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その129.考えろ、考えろ! 絶対に、絶対に諦めるもんか!!

 腕が痛い。

 廊下に響く覆面の足音が、いやでも耳に入る。

 心臓が早鐘のように、ッドッドッド! と激しく聞こえる。

 

 考えろ


 考えろ!


 前のドアには鍵が掛かっている。

 後ろからは覆面が迫り、廊下は一直線。

 拳銃を所持している時点で相手が悪過ぎる。



 ……拳銃?

 

 前の逃がした覆面の男は言っていた。

 拳銃の弾数は7発。

 予備の弾は持っていない。


 後ろから迫る覆面は、躊躇無く次々と弾を撃ってきた。

 

 ―何発撃った?


 思い出せ。

 男の足音が、腕の痛みが思考を遅らせる。

 歯を食い縛る。

 

 落ち着け! 最初の一発……続けて三発の銃声音。

 僕が床に落ちて、逃げ出した時にも一発。

 そして、ドアを開けようとした時に腕を撃たれた。


 合計で……六発!!


 つまりは、あの覆面の拳銃には、残り一発の弾しか無い。

 

 拳銃という最大の武器が無くなりさえすれば、倒すまでも行かないまでも、ここから逃げ出す事は出来る。

 そして、この密閉状態で逃げ出す為の武器を僕は持っている。

 だが、それは弾がある時には、どうしても『使えない』武器だ。

 問題は、最後の一発をどうするか……たった一発と言っても、胸や頭を撃ち抜かれれば元も子も無い。

 その一発さえしのげば良いが、それが難しい。


 どうする……どうする!!

 

 足音は既に間近まで迫っていた。

 少しでも考える時間が欲しかった。

 慌てて振り返る。

 銃口を僕に向けている覆面が居た。

 覆面と僕との距離は5メートル程だろうか。

 残念だが、狙える距離だ。

 撃たれれば簡単に撃ち抜ける。


「ゲームオーバーだ、ガキ」

 

 覆面はせせら笑う様に言った。

 その声に聞き覚えがあった。


 あの、狂った覆面の男と話していた男だ。

 思い出すのが遅れるほどまでにてんぱっていたらしい。 

 

 冷静になれ。 


「なんで……こんな事するんだよ」

 今は出来るだけ時間を稼ぐ。

 男が話しに乗って来てくれる事を祈るしか無い。

 覆面から見える男の目に、困惑の色が見えた気がした。

 男は僕に向けていた拳銃を下ろした。


「つまんねーからさ」

 男は、さもどうでもよさそうに答えた。

 

 話に乗ってきた!

 

 僕は、さり気無く撃たれていない方の手をポケットに入れた。

 ……一発を凌ぐ事が出来ればいい。


 この『武器』を使うタイミングを計る。


 それで立場は逆転する。


「つまらない……?」

 何気なく疑問を返す。


 つまらないからこんな事をするのか? 前の中年臭い覆面には、ハッキリと目的があった。

 だが、この男の目的は上手く掴めない。

  



「ああ、人生がつまんないんだよ、だから八木に誘われて銀行強盗に参加したんだ。 面白そうだろう?」

 男はそう言うと、目を輝かせた。

 

 ……なんという男だ。 そんな理由で、強盗をしたのか!?

 そんなどうでも良い理由で、不幸な人間を作る気だったのか。


「……人生が、つまらない? そんな理由で……人を」

 そこから言葉が出なかった。

 男が再び僕に銃口を向けたのだ。


「ああ、お前が逃げ出したのは、面白かったぜ?」

 そう言って楽しそうに笑い声を上げた。


 ……ふざけるな。 お前みたいなクソ野郎の暇つぶしで、なんで不幸な思いをしなくちゃならないんだ!!。



「あばよ、ガキ」


 そう言って、引き金に手をかける。

 もう……考えている暇は無い!!



大学の授業中。

鉄がー…うんたらかんたら、という話をしていた時。


「つまりはー、この鉄が『変態』する事がー…」


先生が変態という発言をした瞬間、大学で友人になった奴等(7.8人くらい)が全員私の方を見やがった。


私「え、何?」


大学友人「変態……成程」


私「ちょ! お前ら!!」


大学先生「温度が上がると『変態』する事でー」


大学友人「そうかー、○○←(私の名前)は温度が上がってるから変態なのかー」


いや、授業をまじめに聞くのはいいけど、変態で全て私に向けるのはどうかと思うぞ……。

男は皆変態ですけどね!!


大学生活……なんとか頑張っています。


同じように、新しい環境になった方々もいるようでして、皆さん、一緒にがんばっていきましょー!

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