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十七月は“成長のために収縮する”


 この月の祭事の主役は子供達だ。ん? いやいや、別に子供を生贄にするという意味ではない。

 主役となる神は死を司る闇の女神イラマテクトリだ。まず、若い女性をイラマテクトリの化身とし、白服と宝貝で着飾った姿で踊り続ける。疲れて踊りが止まったら、心臓を抉り出して首を刎ねる。

 この時の注意事項だが、刎ねた首は大切に祀っておかねばならんぞ。後で使うからな。

 さて、ここからが子供達の出番だ。

 まず、町中の少年が棒を持ち、道行く少女に殴りかかるのだ。

 乱暴過ぎやしないかだと? ああ、安心したまえ。これにもちゃんと作法がある。少年は棒を持ち、少女に殴りかかるが、殴る際には完全なる“奇襲”でなくてはならない。不意打ちが成立しない攻撃は厳禁だ。禁を破れば、神よりの天罰が下るとされる。

 一方の女子は不意打ちでなくては殴られないため、十七月の少女達は表を歩く際には隙を見せずに、四方八方に注意を向けて歩く。これがアステカ少女の嗜みというものよ。

 見事、祭りの期間中、誰にも殴られずに過ごせば、イラマテクトリの加護を授かり、健やかなる成長を約束されるのだ。

 それと、殴る棒にも植物の穂を包んだ布で覆われており、殴られてもそこまで痛くない。まあ、祭事と言いつつ、子供のお遊びじみたところもあるな。

 そして、月末には皆で列を成し、神のへの祈りと踊りを捧げる。あと、この列の先頭を進む者は必ずイラマテクトリの化身の首を掲げておかねばならんからな。このために、刎ねた首を大切に祀っておったのだから、忘れてはならんぞ!

 これで子供達も健やかなる成長を遂げることだろう。子供は国の宝。モンちゃんも子供達の成長は嬉しい限りだよ。

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