その71.毒舌改め、心の広い好青年になった場合…死に場所は何処がいいかなぁ・・
と、まぁ、ほぼ無理矢理? っていうか脅迫されて現在に至るわけです。
はミホが見張り、縁の方は志保ちゃんが協力してくれるらしい。
ちなみに一回目の気持ち悪いは、
授業中に先生に「へーじー、お前人生について言ってみろ、まぁお前はどうせ『どーでもいー』とか言うんだろうな! ガハハ!」という言葉に。
満面の笑顔で答える。
「いえ、人生で大切なのは『愛』です、そして『平和』。世界中の人達がそんな人生を送って頂くことを常に願っています」
と、満面の笑みで歯を光らせた結果。
「気持ち悪い……」
あんた教師でしょ……いいのかそんな事言って!! 僕だって好きで言ってんじゃねーーーーーよぉ!!!。
性悪女から飛んできた紙に書いてあったんですよ!! あの女の好青年のイメージって何!?
凍り付く教室はミホの笑い声だけが響いている。
2回目
廊下ですれ違いざまに同学年に肩をぶつけた時。
「やぁ! すまないね! 怪我は無かったかい?」
と、聞いた結果。相手は僕の同じクラスだったらしく。
「おい、変な物でも食ったか? 非常に気持ち悪いぞ! へーじ!!」と心配される始末。
そして隣で爆笑しているミホ。
そしてさっきの3回目である。
「ヤダ! もう嫌! 死にたい!」
と、机に突っ伏して嘆いている僕に笑い過ぎて涙目の縁が言う。
「だーかーらー! ルール違反だってばー! ほらぁ! 笑顔! 笑顔!」
チキショォ……覚えてろよ!
「……泣きながら笑われると流石にキモイね」
「そう、かい?」
耐えろォォ!! 耐えろ僕ゥゥ!!
ん? そういえば。
「両方とも大丈夫だったら?」
つまり、僕も縁も成功した場合、どちらにも罰ゲームはこないのだ。
僕の言葉から軽く首を傾げて考えるそぶりを見せる。
「あー、それは無いと思うけどなー」
「解んないでしょ」
「じゃー、」
そこで嫌らしい笑み。
「私に何でも命令していーよ!」
「それは写真を全部奪って、尚、2度と僕をネタにしないというのも有り……?」
「……まーねぇ」
何故か何処となく、残念そうに投げやりに言いやがった。
なんなんだ!?
「その言葉、忘れないでよ」
「OKOK〜」
ぃよっし!! 何かやる気無さそうなのがムカつくが……。
「ま、無理だと思うけど?」
今ボソッと言いやがった! 絶対に今日一日! 死んでもやり遂げたる!!!。
と、憤ってる僕の所に……馬鹿が来た。
「よー! へーじ!!」
「ック! またか!!」
何故僕がここまで嫌そうにしているか、お解り頂けるだろうか。
「俺達! 親友だよな?」
……これで何度目だ。
「ああ、僕たちは親友さ!」
そう満面の笑みで答える。
僕がそうとしか答えれないことをいいことに……馬鹿サクは! ここぞというばかりに! きもい行動をしてくれている! 本当キモイィィ!! でも言えない。
満足そうに僕以上の満面の笑みを返してくる。
「早句間っちー何回聞くわけ〜?いい加減引くよ」
最初聞いた時は大爆笑していたが、流石に飽きたのかつまらなそうな表情をサクに向けるミホ。
そんなミホに怒った様な表情をサクは見せた。
「馬鹿野郎!! こんなこと今迄に無かったんだぞ! しかも今日一日!? 堪能させて貰うわ!!」
うざい……純粋にうざすぎるよサク……。
「なー! へーじ!」
「そ! そうだね!」
クソがぁぁ!! めためた (死語)悪口言いたいィィ!! ストレスの溜まり方が今もんの凄いんですけど!!。
「なぁ……頼みがあるんだけど良いか?」
「な、何だい?」
本当は嫌じゃクソボケェェェ!! 心の中でしか毒づけないって結構辛いのね。
「『お兄ちゃん』……と言ってくれ!」
その言葉の瞬間、凍った。僕の体の隅々が素晴らしい凍り方をした。
そんな僕等無視して、ミホは呆れた様な声を漏らす。
「早句間っち可愛い妹いるじゃーん、意味あんの?」
「バッカヤロォォ!! ミナミナ!! あいつの言い方『兄貴!!』だぞ!? あんな極道ヨロシクな言われ方しても萌え……いや、嬉しくないわァ!!」
少なくとも、あの子に萌えを求めるお前がオカシイ、萌えというか燃え?
「頼む! !一回でいいから!! そう呼んでくれ!!」
だから何で僕だ、僕が言う必要があるんだ。
「何でへーじ?」
……やっぱそう思うよね。
「そりゃ……俺、弟欲しかったし……」
お前の弟になんざ死んでもならんわ! バカサク!!
「な! いいだろ!?」
チラッとミホを見ると楽しそうに笑ってやがる、僕一日のアレは……確か断れないとか、
うんたらかんたら……。
チキショォ……。
恥ずかしさを込めて、上目づかいになりながらワクワクと言った具合なサクに小さな声で言う。
「お兄ちゃん……」
そう言った瞬間、大量の鼻血を出しやがった。
何で!?
「いい! いいよ!! お兄ちゃんに何でも言ってごらん!!」
そう言いながら僕の肩を掴んでグワングワンと揺さぶる。
「ちょ! サ、サク! 落ち着いて!!」
酔う! 酔う! 酔うぅぅぅ!!
「ちょーしにのンな」
ミホの声と共に、プスッという擬音が聞こえた。
その音の瞬間、サクの動きが止まった。
「?」
そして、
「あ」
一呼吸開けて。
「んギャァァァァ!!」
大声と共にサクは飛び出して行った。
なんなんだ?
「アッハッハ! 流石にちょっと止めないとね〜」
ミホの方を向いた先に、右手に大量のシャーペンと鉛筆をまとめて握り、それ全てに赤い何かが付いている様な……。
「アッハッハ! 肉の感触って変だね〜」
その言葉と共に、背筋に寒気が走った。
刺したんか!? ためらい無く刺したんカ!?
「ま、それは良いとして……へーじ!」
ズイっと笑顔のまま、僕に思いっきり近づけると目をキラキラとさせながら言った。
「『お姉ちゃん』って言って?」
「君もかよ! 君には出来た妹が居るでしょーが!」
しかもめっさ可愛い妹が。
「あんな良く出来た妹も良いけど、ちょっと悪戯盛りな弟が欲しかったんだ〜」
君は何を求めてるんだ……?
「ッム! 何よ〜そのやりたくなさそうな目は!」
いやいや、サクはともかく君はいいでしょ。十分満足な妹でしょ。
無言の抵抗を見せる僕に、ミホは何気無くスカートのポケットから長方形の黒い物体を出す。
「……それは、まさか」
「さっきの嬉し恥ずかしの『お兄ちゃん』っての録音機に登録してんだけど、高く売れそうだよねェ?」
「……鬼」
「アッハッハ! 欲しいものは全力でってね?」
「っは……良い性格してるよ」
そんなミホに向けて溜息を零す。
もしかしたら、縁も結構苦労してるのでは無かろうか……?
そんなことを思いながらも、暴力熱血女が何となく、
本当何となく気になった。
「全力……か」
縁を気にしていて、小さくミホが零した声を聞き取れていなかった。
私「暇だ」
友人「ああ、暇だ」
私「しりとりしない?」
友人「ああ」
私「しりとりの『り』から…」
友人「ああ」
私「リップ」
友人「ぷ…ぷ…ぷ…」
友人「プリン」
私「・・・・」
友人「・・・・」
友人「暇だな…」
私「・・・・ああ」
私「・・・・・」
友人「・・・・・」
私「暇だったら暇潰しを更に潰すなボケェェェ!!!」
友人「暇潰しにしりとりをチョイスするお前に言われたく無いわァァァ!!!」
そんな私たちの授業中の風景。
後でこってり絞られました。テヘッ☆(キモッ)