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その15.お願いだから人生を見直して下さい

 サクは直ぐに目線を前に戻した。

 同時に襟首から手が離された。

「そうだなー」


 サクはボケッと宙をみつめていた。

 そんなサクを見ながら僕は立ち上がった。

 引きずられていたので、服にゴミが付いている。 

 ……不愉快極まりない。


 服を払う僕を着にせず、サクは歩き出した。

 いつもと様子が違うサクに僕自身も不思議に思いつつも、その後を追う。

 先程の僕の質問に考えているようだ。

 どうせ、この馬鹿の事だ、あの暴力女と同じ答えだろう。

 サクとあの暴力女は、何処か似ている気がする。

 人の話を聞かない所や、一直線で無理矢理な所とか。





「くだらねーなァ」


 それは以外な言葉だった。


「え? 何が!?」

 慌てて聞きなおしていた。

 くだらない!?

 え!? くだらない!?

 くだらないってどういう意味だっけ!?


 嫌、解ってますけども、サクが言うと何か、ねぇ。


 サクは振り返らず、ズンズンと進む。


「正義だよ」


「……マジで言ってんの?」


「あー、くだらねぇよ」

 頭打った?


 サクは言ってもいないのに、説明を始めた。


「だってよ? 正義っつーのは悪を倒すから存在すんだろ? その正義の形なんざ人それぞれじゃねーか、決め付けて、ぶっ倒して……それが正義だとするなら『くだらねーよ』」


 一呼吸空けて、サクは再び言った。

「ああ、くだらねー」


 頭ん中の血管切れたんじゃない?


「サク、大丈夫?」

 主に頭。


「ああ」

 短い返事。


「君は、そう思うのかい?」

 僕の声が自然と、大きくなった。

 何でかは解らない。

 唯、あまりにもの変わりように、驚いている自分が居た。


 サクはそこで立ち止まった。

 そしてゆっくりと僕に向かって振り返る。



 そこに、


 何時ものアホ面があった。


「ぬぁ〜んちゃって〜」


 は?


「ぶふぅっ!(噴出)何マジになっちゃってんの? バカですか? バカなんですか?」

やり返してやった、と言わんばかりの満面の笑み。


「は?」

 僕も相当間抜けな顔になっていただろう。


「いや〜お前からそんな言葉が出るなんてなー! 頭大丈夫か? 病院行くか?」

 僕が先程まで思っていた言葉を、まさかこのバカに言われるとは思っていなかった。


「今更正義とか! ダサッ! ダサッ! ぷぷ〜チョーキモインデスケドー!」


う、うざー!


 大男がクネクネとクネりながら、女子高生口調で話しているのは何ともウザイ。


「君はキモイけどね」

 そしてウザイ。



「……すんません」

 普通に謝って来たよ!

 何で丁寧なんですか?


「生きててスイマセン、キモくてスイマセン……」

 先程のテンションから一気にズーンッと具合に暗くなった。

 何という上下の激しさ。

 壁に向かって何かブツブツと言っている。

「きもい……俺はきもい……キモイ……キモイって……」


「めんどい」

 それを見る僕の口から溜息が漏れる。

 そう、この男はキモいの発言に過剰反応する。

 過剰というよりかは異常、


「あのさ」

 壁に向かって喋るサクに声を掛ける(メンドイけど)


「ア……喋り掛けない方がいいですよ、自分キモいんで」

 めんどくせー!!


 等という心の声等誰も聞いているわけでは無いが、普通にこの男は疲れる。



「解ったから、キモく無いから、今はどっちかっていうとウザイ」


「本当に?」


 その反応はオカシイけどな。

 めんどくさいので突っ込まずに頷く。


「っよっしゃー! 早くメシ行かねーと昼休み終わっちまう! 早く行こうぜ!」

 そう言って再び食堂に向かって歩き出す。


 ……疲れる。


「おーい! おっせーぞ! 早くこねぇと」

 そこで振り返る。

「追いてっちゃうゾ☆」

 人差し指を顔の横で軽く振って、ウインク。


……。


 キモイイィィィィィ!!

 鳥肌が!寒気がァァ!

 声に出したいけど後がめんどいしィィ!

 目を合わせない様に、早足で先を急ぐ。


1、2日で更新・・・いまは難しいです・・・

テスト前で、親の前でパソコンしにくい・・・

この気持ちがわかってくれる人はきっといる。

来週からは、いつも通り更新したいなぁ・・・

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