第四百一話
大きなものから小さなものまでモンスターは存在するが、ポイントの引換券がもらえると言う点に関していえば変わりはないので、積極的に全生徒が狙っている。
なお、今回はモンスターに攻撃されたとしても、人に攻撃されたとしても、鈍痛がある程度で、外傷も残らなければ言うほどいたくはない設定である。
最初からそこまでハードなものを用意できるほど先生たちは鬼畜ではないし、日本の報道規制は緩くはない。
このイベントは魔法と言う概念を用いた戦闘としてはデモンストレーションという意味で優れているので、積極的に放送されている。
基本的に沖野宮高校の生徒の実力の水準は高い。
もちろん新入生の中にも、『おっ』と思えるような動きをするものはいる。
モンスターの討伐にしろ、生徒たちに与えられた『体力ゲージ代わり』の魔力で作った装甲を破壊するにしても、ポイントを稼いでいるものはいる。
装甲が砕け散った瞬間に転移魔法が発動するようになっており、もっていた引換券がその場におちるようになっているので、わざわざ回収する必要があるという性格の悪いルールだが、スリル満点なので意外と批判はすくない。
ちなみに放送されているといったが、これはそのとおりであり、外部からの解説員も呼んでいる。
新しい概念である魔法に否定的だったものもいるが、実際に見るとゆらぐものは多いようだ。
なお、敵側……言い換えるなら『モンスター側』の生徒たちだが、常に行動が放送されている。
そのため、秀星が『いつの間にか出現したセフィア』と話し始めたり、宗一郎が何故かドミノを並べ始めたことも筒抜けである。
もちろん、生徒と戦っているモンスター側の生徒もいるのだが、こう言ってはなんだが、秀星や宗一郎のように、わかる人にはわかりやすく強い生徒ばかりではなく、若干レベルを落としているような生徒もいる。
ちなみに、秀星と宗一郎は沖野宮高校で唯ニの『神器持ち』なので、倒すことができたときに足元に落ちる引換券の枚数は圧倒的である。
というか、この二人の場合、倒すのではなくダメージを与えるだけでも引換券が飛び散るようになっている。
もちろん上級生の殆どは、『秀星が都市に、宗一郎がダンジョンにいる』という情報を掴んだ瞬間に距離をとった。
秀星や宗一郎は、今のところスポーン地点でジッとしているだけで、別に動いてはいけないというルールは存在しない。
今のうちに引換券をかき集めて、動き始めたときに躊躇なく逃げれるようにするのだ。
もちろん、本当に逃げ切れるのかどうかは別とするが。
様々な思考が交錯していそうで、実は何も考えていないような奴らがトップツーを独占しているこの状況。
とりあえず、彼らが決める『無難』の範囲によって、このゲームの結末は決まる。




