その55.暴力女の様子がオカシイ…そして僕も何かオカシイ!!
僕の渡したティッシュと、僕を見比べた縁は不思議そうに見つめる。
……何なの。
その眼は何? 信じられないものを見たみたいな目は。
そんな縁を気にするのも面倒なので無視して、横を見る。
その先に僕より背の低い少年が居た。中学生ぐらいだろうか?
僕を見たまま、固まっていたが瞬間的に妙な笑みを浮かべた。
その笑みは見下したように僕に向けている。
……ッチ、僕は弱そうに見えるだろうさ。
人を見て強さを判断しているのだったらこの子はよっぽど腐ってる。
ムカツク。
いかん、また人に毒を吐く前に去ろう。
僕は直ぐに縁の方を向いた。
ッチーン! という音と共に鼻を咬む縁。
待て、そんな使い方の為に渡したつもりは。
「ん、」
そして何故その鼻を咬んだティッシュを僕に差し出す。
「嫌……ん、とか言われても」
「だって捨てれないし」
「その辺に捨てれば?」
その発言と共に縁の目が光る。
「環境破壊は善の行為に反する!!」
その言葉と共に顔に軽いパンチ。
いつものパンチよりかは痛くはないが、
威力を弱めても軟弱男一人は余裕でノックダウン出来るパワー……。
ぐふ……痛い。
「……環境よりも僕を大切にしようよ」
そう言った僕に向けて、何故か笑みを向ける縁。
Sか? 君はSなのか? サディスティックバイオレンスか、このヤロー。
「……まぁいいや、募金活動やるんでしょ、戻るよ」
そう言って、縁の手を取る。
わ! という驚いた声が聞こえた気がしたが気にせずに先を進む。
嫌、そんなつもりで取ったわけじゃないけど。
手、あったかいのね。
「待てよ!」
荒げた高い声が後ろから聞こえた。
高いと言っても男の子の声変わりする前の声だ。
「何だよ」
君のせいで、ふわふわした感じが一気に消えたよバカ。
一気に冷めた。
男の子は僕に向けて荒げた声を発する。
「お前に用は無いんだよ!! 俺はその人に用があるんだ!!」
お前? 初対面でお前!? なんっつー! 礼儀のなってないガキだ!
親の顔が見てみたいわぁ!
あまりにものむかつきに僕は振り向いた。
その先に、そのガキよりも縁が目に映った。
、は?
……何で顔赤いの。
縁の顔が薄らと赤くなっていた。
困ったような表情で僕の取った手を見たり明後日の方を向いたり、目が右往左往している。
誰が見ても解る程に、恥ずかしそうにしている縁が居た。
…………。
やめてぇぇぇぇ!!! 僕の方が恥ずかしくなるじゃん!! ダメ!
その顔反則!違う! 僕はクールで知的であって……だな!
つか前に思いっきり僕の手握ってたじゃん!! 何で!?
何で僕からだと恥ずかしがるの!? いつもどおりしててェェ!!! 殴ってもいいからァ!
「触んな貧弱男!」ぐらい言ってェェ!!
イヤイヤイヤイヤ!! Mじゃないけどね! Mじゃないけど!
慌てて手を離す。
あっ……と縁が小さく零し、俯く。
だぁぁぁぁかぁらああああああ!!! や! め! て! ってば!!
よし、落ち付け僕。落ち着け! 素数を数えるんだ!
1,2,3, ん? 素数って何だっけ!?
落ち着け!僕はクールで(以下略)
そんなてんぱってる僕にまたしても、あのガキの声が聞こえた。
「俺を無視するな!」
そこで冷静になる。
ガキが縁のもう片方の手を取っていたからだ。
お前……縁と初対面じゃないの?
「触んな! クソガキ!!」
その声は縁が出したものでは無い、ましてやそのクソガキから出た言葉でも無い。
僕だ。
それを見た瞬間、大声が出ていた。その声に驚いている縁とガキ。そして何よりも僕が一番驚いていた……。
運が良かったのは、商店街の車の音や諸々で周りの方々には聞こえていなかったのは幸い。
誰もコチラを見ることは無かった。
恥ずかしがりやの僕はそんな周りにホッとした。
私「あのさ!ランキングってのやったんだけど暇だったら押してよ!」
友人「?、お前ランキングの必要あんの?」
私「え?何で?」
友人「俺の中のランキングじゃお前ブッチギリの1位だゼ?」
私「え?マジ?おいおい〜やめろよ〜恥ずかしいじゃん〜」
友人「頭ちょっとおかしいんじゃない?ランキングのな!!」
私「…」
友人「…」
私「死ね!!」
友人「生きる!!」