を台座に乗せて先頭に立て、武松自身は涼やかな輿に乗せられ、花紅(かこう・飾り布)を贈られて街を練り歩きました。県中の人々が、この「虎打ちの豪傑」を一目見ようと沿道に詰めかけ、道は黒山の人だかりとなりました。
知県は武松の勇壮な姿に深く感じ入り、賞金千貫を授けようとしました。しかし、武松はこう答えました。
「これは相公(知県様)のご威光のおかげに他なりません。私のような者が頂くより、虎のせいで身内を亡くし、苦しんできた猟師たちに分け与えてやってください」
その欲のない高潔な志に打たれた知県は、武松をそのまま陽谷県の都頭(ととう・治安官)に任命しました。武松は「兄を探しに帰る途中ではあったが、思わぬ職を頂いた」と喜び、都頭としての役目を務め始めました。
数日が過ぎたある日のこと。武松が県庁の前を通りかかると、背後から呼びかける声がいたしました。
「武都頭! 素晴らしい出世をなさいましたな。私をお忘れになってはいけませんぞ」
武松が驚いて振り返ると、そこには予想だにしない人物が立っていたのです。
それは、後に陽谷県の街を屍の山、血の海へと変える凄惨な物語の、静かなる幕開けでございました。
武松が再会したその人物とは、果たして誰であったのでしょうか。
【Vol.023】泥酔ニキ・武松の「神回避とガチ筋トレ」〜景陽岡のタイガー・パンチ〜
1. 推しの神対応で病気が治る
指名手配中の宋江が、金持ちパトロン・柴進の屋敷でトイレに行こうとしたら、暗がりで火かき棒を「ガシャン!」と踏んじゃいます。それが廊下で寝てた大男に直撃。
大男は「テメェ殺すぞ!」とブチギレますが、柴進が「この方はあの有名な宋江さんだぞ!」と紹介した瞬間、男は秒で土下座。「マジかよ!生・宋江じゃん!俺、泰山(デカすぎて見えないものの例え)が見えてなかったわ!」と大感激。
この男こそ、後のレジェンド・武松。実は「酔って役人を殴り殺した(と思ってた)」というやらかしで逃亡中でした。おまけにマラリア(瘧)で体調最悪だったんですが、宋江に会えたショックと冷や汗で「病気、治ったわ」と奇跡の復活を遂げます。
2. 柴進さんの「正直すぎる対応」と、エモすぎる別れ
武松は酒癖が悪くて屋敷のスタッフに手を上げていたので、パトロンの柴進さんからはぶっちゃけ「うわ、こいつめんどくさ…」と塩対応されてました。でも、人格者の宋江だけは武松をリスペクトして毎日飲みニケーション。
数日後、武松が「実家の兄ちゃんが心配だから帰るわ」と言うと、宋江は寂しくて数キロ先までお見送り。道中の居酒屋で「俺たち義兄弟になろうぜ!」とエモい契りを交わし、宋江が旅費を「これ取っとけよ」と渡すという、限界オタク(武松)と神対応アイドル(宋江)みたいな別れを済ませます。
3. 「三杯飲んだら詰む」居酒屋で15杯いく男
帰郷の途中、武松は「景陽岡」っていう峠の手前の居酒屋に寄ります。店の看板には「三杯飲んだらこの岡(峠)は越えられない」という挑発的なキャッチコピー。
武松は「ハァ?俺を誰だと思ってんの?」とガン無視。店主が止めるのも聞かず、牛肉2キロをバクバク食いながら、最強の地酒を15杯もキメます。完全に「ストロングゼロのさらに上」を行く泥酔状態で、「虎が出るから一人で登るな」という警告も「宿泊代稼ぎのデマ乙」と切り捨てて峠へ突撃。
4. リアル・モンスターハンター:武松VS虎
峠を登ると、ガチの役所公認「虎出没注意」の看板を発見。「あ、これガチなやつだ」と察する武松。でも「今さら引き返したら、さっきの店主に笑われる。それだけは無理」という変なプライドだけで進みます。
案の定、巨大な虎が登場!武松、一瞬で酔いが冷めて冷や汗ダラダラ。
虎のターン: 「飛びかかり」「跳ね上げ」「尻尾ビンタ」の3段コンボ!
武松のターン: 全部神回避!でも、反撃しようと振り下ろした武器(哨棒)が木に当たってポッキリ折れるという痛恨のミス。
ここからが武松の真骨頂。武器がないなら拳でいけばいいじゃない。虎の頭を地面に押し付け、顔面を足で蹴りまくり、最後は素手で70発くらいボコボコにパンチ。虎は目も鼻も口も血まみれになって絶命。完全にバイオレンスなワンパンマン状態です。
5. 虎より怖い人間と、まさかの再会
ヘロヘロになった武松の前に、また虎が2頭現れて「終わった…」と思ったら、それは虎の皮を被った地元の猟師でした。
「え、お前これ素手でやったの?バケモンかよ!」とドン引きされつつ、武松は一躍ヒーローに。賞金をゲットしますが、「俺より苦労した猟師たちにあげてよ」とイケメンなムーブをかまし、その男気に惚れた知事から警察署長(都頭)にスカウトされます。
で、調子よく街をパトロールしていたら、後ろから「武都頭、出世したなぁ!」と声をかける影が。振り返るとそこには……。
次回のヒント:
再会したのは、あの「身長がめっちゃ低くて、お餅(饅頭)を売ってる」愛すべきあの人。でも、そこから物語はドロドロの不倫と復讐劇へ突入します。お楽しみに!




