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組織

ヨミ「よし、それでは、死体を処理するかな」


『どうするんですか?世間一般的には、普通の高校生が死んだとなると大騒ぎになるのでは?』


ヨミ「殺されたとなるとそうだね。もちろん死体は処理するから失踪事件と言う事になるね。おっと、処理班が来たかな」


S班A「……後は我々におまかせを……」


『うわっ』いきなり出てきた全身黒ずくめの数人の男?女?にビックリした。もくもくと血を消したり死体を袋に詰めたりと処理をしている。


ヨミ「じゃぁ、イツキ行こうか」

そういうと彼女は、右手でドアの鍵を開けるようなしぐさで手首を回した。そしてドアのように手前に引く。

すると、彼女の前にドアくらいの大きさの空間が裂けた。裂けたという表現が正しいのか解らないが、

その裂けた範囲から別の風景が見えるというリアルには考えられない状況がさらに混乱させる。

今は黙って着いていく方が得策だろう。そう思い、着いていく。


『あれ?そういえば鎌はどうしたんですか?』


ヨミ「ん?ああ、念じれば出し入れ可能なんだよ」

そう言って左手を横に出す。何かを掴むような動作をすると鎌の柄を持っていた。先ほど優の心臓を貫いていた鎌だ。

それなのに、見ていると引き込まれるような美しさのある鎌だ。ほぼ真っ黒なのだが、所々赤色の文様がある。長さはヨミの身長と同じぐらいで、一言で言えば「死神の鎌」のようだ。

そして、鎌を無造作に捨てるように投げた。地面に当たる前にふわっと消えて無くなった。


『もう理解ができなくて頭が追い付かないです……』


ヨミ「まぁ気にしなくていいさ。じゃぁ行こう」


『うわっ!うわ?ん~』中に入るとよくある企業のHPに載っている会社の中みたいな造りになっている。

思ったより普通だな。あんな空間が裂けて出てきた場所だから空飛ぶ船とかタコみたいな姿の宇宙人とかいるのかと思ったのに。


『デスクはあるのにPCとかないんですね。何する所なんですか?』


ヨミ「ARの技術が発展しているから、ここを触るとこんな感じで表示されるんだよ」

そういうと、何もないようにみえる空中をポンっと触った。それをきっかけに、5個くらいの

モニター画面とスケルトンのキーボードが空中に表示された。

これでPCゲーやってみたいなと、ふと思ったが言わないでおく。


『凄っ、カッコイイ』これどうみても日本の技術じゃないよな。っていうか、

あの空間引き裂いたドアのやつもオーバーテクノロジーすぎだし。

日本って言うか、地球かも怪しい。


ヨミ「じゃぁ、ついてきてくれるかな」

そう言われ、後ろを着いていく。突き当りまで行き、右へ曲がってすぐ目の前にはエレベーターがあった。

エレベーターと言ってもリアルで見るあの四角い箱型ではなく、足元だけあるような感じだ。

乗り込み、ヨミさんがタッチパネルを操作し上へあがっていく。

Gも全然感じないし、足下が透けてる訳では無いので下を見ても怖くない。(足元透けてなくてよかったよ。叫んでたかもしれないし)


いつまで上に上がるんだろうと思うほど、長い時間をエレベーターで過ごす。そう思ってたのだが、1分位で止まった。

開いたドアから中に入ると、スーツ姿の仕事ができる秘書って感じの眼鏡をかけた女性がこちらに来る。


秘書「お疲れ様です、ヨミ様。長官がお待ちです」


ヨミ「ありがとう。では入らせてもらいますね」


秘書「どうぞ、こちらです」

秘書の人はそう言って長官室と書かれたドアを開けた。そこにはナイスミドルな髭を生やした、いかにも長官って感じの熟年男性がいた。


長官「ヨミ。その男、いや失礼、そちらの男性が目撃者かな?」


ヨミ「はい、長官。とりあえず、何をさせましょうか?デスクワークとか雑用とかでいいですか?」


長官「……ふむ……なるほどな。……よし、全ホルダーに会わせてあげなさい」


ヨミ「え!?本気ですか?」

凄くビックリしているようだ。が、いったい何にビックリしているのだろう?


長官「ああ、後は任せる」


ヨミ「わかりました。失礼します。」

そう言うと俺の腕を掴んで長官室から出ていく。


『ドユコト?なんであんなに驚いたんです?』


ヨミ「実働部隊にあなたを入れろってさ」


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