表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
131/189

その130.腕一本やられたんだ……それなりにやり返される覚悟はあるんだろ……

 ポケットから手を引き抜くと、

 手に持つそれを。

 思いっきり下に投げつけた。

 

 僕の行動に驚いたのか、覆面の行動が一瞬遅れた。

 投げつけたソレは胡椒爆弾と同じ様に数枚の折り紙で包んだ物。

 中身は胡椒では無く。

 

 小麦粉。


 胡椒爆弾よりも二周り程大きくして作った煙幕様の爆弾。

 

 これが、僕の『武器』だ。


 小麦粉はモワモワと広がっていき、覆面の視界から僕を消し去ろうとする。


「クソが!!」

 男の慌てた声が聞こえた時には、もう遅い。

 僕は直ぐにしゃがみ込んだ。

 白い煙幕が広がっていく中、銃声音が聞こえた。

 

 最後の一発を撃ちやがったのだ。


 煙幕の中、軽くガッツポーズ。

 目標を失った銃弾はドアノブを打ち抜いた。


 運が向いてきた!!。


 打ち抜かれたドアに鍵もくそも無い。

 簡単に開いたドアに転がり込む。

 直ぐさまドアを閉めた。


「ガキィ! どこだァ!!」

 男の声がドアの先から聞こえる。

 

 ざまぁみやがれ!!。


 覆面が居るのは一直線の廊下。

 僕がドアから出て行ったのには気づいていない。


 そこは、暗闇が広がる部屋だった。

 ドアの先から聞こえる罵声を聞きつつ座り込んだ。


 右腕が痛い……。


 声が出ないように歯を食い縛る。


 明かりで見えない分、腕の状態は見えないが、腕が上がらないのは、相当まずそうだ。


「クハハハハ!!! ガキぃ!! お前は本当に面白いナァ!!」

 楽しそうな覆面の笑い声が聞こえる。


「暇つぶしになって、楽しいぜェ!! ハハハ!!」

 僕の行動に、怒り狂うというより、楽しんでいるようだ。


「あそこからお前が行動を起こすとは思わなかったさ!! 良いよ!!!  殺すのが勿体ねェ!!」


 ……何処まで、クズなんだ。

 何を楽しんでいる。

 こっちは命がけだぞ!!。

 

 右腕が痛い。

 沸々と怒りが湧いてくる。


 最初から小麦粉爆弾を使わなかったのには、二つの理由がある。

 一つは、拳銃にまだ弾が残っていれば、

 適当に撃った弾丸が、狭い廊下で跳ね返る恐れの為だ。

 跳ね返った弾丸が何処に飛ぶか解らないのだ。


 そして、もう一つは……。




 


 鍵が掛かっていると思い込んでくれているからか、思いのほか広がった小麦粉が目くらましになっているのかは解らないが……覆面がこちらに来る様子は無い。


 ドアを少し開けて中の様子を見る。

 白い煙幕が広がって何も見えないが、妙に興奮した覆面の声が聞こえている。


「次は何をしてくれるんだァ!? ガキィィ!!」


 子供用のリュックをおろすと、中に入っている胡椒爆弾や小麦粉爆弾を、全てドアの中に放り込んだ。

 白い煙幕は更に濃く広がる。


 僕の武器が二つ消える……だが、変わりにこの男は確実に倒す!!。



「いつまで隠れてんだァァ!? 俺を楽しませろよ!! 退屈にさせるなよォォォ!!」


 ……この男も、思っていたより大分狂っているな。



「退屈? ふざけるな! お前の暇つぶしに付き合う気は無い!!」

 ドアの隙間から吐き捨てるように男に言った。


「そうカテー事言うなよ……アァ? 楽しもうぜェ!? オィィ!!」

 男の楽しそうな声が直ぐに返ってきた。

 


 ……そうかい、だったら楽しませてやるよ。

「うるさいよ……僕の腕、一本分を、その命で償えよ……クソヤロー」

 零すように、憎憎しげに僕は言い切る。


「っは!やってみろよ!!!」

 

 やってやるさ。


「けどよー……ッチ、楽しみてーのになんにも見えねー……」

 男の不満そうな声に、無意識に不適な笑みを零す。


 僕はライターをポケットから取り出した。

 100円ライターだと思われる簡単な物だ。

 カシュッという擦る音で、火を起こす。


「……楽しめよ」


 そう言って、ドアの隙間からライターを投げ込むと、ドアを思いっきり閉めた。

 


 密閉状態で細かい粉状の物が空間を、ある一定まで占めた場合に。

 その空間で、どんな小さな火花でも、銃が弾丸を撃ち出す時の発火でも。

 勿論、100円のささいなライターでも。

 火が空気中の粉末ふんまつに点火し、大爆発を起こす!


 粉塵爆発。




 バチッ、バチバチ! と弾ける様な音がしたかと思うと、耳を劈く様な爆発音が一気に響き渡る。

 ドアが爆発で押され、ドアにもたれていた僕は前に軽く吹っ飛ばされた。


 ドアの隙間から漏れる爆発の光が、

 僕自身が居る暗闇の部屋を、1,2秒間照らす程に爆発は続いた。

 その光に合わせた様に、地面が微かに揺れた。

 

 光が収まると、焦げた様な燻る臭いが鼻に付いた。

 パラパラと、爆発の振動により天井から軽い埃が降る。

 



 溶けたドアが、……キィ、と小さな音を漏らして勝手に開く。

 その先に、先程まで白かった煙幕は灰色の煙に変わり、僕の居る部屋に入ってくる。

 僕は、今度は壁に背を預けると、もう一度座り込む。 


 煙幕がゆっくりと消え去った後に、男が倒れていた。

 覆面をまだ付けているのか、と一瞬思ったが。

 違った。

 顔が覆面に見えたのは、まっくろな灰を被った様になっていたからだ。

 

 動く様子は無い。


 思っていた以上に、粉塵爆発の威力は凄かった。

 もしも銃の弾が残っていた状態で、

 小麦粉の煙幕を作った際に拳銃を使われれば、

 その拳銃の火花で同じ様に粉塵爆発が起こり、僕も一緒に巻き込まれていただろう。

 それが、唯一の難点だった。

 

 だが、前の覆面の男が拳銃の弾丸の数を教えてくれたから、考える事が出来た。

 あの覆面のお陰で対処する事が出来た。




 血が止まらない腕を抑える。

 暫く、動かない元覆面の男を見つめた。


 男は、動かない。



「……楽しかったかい?」

 そう、小さく言ってみた。


 僕の言葉が聞こえたのか、

 男が、ピクリと小さく動いた。



「さ……さい……こー……だぜ……」

 死んではいなかった様だ。

 

 ……対したもんだ。

 

 そう言った後、男は今度こそ動かなくなった。


 『最高だぜ』

 男はハッキリとそう言った。

 ここまで来たら、呆れるを通り越して尊敬するよ。



 右腕からの血は止まらない。

「僕は……最悪だよ」


 吐き捨てるように、僕はそう言った。

最近更新がだらしねーぞ私……orz

それだとゆーのに、更新が再び4日以上空くかもしれないという私の馬鹿ヤロー……。


後、今回の本編の方であった粉塵爆発。

実際に小麦粉で爆発ー…等の恐ろしい事はあったらしいです。

粉塵爆発の爆発の威力はすざまじいので、良い子も悪い子も真似しないでクダサイ。

そして、そんな威力だったのに、あの覆面生きてたのおかしくね?という考えをした方。

あの覆面は毎日イチゴ牛乳を飲んでたんですよ(たぶん)

人間イチゴ牛乳飲んでカルシウムとっときゃ大抵の事は上手く行くって、尊敬する人物が言ってました。

みなさんもイチゴ牛乳飲んで行きましょー!

そんな私は牛乳飲んでたのに車に轢かれて骨折した過去があります(遠い目)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ