表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/22

四月は“大人が徹夜で祈る”

 さあどんどん話を進めるぞ。モンちゃん、超楽しい~♪

 四月の祭事の主役はシンテオトルとチコメコアトルの二柱の神だ。どちらもトウモロコシの神格と言われている。

 ん? シペトテックがいるのに、さらに追加とか、トウモロコシの神が多すぎやしないかだと?

 そりゃあトウモロコシは我が国なの主食であるし、そういう意味では一番身近な神でもあるな。一番御機嫌を取っておきたい神でもあるが。

 その二柱への祭事だが、まず若い男が四日間の断食を行って身を清め、それから血を採取して神殿に捧げられる。

 一方で、若い娘は神殿をくまなく清掃した後、トウモロコシのお粥を奉納する。

 さて、ここからが重要だ。豊穣を祝う祭事の根幹と言ってもよい。

 まず、二柱の神の座する神殿より、トウモロコシを運び出す。このトウモロコシは前年に収穫してあった物で、それからずっと神殿に留め置かれた物だ。すなわち、神の息吹を最も受けた、聖なるトウモロコシというわけだ。

 その聖なるトウモロコシを、今度は各所にあるトウモロコシの倉庫へと移す。神の力を得たトウモロコシは力を循環させる心臓となり、今度は倉庫の中のトウモロコシも神の力を得るという寸法だ。

 トウモロコシを介して、神の力を“分祀”するとでも思っておればよい。

 こうして、次なる収穫においても豊作が約束されるというわけだ。

 そして、種まきの時期が来ると、畑の中で二柱に神楽を奉納する。皆で歌い踊ることにより、蒔いた種が無事に芽吹くよう大地に活力を与えるのだ。

 もちろん、生贄も忘れてはならんぞ。心臓を捧げ、大地に血を吸わせることにより、更なる豊作を神々にお願いするのだ。もちろん、生贄は捕虜や奴隷であるから問題ないぞ。

 これにより、我が国は更なる繁栄を得ることとなるのだ!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ