〇弐弐:閻婆、大いに鄆城県を騒がせ、朱仝は義をもって宋公明を放つ
『滄州雪夜・双星邂逅図』
Ladies and gentlemen, 紳士淑女の皆様!今宵、私が皆様にご紹介するのは、ただの絵画ではありません。これは、歴史の深い溜息と、運命の燃え盛る情熱が、墨と筆によってこの世に顕現した、まさに奇跡の一枚でございます!
さあ、皆様、ご注目ください!この画面いっぱいに広がるは、峻厳で、しかし同時に詩情豊かな、まさに水墨画の真髄ともいうべき世界。柴進の広大な屋敷を包み込む滄州の荒野は、深い、深すぎるほどの墨色で描かれ、遠景の山々は、幾重にも重なり合った重厚な雲海に沈んでおります。見ているだけで、ひんやりとした冬の空気、そして墨の香ばしい匂いさえ感じられませんか?
そして、この絵の肝。画面中央を貫く、長大で、威厳に満ちた回廊にご注目ください。軒先からは、凍てつくような、しかしどこか叙情的な冷気が、墨のぼかしとなって立ち上り、画面の隅々には、かすかな銀箔を散らしたような初雪が舞い、空気の張り詰めた緊張感あふれる静けさを際立たせています。ああ、まさに息をのむような情景…!
しかし、この静寂の中に、突如として爆発的な動性が生まれるのです!足元をご覧ください!宋江が蹴り上げた十能から、鮮烈で、燃え上がるような朱色の火の粉が、まるで生きている龍のごとく、画面を舞い上がっています!この「火」だけが、この荘厳なモノクロームの世界において、唯一無二の色彩を放ち、まるで生命の衝突、あるいは宿命の激突を、私たちに雄弁に語りかけているかのようです!
そして、いよいよ主役の登場です!この二人の男をご覧ください!
画面右側にお立ちになりますは、我らが「及時雨」宋江!旅の疲れを滲ませながらも、その佇まいは、まるで慈悲深く、優雅な恵みの雨のごとし!彼の纏う衣の線は、柔らかく、流れるようで、周囲の空気と完璧な調和を見せていますが、足元の影は揺るぎなく、大地に根ざした徳を感じさせます。ああ、なんて奥ゆかしい、しかし確固たる存在感でしょうか!
そして、その宋江に対峙するは、画面左側から暗がりの廊下を突き破るように立ち上がる男、そう、彼こそが「伏龍」武松でございます!彼の姿は、まるで眠れる虎が、覚醒の瞬間を迎えたかのような圧倒的な迫力を湛えています!瘧に震えていたはずの男が、怒りとともに、まるで雷鳴のごとく跳ね起きたその刹那、背後の空間が裂けるような力強い筆致で描かれ、筋骨隆々たる肉体と、爛々と輝く眼光は、水墨の闇を貫くような光を放っています!
この二人の男が、互いの名を知り、武松が地を割るような勢いで平伏する、まさに運命の瞬間!画面の背景にある柴進の壮大で、広大な邸宅さえもが、この二人の男が放つ「気」の重さ、宿命の輝きの前には、小さく見えるほどではありませんか!
上部に大胆な余白とともに添えられた、力強く、雄弁な行書体の言葉が、この劇的な出会いをさらに彩ります。
「四海の内、皆兄弟なり。一陣の風、二つの星を滄州の夜に巡り合わせん」
皆様、これは単なる「酔漢の諍い」ではありません!これは、「柔なる恵みの雨」が、「剛なる荒ぶる山」を包み込み、後に天を揺るがす百八人の絆へと繋がっていく、最初にして最大の激突でございます!
飛び散る炭火の熱い情熱、冷え切った空気の研ぎ澄まされた匂い、そして、英雄同士が直感する「宿命」の途方もない重みが、この一枚の絵から、観る者の心に迫力満点に、そして鮮烈に迫ってきます!
さあ、皆様、この壮大で、感動的な水墨画的情景を、心ゆくまでご堪能ください!歴史のロマンと芸術の美しさが融合した、この珠玉の一枚に、盛大な拍手をお送りくださいませ!ありがとうございました!
【しおの】
さて、捕り方たちが唐牛児を捕らえ、引き立てるようにして県庁へと連行した。凄惨な殺人の急報を耳にした知県は、動揺を隠せぬまま慌てて壇に登り、審理の幕を上げた。
ふと庭下を見れば、左には声を上げて泣き伏す老婆、閻婆が、右にはうなだれた一人の男、唐牛児が膝を突き合わせている。
「いかなる殺しがあったというのか」
促された老婆は、涙ながらに訴え出た。
「私には婆惜という娘がおり、宋押司の囲い者にしていただいておりました。昨夜、娘と宋江が酒を酌み交わしていた折、この唐牛児が騒ぎ立てて追い出されたのは近隣も承知の通り。今朝、宋江が戻ってきて娘を手にかけました。私が県庁へ引き立てようとしたところ、この唐二が邪魔をして宋江を逃がしたのです。どうか、お裁きを」
知県は唐牛児を厳しく怒鳴りつけた。「凶悪な下手人を奪い取るとは、不届き千万!」
唐牛児は必死の面持ちで弁明する。「私は何も存じ上げませぬ。昨夜、宋江に酒をねだりに行ったところを閻婆に追い出されただけで。今朝は生姜を売り歩いておりましたら、閻婆が宋押司を掴んで揉み合っておりましたので、仲裁に入った隙に彼が逃げたのです。娘を殺した理由など、露ほども知りませぬ」
知県は一喝した。「黙れ! 宋江は誠実な君子である。わけもなく人を殺めるはずがない。貴様が真犯人ではないのか」
そう言い放つと、知県は一人の執務官を呼び出した。
そこへ現れたのは、張文遠という押司であった。彼は殺された婆惜の間男であり、「俺の女が宋江に殺された」と知るや、復讐心に燃えていた。彼は手早く供述をまとめ、閻婆のために告訴状を代筆して、事件の証拠を固めた。
直ちに検視官や里正(りせい・村長)らが現場の家へ向かい、遺体を検分した。枕元には、宋江の持ち物である凶器「圧衣刀」が落ちていた。検分の結果、喉を切り裂かれたことが致命傷と断定される。遺体は近くの寺に預けられ、関係者は全員、再び県庁へと連行された。
実のところ、知県は宋江と古くから仲が良く、彼を救いたい一心であった。そのため、あえて唐牛児を厳しく取り調べることで時間を稼ごうとした。
「なぜ昨夜、騒ぎを起こしたのだ! 共犯に違いない!」
唐牛児は「ただ酒が欲しかっただけです」と繰り返すが、知県は聞く耳を持たず、捕吏に命じて三十から五十回もの激しい棒叩きの刑に処した。唐牛児がどれほど拷問を受けても答えが変わらぬため、知県は彼に首枷を嵌めて牢に繋ぎ、宋江が遠くへ逃げ延びるのを待とうとした。
しかし、執念深い張文遠が食い下がった。「凶器は宋江の刀。本人を捕らえねば、この件は決して決着いたしませぬ」
三度、五度と詰め寄られ、知県もついに隠しきれず、宋江の住まいへ捕吏を送った。だが、宋江はすでに風のごとく逃げ去った後であった。
張文遠はさらに追い討ちをかける。「本人が逃げたのなら、宋家村に住む実父の宋太公と弟の宋清を連行し、期限を定めて宋江を差し出すよう命じるべきです」
知県は渋ったが、張文遠が閻婆をそそのかして法廷で泣き叫ばせたため、ついに公文書を発行し、宋家村へ捕吏を派遣せざるを得なくなった。
捕吏たちが宋家の屋敷へ到着すると、父の宋太公が落ち着いた様子で迎え出た。公文書を見せられた太公は、静かに言った。
「皆様、お聞きください。私は代々、この地で田を耕し暮らして参りました。不孝者の宋江は、幼い頃から親の言うことを聞かず、役人になると言って家を飛び出したのです。そのため数年前、私は県庁へ不孝を訴え、彼を親子の縁から切り、籍から外しております。彼は街で暮らし、私と弟の宋清はこの村で田を守っております。金銭のやり取りも一切ございません。もし彼が過ちを犯しても私どもを巻き込まぬよう、当時の公文書がここにございます。ご覧ください」
やって来た捕吏たちも皆、宋江とは親しい仲であった。これが万一の時のための「逃げ道」であることを察していた彼らは、無理に太公を罪人にはしなかった。
「証拠があるなら、その写しを頂いて県庁へ報告しましょう」
太公は彼らに酒と鶏料理を振舞い、さらに十数両の銀を与えて丁寧にもてなした。捕吏たちはそれを受け取り、県庁へ戻って「宋江は三年前から分家しており、太公とは無関係です」と報告した。知県もこれを利用し、「親族もいないのでは仕方ない。千貫の懸賞金をかけ、各地へ手配書を送るに留めよう」と幕引きを図った。
だが、張文遠はまたも閻婆を焚き付け、彼女を髪を振り乱した姿で法廷へ送り込んだ。
「宋江は、弟の宋清が家に隠しているのです! なぜ捕らえてくださらないのですか!」
知県は怒鳴った。「三年前に勘当されたという公文書があるのだ! どうして家族を捕らえられようか」
「あんなものが本物なわけがありません! あの子は及時雨や孝義黒三郎とあだ名されるほどの親孝行者。あれは偽物です!」
老婆は泣き崩れ、「娘の無念を晴らしてくれないなら、上役の州へ訴え出ます!」と言い放った。張文遠も「もし上から調査が入れば、知県様のお立場も危うくなりますぞ」と暗に脅した。
ついに追い詰められた知県は、朱仝と雷横の二人の都頭に命じた。「大勢を連れて宋家村へ行き、宋江を捜索してこい」
【詩に曰く】
関わりなき事とて人は捨て置けど、
路上に散る花(婆惜)を誰が哀れまん。
花のようなる美姫の死を惜しめば、
愛しき男(宋江)も、今は仇なり。
朱仝と雷横は、四十人の兵を率いて宋家庄へと向かった。
太公が迎え出ると、二人は申し訳なさそうに言った。「太公、恨まないでくだされ。仕事ゆえ、いたしかたないのです。宋江はどこにおりますか?」
太公は先ほどと同じく勘当の公文書を見せたが、朱仝は「書類があっても、捜索しないわけにはいきません」と、屋敷を兵で包囲させた。「雷都頭は中へ。俺は表門を固める」
雷横が中をくまなく調べ、戻ってきた。「どこにもおりません」
朱仝は「俺も念のために見てこよう」と言い、雷横に門の番をさせて一人で中へ入った。
朱仝は真っ直ぐに仏堂へ向かうと、壁に朴刀を立てかけ、内側から静かに扉を閉めた。そして仏壇の下にある三世仏を避けると、床板を一枚剥がした。そこにある綱を引くと、カラカラと鈴が鳴り、地下室(地窨子・ちいんし)から宋江が這い出してきた。朱仝の姿に宋江は驚いたが、朱仝は静かな声で語りかけた。
「公明兄貴、どうか怒らないでくだされ。かつて酒の席で、この仏壇の下に隠し部屋があると言っておられたのを、私は覚えていたのです。今、県庁は張文遠とあの老婆に突き上げられ、後に引けぬ状態です。もし雷横にここを見つけられたら、言い逃れはできません。だから俺が彼を遠ざけ、一人で参ったのです。ここは当面はしのげても、安住の地ではありません。早く逃げる算段をなされ」
「恩に切る、朱仝殿。貴殿の助けがなければ、俺の命はなかった」
「どこへ行くおつもりですか」
「心当たりは三つある。滄州の小旋風、柴進殿の屋敷。青州清風砦の小李広、花栄のところ。あるいは白虎山の孔太公の屋敷だ」
「ならば今夜、すぐに出立なさい。官憲の手回しは俺がなんとかしましょう」
宋江は深く感謝し、再び地下の闇へと戻った。
朱仝は床板を元通りに戻すと、何食わぬ顔で外へ出て言った。
「本当にどこにもいないな。太公だけでも連行するか?」
雷横はそれを聞き、(朱仝が宋江の親父を捕らえるはずがない。これはわざと言っているのだな)と察し、自分も人情を見せることにした。
「都頭、太公は病床にあり、勘当の文書も本物だ。無理に連れて行くこともなかろう。書類の写しだけを持って戻ろうではないか」
二人は太公が用意した二十両の銀を受け取ると、それを兵たちの酒代として分け、県庁へ戻って報告した。
「宋太公は重病、宋清は不在。宋江の姿はありませんでした」
知県はこれを受け、事件を迷宮入りさせた。朱仝はさらに自腹を切って閻婆に金を握らせ、州への告訴を思いとどまらせた。張文遠も、周囲からの説得と宋江へのこれまでの恩義を感じ、矛を収めた。結局、身代わりとなった唐牛児が軽い刑を受けることで、宋江への追及は表面的には止まったのである。
【詩に曰く】
色欲に迷いて身を滅ぼし、
地下の穴に隠るる情けなさ。
さらばと告ぐる美髯公(びぜんこう・朱仝)こそ、
漢の中の漢なれ。
さて、なぜ宋江の家に地下室などあったのか。当時は「役人(吏)になるのは、官になるより難しい」と言われた。役人が罪を犯せば全財産没収、家門断絶が当たり前の時代。そのため、いざという時の避難所を用意し、あらかじめ親から籍を抜いておくのは、当時の役人の知恵であった。
地下室から出た宋江は、父や弟と相談した。
「朱仝殿の恩は決して忘れません。我ら兄弟は逃亡しますが、いずれ恩赦があれば必ず戻って参ります。父上、朱仝殿には密かに礼を届けてください」
その夜、宋江は范陽フェルトの笠を深く被り、弟の宋清を従者として連れて、泣きながら父に別れを告げた。秋の終わり、冬の訪れを感じさせる寂しい夜道であった。
【詞に曰く】
蓮の葉は枯れ、梧桐は散る。
枯れ草に虫は鳴き、平沙に雁は降りる。
細雨は楓を濡らし、霜は重し。
旅人ならずば、秋の滋味は分からじ。
兄弟は道中、どこへ行くべきか話し合った。
「柴進大官人を頼ろう。あの方は後周の皇帝の末裔であり、天下の好漢を助ける現代の孟嘗君と名高い」
二人は滄州を目指した。道中の苦労は絶えず、汚れた椀で食事をし、見知らぬ天井の下で眠る日々。
やがて滄州の界隈に入り、柴進の屋敷を訪ねた。
「大官人は東の別荘へ米の取立てに行っておられます。ここから四十里(約二十二キロ)ほどです」
宋江が名を名乗ると、庄客(屋敷の者)は驚いた。
「もしや、及時雨の宋押司様ですか! 旦那様は常々、貴方にお会いしたいと申しておりました」
庄客に案内され、三時間ほどで東の別荘に到着した。そこは実に見事な邸宅であった。
【描写して曰く】
前には広い川、後ろには高い嶺。
槐や柳は林を成し、客室は整う。
牛羊は大地を埋め、鴨や鳥の群れは騒がしい。
豪華なる食事は孟嘗君を凌ぎ、
満ち足りた暮らしは桃源郷の如し。
柴進は宋江の来訪を聞くや、履物も履かずに駆け出す勢いで迎えに出た。
「ああ、宋公明殿! いかなる風が貴殿をここへ運んでくれたのか。生涯の喜び、これに過ぎるものはありません!」
二人は地に伏して挨拶を交わし、柴進は宋江の手を引いて奥座敷へと招き入れた。
「鄆城県におられるはずの貴殿が、なぜこのような僻地へ?」
宋江は閻婆惜を殺した経緯をすべて打ち明けた。柴進は豪快に笑った。
「案じることはありません。たとえ皇帝の役人を殺し、国庫を略奪したとしても、この柴進の屋敷にいる限り、捕吏どもに指一本触れさせはしませんぞ!」
柴進は二人に新しい衣服を与え、盛大な酒宴を開いた。酒が進み、互いの志を語り合ううちに夜も更けていった。
宋江は少し酔い醒ましにと、灯明を掲げた庄客に従って厠へ向かった。
東の廊下を千鳥足で歩いていた時のことである。その廊下の隅で、一人の大男が瘧に苦しみ、炭を熾した火を囲んで震えていた。
酔った宋江が足元を確かめず、その火を熾した十能(じゅうのう・炭シャベル)の柄を思い切り踏みつけてしまった。
ひっくり返った熱い炭が、大男の顔にバラバラと降りかかった。
「何の鳥人(へっぽこ野郎)だ! 俺をなぶり殺しにする気か!」
怒り狂った男が跳ね起き、宋江の胸ぐらを掴んだ。
庄客が慌てて割って入った。「控えろ! この方は旦那様が最も大切にされている貴客だぞ!」
「貴客だと? 俺だって最初はそうだった! 今じゃ庄客どもに冷たくされ、これがお前の言う『花に百日の紅なし』か!」
男が今にも宋江を殴りつけようとしたその時、柴進が駆け寄ってきた。
「公明殿! いかがなされた!」
柴進は男を厳しく叱りつけた。「このお方が誰か知らぬのか。鄆城県の宋押司、あの及時雨、宋公明殿だぞ!」
男は一瞬、動きを止めた。
「……あの、及時雨、宋公明殿……だと?」
「そうだ。貴様が病が治ったら訪ねたいと言っていた、その人だ」
男は呆然として宋江を見つめた。そして、その場に崩れるように膝を突き、深々と頭を下げた。
「俺は……夢を見ているのか。兄貴、この通りです、どうかお許しください。泰山を見分けられぬ節穴の目でした!」
男は泣きながら、地面から顔を上げようとしなかった。
柴進が指し示したその男の名を聞くや。
山中の猛虎、これを見れば魂は飛び、林の中の強人もこれに遭えば胆を冷やす。
果たして、柴進が紹介したその男、いかなる豪傑であるか。
【Vol.022】:~不倫男の粘着と、地下室の神対応、そして伝説のアイツ~
1. 詰みかけの現場と「推し」を守りたい県知事
宋江が浮気相手をブチ殺して逃亡。現場にいた生姜売りの唐二くんは、とばっちりで逮捕されます。でも県知事は宋江の大ファン(ガチ勢)。「あんな聖人が人殺すわけないじゃん! お前が犯人だろ!」と唐二くんに濡れ衣を着せて拷問し、宋江が逃げる時間を稼ごうとします。職権乱用の極みですね。
2. 粘着質な元カレ・張くんの嫌がらせ
そこに現れたのが、被害者の間男だった張。「俺の女を殺した宋江を絶対許さない」と執念の粘着を見せます。知事が「宋江は親から勘当されてるから家宅捜索しても無駄だよw」と適当にスルーしようとしても、「いや、あいつは嘘つきの親孝行者(孝義黒三郎)だから絶対実家にいますって!」とガチレスで追い詰めます。知事、ついに折れて警察出動。
3. MVP朱仝の神回避
警察のリーダー、朱仝と雷横が実家へ。雷横が適当にガサ入れしてる間、朱仝は「俺がもう一回見てくるわ」と一人で仏壇へ。実は朱仝、以前宋江から「俺、仏壇の下に隠し部屋作ってんだよね」と秘密を共有されてたんです。
床板を剥がすと、鈴が鳴って宋江が登場。「兄貴、ここは俺がマキ(誤魔化し)入れておくから、今のうちにトんでください!」と神対応。賄賂と友情パワーで事件を一旦フェードアウトさせます。朱仝、マジでイケメン。
4. 逃亡生活と「スパダリ」柴進様
宋江は弟と二人で、アウトロー界の超有名パトロン・柴進の屋敷へ。「俺、人を殺しちゃいまして…」と告白する宋江に、柴進は「お、殺人? 全然OK! 俺の家なら警察も手出しできないから、ゆっくりしていきなよw」と富豪の余裕を見せます。圧倒的な課金勢の安心感です。
5. トイレ帰りの大事故、そして伝説へ
酒宴でベロベロになった宋江。トイレに行こうと廊下を歩いていたら、隅っこで震えてる大男を邪魔だと思い、火のついたシャベルを思いっきり踏んづけます。
熱い炭が男の顔にドバァ!
「熱っ! 何すんだコラ! 殺すぞ!」とブチギレる男。そこに柴進が飛んできて「待て待て! この方はあの『及時雨』の宋江様だぞ!」と紹介。
それを聞いた男は急に静まり返り、「えっ、あの、憧れの宋江さん…? すんませんでしたァ!」とガチ謝罪&号泣。
実はこの火傷した男こそ、後に素手で虎をぶっ殺すことになる最強の男「武松」であった。
最悪の出会いが、最高の相棒へと繋がる歴史的なフラグが立った瞬間でした。
【今回のまとめ】
・宋江、隠し部屋でギリギリ逃げ切る。
・朱仝の友達甲斐が限界突破してる。
・トイレに行こうとして炭をぶっかけた相手が、後のタイガーキラーだった件。
・「四海の内、皆兄弟」の精神で、英雄たちの合宿生活がスタート!
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主要人物図鑑(登場順)
034:鉄扇子・宋清★梁山泊一〇八将★
影が薄すぎて逆に尊い「究極の裏方男子」
あだ名は「鉄扇子」。これ、ぶっちゃけ「鉄の扇なんて風が起きない=役に立たない」っていう自虐めいた二つ名なんですが、彼はそれでいいんです。
立ち位置は「最強の事務局長」:
兄の宋江が「俺、カリスマ公務員(自称)だけど不倫相手殺しちゃった、テヘッ」ってなってる横で、文句も言わず逃亡のお供をする健気な弟。兄貴のコネ作りのために、ひたすら荷物持ちや宿の手配をこなす「運営さん」的な存在です。
後の活躍(?)は「宴会部長」:
後に梁山泊に108人のアウトローが集結したとき、彼が任される仕事はなんと「宴会の準備・管理」。猛者たちが「俺が一番強い!」と暴れている裏で、「えーと、お酒足りてますか? おつまみの追加入りまーす!」と走り回るポジション。派手な必殺技はないけれど、彼がいないと組織が回らない。現代なら間違いなく「推しのマネージャーにしたいNo.1」です。
035:行者・武松★梁山泊一〇八将★
ステータスを筋力に全振りした「チート級の野生児」
今回、廊下の隅っこでマラリアに震えていた男……。それが、後に中国文学史上最強の「タイガーキラー」になるなんて、誰も予想できません。
初対面のムーブが「限界オタク」:
最初は「炭をぶっかけたな! ぶっ殺す!」とブチギレてたのに、相手が憧れのインフルエンサー(宋江)だと分かった瞬間、「え、待って、本物? 尊い……無理……」と地面にめり込む勢いで土下座。この「キレ散らかし」から「全肯定」への手のひら返し、まさに情緒不安定なガチ勢そのものです。
スペックが「フィジカルお化け」:
この後のエピソードですが、彼は「この先、虎が出るから立ち入り禁止」と言われている山に、酒を18杯飲んでから突っ込んでいきます。そして、襲ってきた巨大な虎を素手でボコボコにして仕留めるという、格闘ゲームの隠しキャラみたいな活躍をします。
その後の「闇落ちと悟り」:
兄を殺した悪い奴らに復讐を遂げた後、逃亡のために「僧侶(行者)」に変装するんですが、それがそのままトレードマークに。最後は片腕を失いながらも、悟りを開いて天寿をまっとうするという、水滸伝の中でも屈指の「エモい」人生を送る男です。
・宋清:兄貴の不祥事を全力でカバーする、究極の「良心」にして事務方担当。
・武松:廊下で震えていた「不審者」から、素手で虎を倒す「神」へと進化する男。
この二人が、逃亡中の宋江という一本の糸で繋がったのが第22回。
特に武松と宋江の「出会った瞬間にブラザー(義兄弟)になっちゃう」スピード感は、まさに爆速の友情。ここから物語のボルテージは一気に爆上がりしていきます!
⭐【予言】禁断のスピンオフ『金瓶梅』での武松
さて、ここでちょっとした予言です。この武松という男、あまりにも強くてキャラが立っていたため、後に『金瓶梅』という別の物語でも「死神」のようなポジションで登場することになります。
『金瓶梅』界の「絶対に怒らせてはいけない男」:
『金瓶梅』は、武松の兄を殺した西門慶と、浮気妻の潘金蓮が主役の、いわば「R-18指定のドロドロ不倫・成り上がりドラマ」です。
主役たちが「金だ! 女だ! 酒だ!」と欲望の限りを尽くしている間、読者は常にこう思っています。「……で、いつ武松が復讐に来るの?」
武松は、その物語において、どれだけ悪い奴らが贅沢をしようとも、最後には必ずすべてを叩き壊しに来る「抗えない運命の執行人」として君臨します。まさに『ターミネーター』ばりの絶望感を悪党たちに与える存在なんです。
「筆者のいずれの創作『金瓶梅の梅毒ー西門慶美艶芬芳立志伝』候ご期待を・・・
おもいっきし番宣とちがうか!」
光闇居士




