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その115. 責任転嫁

 外からのサイレンが妙に耳に障る。


「中の犯人に告ぐ! 今すぐ投降しなさい!!」


 スピーカーで出されたと思われる大きな声が聞こえた。

 まるでドラマのような言葉だ、何て冷静に考えてしまう。

 銀行強盗の男達はその声に、不安そうな動作を見せ、視線はボーズ頭の男に集まる。

 不安そうな仲間達など知らない様に男の顔は冷静であった。


「こっちには人質が沢山居るんだ、どうとでもなる」

 その言葉に、僕を含む人質と呼ばれた人達に寒気が走ったのが解った。

 僕等人質は居る分だけ、交渉の道具になる。

 逆に……これだけ居れば、『殺しても良いのだ』

 先程の中年も、僕に向けた銃口も、

 周りの人質がいらぬ事しないようにする為の『見せしめ』


 今度は、警察がいらぬ事をしないようにする為の『見せしめ』、だ。


 僕が少し前に言ったように、

 警察が強行突破をしてくる可能性が有る。

 だが、人質を優先する立場にすれば、警察は手が出せない。

 つまりは犯人たちは早い事、

 手を打たねばならないのだ。

 つまり、『今直ぐ』だ。


 ボーズ頭の男が立ち上がる。

 人質達の視線も全員ボーズ頭の方を向く。

 恐怖の視線が集まる。

 縁のみ、は敵意の視線を向けていた。


 ボーズ頭の男は品定めする様に人質の僕等の周りを回る。

 誰もが震え、視線を合わせないようにしている。


 男は、


 僕の目の前で立ち止まった。




 男の不気味な表情が僕を見据える。

 


 ……完全に目を付けられてるな、こりゃぁ。

 

「おい」

 その低い声が僕に向けてだというのは当然理解できる。


 ……うっわ、めんどくさいな。

「なんだよ」

 出来るだけ表情は無表情に。

 内心は震えているが、怖がっている所を見せる気はない。


「見せしめに人質の一人を警察に見せなくちゃならねェ」

 普通の状態では無く、だろうが。

 ……そんなの解ってる。

 だが、

 何故それを今言ったのかが理解出来なかった。

 その言葉は言われなくても僕は理解している。

 それは、この男も解っているだろう。

 なんのつもりだ……。

 僕がその見せしめ、なんだろう? クソ野郎が。


 だが、男の考えは違った。

 僕の予想の斜め上を行きやがった。

「お前が選べ」


 ……え?

 男のゾッとするような冷笑が僕に向けられる。

 血の気が引く、無表情を保つ事が出来ない。


 そんな僕の表情を見て、男は、僕が理解した事が解った様だ。

 男は、冷笑を僕に向けたまま、もう一度口を開く。

 僕やこの男以外の人間達は理解していないだろう。

 だから、理解させるように。

 ハッキリと。


「お前が、見せしめになる人質を、選べ」



 周りも理解した様に空気が凍る。

 つまり、僕が選んだ人間を殺すのだ。

 見せしめに。

 僕が、この僕が。

 選ぶ。

 

 つまりは、

『僕のせいで人が死ぬ』 

ネタ小説なのに一向にネタに向かわない(^ω^)

ネタ書いてる方が気は楽ですorz

最近、引っ越しの準備とかとかで忙しくて小説が更新出来なくなってる事をすいませんでした……(言い訳)

ひと段落ついたら、前と同じ様に更新出来るようになりたいです><

そして。。。

ブログもお願いします〜^^

http://wanwanoukoku.blog.shinobi.jp/

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