イマジナリーフレンド
pixiv様主催の『pixiv1000字ショート~寂しい~』に投稿する為に書き下ろした作品です。
より多くの方達に読んで頂きたいと思いこちらにも投稿する事にしました。
それではごゆっくりご覧下さい。
僕は君の友達。
と言っても、僕の姿は君以外には見えない。
何故なら僕は君が作り出した空想上の友達。
所謂、『イマジナリーフレンド』ってやつさ。
幼い頃の君は引っ込み思案でみんなの輪の中には居る事が出来ず、独りで居る事が多かった。
そんな時、君の頭の中で僕が生まれた。
それからというもの君と僕はたくさんの思い出を作ったね。
だけどそれは飽くまでも君の想像の中での話に過ぎないのだけれど。
そして月日が経つにつれ明るい性格の持ち主へと成長していった君には多くの友達が出来、気付けば僕を必要としなくなっていた。
それと並行して僕に関する記憶が君の中で薄れるにつれ僕の身体は少しずつ透け始めていった。
嗚呼、もうじき僕という存在自体無かった事になるのだろう。
この時、僕は無意識にそんな事を思っていた。
湿っぽい回想に耽っている最中、僕の身体が更に透け始める。
僕という存在が完全に無くなってしまうまでそう時間はかからないだろう。
寂しいけど仕方ない。
だって僕は君の作り出したまやかしに過ぎないのだから。
もし君に言葉をかける事が出来るのならば最後にこんな言葉をかけてやりたかった。
『君に会えて良かった。』
『そして君が寂しい思いとは無縁の毎日を送れる様になれて本当に良かった。』
それじゃぁ、バイバイ。
君だけのイマジナリーフレンドより。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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