季節が廻り…
それから二人は、春・夏・秋の女王と王様へ挨拶をしに行きました。
皆、自分の事のように祝福してくれました。
そして、春が終わり、暑い夏が来て、何故か寂しくなってしまう秋が来て、冬の女王の出番がやってきました。
「クリス、そろそろ行くわね。」
『冬、寂しくなるね…。』
塔へ行ったら、ずっと一緒にいられないのでクリスは寂しそうです。
「大丈夫よ。あなたが好きな、冬の景色を見せてあげるわ。クリスが大丈夫だったら、私に会いに来て…。」
冬の女王も寂しかったですが、自分の使命を放棄する訳にはいきません。
『分かった。必ず、会いに行くよ。これ、僕がつくったんだ。冬に、プレゼントだよ。』
クリスは、茶色の紙袋を冬の女王に渡しました。
「ありがとう。開けて良いかしら…?」
『もちろんだよ。僕が行けない日、寂しくないようにつくったんだ。』
紙袋を開けると、青色のペンギンが入っていました。
「可愛い…。ありがとう。大切にするわね。」
『嬉しいなぁ。』
手に持っていたペンギンが、いきなり話し始めました。
「えっ…!?」
『あっ、そういえば…そのペンギンは話せるようにしてあるんだ。春の女王に頼んで、してもらったんだった。』
「私の話し相手にぴったりだわ。ペンギンさん、よろしくね。」
『よろしく!!クリス、ありがとう。』
『ペンギン、冬をよろしくな。』
『分かった。冬の女王、そろそろ交代に行かなくちゃでしょ?』
「そうだったわ。クリス、またね!!」
『冬、会いに行くよ!!』
二人は、抱き合ってお別れをしました。
そして、冬の女王は慌てて塔へ向かい、秋の女王と交代したのでした。




