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その101 誰が・・・・・・義兄弟じゃボケェェ!!

「え、誰……」

 あまりにも突然で、用を足した状態から間抜けな声を出してしまった。


「俺だよ、俺」

 ブルーマスクはそう言うも、声で判別出来る程、僕の耳はご達者では無い。

 マイクで聞いた時には気づかなかったが、思ったより低い声だ。

 こんなムッチョな知り合いを持った覚えはないんですけど。

 というか、この人有名なんでしょ? いいのか、こんなトイレで世間話的なノリで。


「いや、誰……ですか」

 何か敬語になってしまう。


「ああ、これ被ってちゃ解んねーか」

 そう言うと、ブルーマスクはマスクに手を掛ける。

 え、よくしんないけどプロレスラーってマスク取っちゃダメなんじゃ無いの?

 そんな簡単に取っていいのだろうか……。

 

 取り合えず用を足したので、向き合ってみる。

 マスクを取った先にあった素顔は。




「っぶ!」

 あまりにも予想外でつい吹きだした。

 わなわなと震えつつ、ブルーマスクだった男を指差す。


「だ・・・・・・」

 慌てすぎて、言葉が詰まってしまった。

 何故、この人がこんな所に居るのか理解出来ないんですが!








「だだだだ……駄目教師ィィィ!?」

 

「おい、ひでーな」

 そう言って肩を竦める駄目教師。

 そう、マスクを脱いだ先に居たのは、わが校の教師。

 教師にあるまじき言動にやる気の無さそうな目、その人である。

 いつも掛けている眼鏡は付けていなかった。

 まぁマスクの下に眼鏡は無いわな。

 て……何を冷静になってんだ僕!!

 なぜ駄目教師がこんな所に!?


「な、何やってんすか……」

 戸惑いつつも聞いてみる。

 着痩せするタイプだったのか?

 その中々のガタイは、いつものひょろっとしたイメージが消え去った。

 

「あー、副職だ気にするな」

 気にするわ! というか、聖職者が何やってんだ!

「俺がこの仕事やってんの黙っとけよ」


「嫌、言い辛い上に誰も信じませんよ」

 誰も、教師がプロレスラーとは思うまい。


「そらそうか」と小さく言うと駄目教師は何が可笑しいのか、クックと小さく笑う。

 この駄目教師自身も自分の学校でのイメージは解っているらしい。

 ……ん?

「秘密なのに何で僕には教えるんですか?」

 トイレで偶然会ったわけだが、スルーすれば良い話だ。

 駄目教師はニヤッとあの嫌な笑い方を見せる。

「いずれお前は俺の義弟おとうとになるかも知れないからな」


 …………ホワッツ?

 駄目教師の言葉を理解するまで、体が硬直してしまった。

 そんな僕を見つつニヤニヤと駄目教師は笑っている。


 落ち着け! 頭の中で整理するんだ!

 冷静に考えろ……この男は、前に、何故か僕の姉を知っていた。

 そして、姉の心配をしていた。

 んでもって、僕が弟? 義弟と読んでオトウト……?


 理解した瞬間、頭が真っ白になった。

「ウッソォォォォォ!!!」

 クールで冷静な僕としては珍しく、大きな声を張り上げていた。

 初耳だ! 僕の姉貴に付き合ってる人間が居たことも、それがこの駄目教師だという事も!


 叫んだ後、再び硬直。

 フリーズしている僕に男はニヤけた笑みを向ける。

「お前、穴見の妹と一緒にいたな」

 固まったままの僕は答えない、ショッキングというよりかは予想外過ぎた。

 とりあえず、穴見の妹・・・・・・とは縁のことだろう。

 駄目教師は僕の肩に馴れ馴れしく腕を回すと、耳元で小さく囁いた。

「へーじ」

 何のつもりか理解出来ないが、駄目教師は僕の名前を呼んだ後、そのまま続けた。

「お義兄様にいさまからのアドバイスだ」

 誰がお義兄様だ! と突っ込みたいのだが、未だに硬直している僕には話を呆然と聞くしかない。

「女の子を落とすのには、プレゼントが一番だ」


「……は?」

 それだけ何とか言えたのだが、意味深な笑みを向けながら駄目教師は先にトイレから出て言った。

 駄目教師が出て行った後に僕は、無意識に小さく零していた。



「落とす……? プレゼント?」 


 そして我に返った後、溜まっていた何かを吐き出す様に、喉から言葉がこみ上げて来る。


「あんな兄貴いるかぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 あんな駄目教師が僕の兄貴!? ふ・ざ・け・ん・な!

 こちとら泣きそうだわ!


 姉貴と話しなくちゃ!

 しかし、あの世界が滅亡しても死ななさそうな姉貴に彼氏が居たとは・・・・・・。

こーんにーちはー。

今回のブルーマスクが誰か当てれた方は凄いです(笑)

というかスイマセン・・・・・・そんな素振り見せてないですよね。

解るわけ無いか・・・・・・。

すいませんでした!!


次回の更新を速くしたいです!

最近毎日更新が出来て居ない^^;

それでは、また次回でお会いしましょう。

これからも暴力貧弱男女を宜しくお願いしますm(−ー)m

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