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その65.朝っぱらからお前はァァァァ!!!そしてお前もじゃァァァァ!!!

 毎度おなじみ、肌寒い朝がやってきましたよーっと……。


 ……寒い。


 お忘れの方も居るかもしれませんが、今バリバリの冬ですから! 寒すぎです!!

 何でブレザー? 何で下にセーター着ちゃいかんの!?

 そんなこの学校の規律を呪う……。


 そんなブルブル震えながら学校の校門を潜った僕の目の前が突然真っ暗になった。


「ダーレダ☆」

 何で!? 何で朝っぱらから!? 今どきの恋愛物でも目隠しでダーレダ☆とか無いよ!!

 嫌、これはまさかお近づきのチャンス!?

 イヤイヤイヤ仕方ないでしょ!

 しかもいつもだったらあのバカのしょうもないいたずらですがハッキリ女の子の声でしたからね!

 何ですか何ですか!今日こそ朝っぱら良いこと有りですか!脱不幸!?


 後ろの誰か知らない人は手を離したらしく目に明かりが戻った。

 取り合えず慌てて振り返る。


 その先に居たのは。





 バカ面のサク。


_l ̄l●←僕。


 ッハ……! あまりにもショックでつい絵文字で表現してしまった!。


「フハハハハ! 昨日置いて行ったバツだ! ミナミナから貰ったボイスチェンジャー? とか言うので声を変えさせて貰ったぁ!」


「バツでもやり過ぎでしょーが!!! 

ちょっとは夢見させてよ!! むごい! あまりにも惨すぎる!!」


「何だと!! 俺が昨日どんだけ寒かったことか!!」


「僕の心は今君より寒いよ!!」

 泣きたい!! こんなバカにときめいた自分をぶん殴りたい!!


「朝っぱらから……テンション一気に落ちたわ、なんやねんほんま……」

 いかん、悲しすぎて関西弁になってしまった。


「お! 俺だって! 昨日どんだけ寂しかったことか!!」


「知るか!!」

 そんな言い合いをしていると、再び目の前が真っ暗になった。

 え!? 再び!?


「だーだれだ!!」


「!?」

 大声と共に後ろの誰かがピッタリとくっついていた。

 後ろの方は今度こそ女の子らしい。

 何故なら、背中に確かな感触が、その、アレです。

 ぶっちゃけ当たってるんです。

 顔が赤くなってるのが解る。

「アッハッハ!! 何か顔熱いよ〜どっしたのかなー?」

 目を塞いでいる手に僕の顔の体温が伝わったらしく、

 っていうか、この耳に障る大声は……。


 慌てて抑えている手を無理矢理剥がして距離を取る。



「アッハッハ! 朝っぱらから二人でな〜にイチャついてんの?」


「気持ち悪いこと言わないでよ! ミホ!!」

 朝っぱらから満面の笑みを向ける。


「きも……俺、きも…………?」

 サクの目が死んだような瞳に。


「あーーーー!! もーーー!! きもくないきもくない!!」

 めんどくせェェ!!!。


「あ、やっぱりィ? 俺がきもいわけ無いよなー?」


「……はいはい」

 もうヤだ、コイツ……。


「それより何で顔赤かったの〜ん?」

 含み笑みを向ける性悪女。


 コイツ、わざとか!


「うっさい! バーカ!」


「アッハッハ!!これあげるから許してよん?」

 そう言って僕に向けて丸めた紙を投げると、

「んじゃ!また後でねー!」

 と、言いながらサッサと学校の中へ入って行った。


 なんなんだ? あのバカは。

 覗き込んでくるサクに合わせて投げ渡された物を見てみる。

 どうやら、ミホの作った新聞? らしい、

 書いている日付から今日の発行物らしい。

 確か金払って貰うんじゃなかったっけ? いいのか? タダで貰って。


 取り合えず丸めているのを広げて見る。


「……ナ、何じゃこりゃあああああああああああああああああああああああ!!!」


 叫んだのは僕では無く、サクそして僕の「何じゃこりゃ」はバカの声で掻き消された。






 私が席に着いた瞬間、廊下から走ってくるドタドタという音が聞こえる。

 プププ! あいっ変わらず解り易い反応だなぁ!

 面白すぎ!!。

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