この想いは…
お城へ向かいながら、冬の女王は青年について考えていました。
クリスさんの青い目を見ていると、やっぱり引き込まれてしまうわ。
夢の中と現実で、酷い事を言われたけど、氷の壁をベアと溶かしてくれた。
“冬が好きです”と言ってくれて、嬉しかった…。
私は、夢の中で初めて会った時に…恋をしたの。
まだ出会って、少ししか経っていないけど…恋と言って良いのかな…とも思うけど。
「着いたわ…。」
いつの間にか、お城の前に立っていました。
見張り番の人達に挨拶をして、夏・秋の女王を探しました。
「秋姉様、どこにいらっしゃいますか?」
『冬、ここよ。』
夏の女王の部屋のドアから、ひょこっと顔を出した秋の女王。
「ちょっと、お話をしたいのだけど…大丈夫ですか…?」
『ええ、大丈夫よ。』
部屋に入り、夏の女王と話しました。
『あっ、冬ちゃん。どうしたの?』
「お二人に聞いて欲しい事があって…。」
黄色の絨毯の上に座りながら、冬の女王はそう言いました。
『私達で良ければ、聞くわよ。』
「…私、クリスさんの事…好きみたいなんです…。さっき、春の女王に相談して…ベアに『気持ちを伝えないと何にも始まらないよ。』と言われたんです…。」
『冬が好きなら、伝えた方が良いと思うわ。』
『私も、そう思う。』
冬の女王は、さっき考えていた事を話してみました。
「まだ出会って、少ししか経っていないけど…好きと言って良いのですか…?」
それを聞いた夏の女王は、にっこりと笑ってこう言いました。
『良いと思うわ。あなたは、クリスさんのどこに惹かれたの?』
「あの引き込まれそうな青色の目に、優しくて、お姉さん思いの所…だと思います。あと、冬を好きだと言ってくれて…嬉しかった…。」
『そんなに言えるなら、その想いは本物よ。』
『冬、クリスさんの所へ行ってきなさい。』
「秋姉さん、夏の女王…ありがとう。」
冬の女王は、頭を下げて部屋を出て青年を探し始めました。




