目覚めと新たな出会い
少女「ん・・・」
気が付くとそこは、まるで夢のような世界だった。花の中で消えてしまったと思ったはずなのに、彼女は新たな場所に立っていた。足元には柔らかい光を放つ花々が広がり、空にはゆっくりと舞う花びらが流れている。
彼女自身も変わっていた。感覚的に以前よりも幼いそう10歳くらいの年齢の姿になったような・・・。
しかしなぜか頭が重い。
頭に手を伸ばしてみるとそこには髪の毛があったがそれとは別の手触りを持つものがあった。そして触るうちにそれが何であるか気付く。
少女 「葉っぱ生えとるーーー!!!?」
少女が自分の容姿を一通り確認し顔を上げると唐突にそこを通りがかった1匹のゴブリンと目が合った。
ゴブリン「・・・」
少女「・・・」
ゴブリン「マンドラゴラーーー!!!?」
少女「ぎゃーーーー!!!?」
お互いに驚いて飛びのく。
コミュ障だった少女は逃げ出したい気分でいっぱいだったが状況も把握したい、そうこうしているとゴブリンの方から話しかけてきた。
ゴブリン「ま、マンドラゴラが何でこんな所にいるんだべ?」
少女「わ、私マンドラゴラ?」
ゴブリン「人間っぽい見た目だが頭の葉っぱマンドラゴラだべ!」
少女「そ、そうなんだ・・・」
ここでようやく、少女は自分が「マンドラゴラとして転生した」ことを実感する。
ゴブリン「こんなでっかいマンドラゴラ初めて見たべ!しかも歩いとるべ!」
少女「ま、マンドラゴラって歩かないの?」
ゴブリン「普通は地面に埋まってて移動はせんべ!」
少女は思わず自分の足元を見下ろし、「そうなの…?」とつぶやいた。
自分では当たり前のように歩いていたのに、どうやら"普通の"マンドラゴラとはまるで違う存在らしい。
ゴブリンはじろじろと彼女を見つめながら、「やっぱり変だべ…何でこんなことになったんだべ?」と首をひねる。
少女も分からなかった。そもそも、どうして自分は転生してしまったのか?
そして、なぜ"歩ける"マンドラゴラになったのか?
ゴブリン「もしかしておまえ・・・」
少女「(ごくん・・・)」
ゴブリン「上位種のエルダーマンドラゴラだべか!?」
少女「な、なにそれ・・・」
ゴブリン「エルダーマンドラゴラはこのあたり一帯に恩恵をもたらす世界樹様に仕える御子だと言われているべ」
少女「わ、私すごいの?」
ゴブリン「だが・・・」
少女「?」
ゴブリン「こんなちんちくりんがそんなすごい存在なわけないわなーわはははは!」
少女「ち、ちんちくりんで悪かったなーーー!!」