第九話帝国の刺客
第九話帝国の刺客
「みんな馬舎に向かっていてくれ、俺とエリーズさんで話してくる。話し終えればすぐ出発する」
ケルヴィンさんの一言で俺たちは馬舎に向かったのだがテッドには不満がある様子なので
「なあテッド、何かあるなら言ってほしい。俺で解決出来ることなら解決したいから」
「いやラウルに不満がある訳じゃねぇんだ。このままだと親父また壊れるまで働きやがるんじゃって……俺だって心配するってのに毎回毎回……ちょっとガツンと言ってくるわ先行っといてくれ」
「ちょっと待ってくれテッド。言うなら個人でいうよりみんなの前で言って『無理しすぎないでお父さん』って約束させた方が」
「そりゃそうだけど……みんなの前で言うのは親父だって…………」
テッドが悩んでいたので
「だったら後で俺も一緒に言うから先に馬舎に向かおう」
「あっ、ああそうだな。ありがとなラウル」
そして俺たちは馬舎に走って向かった。
本音を言えばテッドの気持ちも理解できるし伝えられることは生きている時に伝える方が後悔は少なくなる…………
「あの皆さん、私馬さんに乗ったことないのですが、どっどう致しましょう?」
アヤは馬に乗ったことがないと言った時テッドが
「乗ったことないなら俺の後ろどう?」と言っていたがケルヴィンさん以外ならテッドが一番馬術が高いのは事実
「テッドなら安心出来るけどアヤはどうしたい?」
「私は足手まといにならないようにしたいです。ですからテッドさんと乗ります。時間が出来た時で良いので教えていただけないでしょうか?」
俺を含めみんなが『教える』と言ったことが安心したのかアヤは胸をなでおろしていた。
二人とも合流する短い時間だけど俺たちはアヤに教えることにした。
ケルヴィンさんとエリーズは十五分ほど経って合流した。
「みんな〜村長さんとの話終わったっすよ。私は"お仕事"が残ってるんでちょっと遅れるっす絶対追いつくっすから」
エリーズがそういうとケルヴィンさんが
「エリーズさんがそういうなら、ゴルドル山の中間地の"オアシス"で待ち合わせにしましょうか?」
「追いつかなかったらお願いするっすね。安心してほしいっす、すぐ追いつくんで」
俺たちはゴルドル山に向け出発した。
そして場面はエリーズに切り変わる
さてっと消すとするか
……シュン!!
「なっ、なんだ貴様!?」
「つけてきてたくせに知らないふりするなよ、ハルディン」
「貴様なぜ俺の名前を!?」
「さてな〜ぜでしょう〜か? 今から死ぬお前には知る必要はないだろ」
「俺はこの依頼で夢を…………」
「知るか」
スパッ
「がっ、あぁあ…………た……す」
バタン
いつもみたく演じるのもめんどいな
「はぁ、血がついちまった。これじゃ……そうだ、まだ居るし臓物身体に付けて狩りをした帰りみたいにすればいいっか」
「バレてる……散!!」
「逃げられるとでも」
「どうせ死ぬなら一矢報いる!!」
カンッ
「じゃあな」
二分後
ボトン!!
「十四人目……案外多かったな」
帝国の連中こんな奴雇ってまで……呪草を取るならすぐ切り捨てられる戝の方が楽でいいってもんだ。
さてと切り替えるか
「あっあー、さて追いかけるとするっすかね!! 今からなら全速力で走るっすからね〜!!」
馬で走るより自らの脚の方が速い……それに馬は蹴られてからちょっと苦手なんだよな
そして私はケルヴィンたちを追いかけた。
読んでいただきありがとうございます!!
更新は出来る時にしますね




