第千三百三十八話
食べまくったり寝ていたり、戦いという者を真面目にやる気がないように思えるやつが多く、攻めではなく受けに回る奴も多い。
これがバトルロイヤルでなければ別にそれでも問題はなかったのだが、残念ながら今行われているのはバトルロイヤルだ。
ただ、高志や来夏、風香や椿やラターグ、秀星やミーシェなど、そういった連中が戦いに積極的に参加していないという状況は、まだ平和ともいえる。
なんだかあまり積極性を感じられない状態になっているが……周囲よりも頑丈に作られた中央の特別エリアでは、文字通りの激戦区となっている。
宗一郎、基樹、清磨、栞、マクロード、幽月、アトムの七人は、次々とその特別エリアで強力な攻撃をぶっ放して争っている。
……ゼツヤは相変わらず自分のエリアで拠点建築をしていて、一度も名前が挙がっていない全知神レルクスは自分のエリアで椅子を用意して佇んでいる。
ある種の『本当にやばいやつら』は、軒並み激戦区に向かう気がないという、どうしようもない状態が続いている。
ただ事実を一つ提示するならば、周囲よりも頑丈に作られているという特別エリアは、本当に頑丈に作られている。
清磨とゼツヤが山脈で戦ったとき、攻撃の一つ一つが山を削り続けたわけだが、特別エリアに存在する様々なオブジェクトは、まだ何も破壊されていない。
それほど頑丈な作りとなっている中央だからこそ、激戦区足りえるということでもある。そんじょそこらの頑丈さでは、こんなヤバい七人が全力で戦ったらすぐに海の藻屑となるだろう。
一体何で出来ているのか。
今回のこのバトルロイヤルは、ある『システム』によって執り行われているとレルクスは語ったが、そのシステムは、いったいどれほどの『概念』をこのバトルロイヤルに持ち込んだのか。
まるでわからないが……まあ、今回の十六人が戦えるくらいのステージとなると、常人にはわからないくらい意味不明なものが使われているとだけ言われた方が、逆に納得の余地があるか。
いずれにせよ、たたかっているということは、ポイントの増減が発生しているということでもある。
倒せば2点増えて、倒されたら1点減る。
シンプルで分かりやすいルール故に、戦いの手を止めたら、もうポイントの低い方は負けが確定だ。
ただ……今戦っている中では、まだ若干……アトムと栞の親子が、『とびぬけている』と言えるか。
この二人を相手にどう立ち回るのか。
激戦区の状態は、大雑把に言えばそのような戦略が張り巡らされている。
まあ、激戦区にいる奴らも、別に全力は全然出してないんだけどね。




