羽
産まれたばかりの雛には羽はないんだね
僕もこんな年になってしまって
君の嫌いな人に近付いてないかな
大人になった自分の羽を撒き散らして
この空を汚してないかな
こんな僕にも羽だけは残っているんだね
後悔の先に進めなくなってしまって
それでも身体だけは羽を動かせるみたい
自分からブチブチと羽を引きちぎって
この家を汚してないかな
神様が僕に羽をくれたのは
嫌なことから逃げるためじゃない
そんなことを思い出すたびに
息をするのもやめたくなるよ
産まれたばかりの赤子にも涙があるんだ
誰しも誰しもどんな時も涙をわかってて
君の好きな人にならないように生きるよ
ちぎれた自分の羽を集めて今日は寝るよ
明日を待ってもいいかな