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その94.縁は立ち直ってない、きっとあの大晦日から、大分元気にはなってるけど……

電話の向こうで、驚いた表情をしているへーじさんが、脳内に浮かんだ。

 ……はい? に笑ってしまいそうになってしまった。

 へーじさんもちょっと子供っぽい所がありますよね。

 私の部屋から子機という家用の小型電話で、私はへーじさんに電話している。

 さも興味が無さそうに後ろで漫画を読んでゴロゴロとしている姉に、つい笑ってしまう。

 自分の部屋で読めばいいのに態々私の部屋で読んでいるだけでなく、

 チラチラと私の方を見ていて、漫画のページは進んでいない。

 お姉ちゃんも、女の子なんだな、なんて思ってしまう。


 『志保ちゃん……? 何をお願いしますなわけ?』

 ハッキリと、だけど思いっきり控えめに嫌そうな感じが電話越しからでも伝わる。



 伝えておきたいことがあった、だけど、縁のことを考えると全てを言うのは忍びない。

 こんな電話をしているだけでも、縁は良い顔をしないと思う。

 だけど、私は縁が、あの大晦日の夜に嗚咽を零しながら電話をしてきたことを良く覚えている。

 人に弱みを見せないようにする縁が、初めて。

 縁、自らが私に弱みを見せてきた。

 初めは驚いて、だけどそれ程、縁の心が打ち砕けたんだと理解した。

 誰かに頼らなければいけない程に。

 あの縁が、そこまで追い詰められた理由は聞いた。

 縁からではなく、私の姉から。

 

 縁の彼氏がどんな人なのか聞いた。

 

 それを聞いて、縁がかわいそうで仕方がなかった。

 縁は、体が大人でも心は小さな子供。

 純情で無垢な縁は、きっと始めての恋の相手だったんだ。

 それを汚された。

 真っ白な心を持つ縁が、その男のせいで汚されたのだと。

 

 だが、ズタズタになった縁の心を、修復している人が現れた。

 縁の好みの男性とは、かけ離れた人物だったけど、それでも縁は楽しそうに見えた。

 そして、縁は始めての恋の相手と、

 へーじさんを、被せて見ている。

 だから、曖昧な感情の間を揺れ動くことになっている。

 へーじさんに、お願いすることは一つ。

 強がっている縁だけど、実はやってみたいこと。

 本当は女の子らしい縁が、あの男に裏切られ。

 あの大晦日の夜に出来なかったこと。

 

 漫画でも、映画でも、ドラマでも、良く見るような。



 何気無いデート。

やはり正月付近は忙しくて更新が遅れる……

とりあえず、あけましておめでとうございまーす!!

良いお年を!!


そして、この小説を、今年も宜しくお願い致します。

m(−−)m

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