第二百四話
「ちょっと豪華すぎる気がするな」
拠点の数は六つ。
一つは秀星たちがやるとして、残る五つを誰が担当するのかを予想していた。
秀星としては、何人か自分の知らないやつが出てくると考えていた。
拠点の中にいるであろう敵さんの強さの目安はついているので、担当する場所を間違え無ければひどいことにはならない。
秀星は拠点を見れば大体どんな強さの敵がいるのかが分かるが、とびぬけて強いのが二つだ。
それらを秀星とアースーで担当することになるのは間違いない。
というより、そうしないとどうにもならない。
ただし、いざとなれば秀星が全て片付けるつもりで動く。
そんなことをぐるぐる考えていた。
「公安と言う組織からすれば若干頭おかしいとしか言えない人選だよなぁ」
「秀星、さっきから辛辣だね」
「てっきり暇なのかと思ったくらいだからな。そりゃそうなるだろ」
なんと、アースー、アレシア、アリアナ、ミラベルだ。
全員少女に見えるがアースーだけは男である。
で、拠点の数は六つあるのだが、四人しか来なかった。
どのような班分けになるのかを予想し始めて、結論にたどり着いてぐったりした時に、アースーは嬉しそうに言い始めた。
「秀星もなんとなく分かっていると思うけど、五人目はデイビットだよ」
「だよな」
それぞれのチームのリーダーとしては、王族三人とSPと公安トップとバカが担当する。
あまりにも人材不足過ぎて世も末である、
「何か緩い感じだが、それでいいのか?」
「一応デイビットも納得してるよ。王宮で対応するメンバーのことを考えるとこれが最適解だってね」
「……人材不足だな」
「そうだね。この答えにたどり着いた時は涙が出たよ」
確かに、それぞれ訓練を受けている組織はメンバーも強いだろう。
何故かよくわからないが意欲があるのがエインズワース王国民だ。
ただし、とびぬけているのかどうかと言われるとそれは微妙な分類であり、今回のように、圧倒的に強いと判断ができて、なおかつある程度の人数が必要となった時、この国は足りない。
仕方がのないことだとは思う。
エインズワース王国に喧嘩を売りすぎると、魔石の産出量が少ない先進国がうるさいのだ。
そう言った事情もあり、最終的には他国に任せることが出来る。
無論、その後の事後処理でその国に便宜を図ることになるだろう。
ただし、別にその先進国としても、エインズワース王国ではなく魔石鉱山が目当てのものが多いので、過信できないというのが現状だ。
重要なのは、先進国を相手にしたくないそんじょそこらの犯罪組織がエインズワース王国を狙わず、現場の人間が育たないということなのだが。
「とりあえず、どうにかするしかないのは事実だからな……」
「頑張ろうね」
みんなからすれば大きな案件。
ただし、秀星から見れば、相手はただの教材。
一段落付いた時にどうなるのかが楽しみではある。
とはいえ、現時点ではミラベルの『警報』はなんともなさそうだ。理不尽なことにはならないだろう。
(さーて、俺も最低限はやるか)
教材呼ばわりするが、それを扱う教師としては、秀星には少々荷が重いかもしれない。
が、いずれにせよ、秀星は自分が決めた最低限をするだけである。
もちろん、良いパターンと悪いパターンがある。
できれば、良いパターンになればいいと考えていた。




