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幼馴染が急に距離を置き始めたので、少林寺拳法始めてみました  作者: 10kg痩せたい
もう一人の幼馴染篇

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第一話 出会い

学──


~高校1年生 5月3週目土曜日~


 幼馴染とカラオケに行った日、俺の心は静かに燃え始めた。


 幼馴染がトイレに行きたいと言う事で休憩にした時のことである。

 遅れて俺もドリンクバーに行く。幼馴染はメロンソーダ、俺はジンジャエールが定番だ。


 部屋に戻る通路でふと部屋とは反対側のトイレ側に目をやると……幼馴染が他の男と話しているところを見てしまった。

 血が逆流するような……心臓に氷を入れられたような寒さを感じた。相手がイケメンだからか?怒り?嫉妬?失望?自分の感情がわからない。


 俺は踵を返し、自分達の部屋に戻った。


 ふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるな


 奴を潰すと決めた。情報を集めよう。




~5月4週目~


 クラスの噂好き女子に接触し、話を聞くことに成功した。


 西片 晴。親が金持ち。女子に人気がある。うちのクラスに幼馴染の許嫁がいる。あぁたまに来て女子と話してたな。やたら美人だったのを覚えている。

 は?美人の許嫁がいるのに他の女にも粉をかけようとしているのか……?


 許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない




~6月1週目~


 幼馴染がデートに誘われた。

 西片をどうやって地獄に送るか考えていたところに奴の幼馴染兼許嫁から接触があった。


「ちょっとお話良いかしら」




 北条 時子。黒髪ロング清楚・綺麗系。身長170cm。親が金持ち。テストの順位は学年1位だ。

 クラスのトップカーストで、何かあればみんなが彼女に集まっていた。

 服装はクール系・シンプル系を好み、スレンダーさが引き立つ服装をよくする。ただTシャツ・ジーパンでも絵になってしまう。by噂好き女子。


 何の用だと睨んでいると、あちらも俺のことを睨んでいる。


「……ちょっと場所を変えましょうか」


 放課後となり、クラスは部活に行くもの、下校するものがいるものの、まだ数名残っている。ここで会話をすれば目立ってしまう事への配慮だろう。俺も席を立った。




 学科棟の最上階の視聴覚室に移動する。ちょうど誰もいないし、部屋が防音もされているので外に会話が漏れることは無い。

 少し離れて席に座ったところで会話が始まる。


「最近、あなたの彼女さんが私の幼馴染に接触しているみたいなの」

 彼女は目に怒りを貯め、俺のことを睨みつけてくる。


「彼女じゃない」

 こちらも──彼女には関係ないが──やり場のない怒りを目に込め相手を睨んでしまう。


「はぁ?朝の登校も一緒、下校も一緒に過ごしていて彼女じゃないの?」


「幼馴染だ、悪いか」


「はん、ヘタレね」


「そっちこそどうなんだ。許嫁が他の女に手を出してるんだろ」


「「あ゛ぁ゛?」」


 売り言葉に買い言葉。言ってはいけない言葉もたまに飛び出し、数分間、俺達は無意味に互いを罵倒しあった。俺達の間に険悪なムードが漂う。

 そのまま肩で大きく息をしてぜーぜーはーはーと二人して息を整える。


 彼女の言い分としてはこうだ。「私の許嫁に余計な虫がつこうとしている。虫には彼氏がいるのだから彼氏が責任を取れ。むしろ死ね」

 俺の言い分としてはこうだ。「俺の幼馴染に余計な虫がつこうとしている。虫には許嫁がいるのだから許嫁が責任を取れ。むしろ死ね」

 と、ほぼ一致していたことが判明した。


「であれば」

 俺は呼吸を整え、ひとつ提案をする。


「一緒に監視、しないか?」


 俺は取引を持ち掛ける。この取引は、互いのパートナーを守るためという偽の目的で成り立っている。


 だがしかし。真の目的は別だ。

 取引の代わりに彼女、北条時子の時間を差し出させる。そして俺が彼女を寝取る。俺の女に手を出そうとするクズにざまぁ。他の男に靡きそうな幼馴染もざまぁだ。


 潰す。潰す。俺のことを舐めた連中は全部潰してやる。




時子──


 あのクズがまた何かやろうとしている。別に男を見る目のない馬鹿な子がいくら引っかかろうとどうでも良い。

 でも今回のあの子はクラスメイトの彼女に見えた。心配してクラスメイトに声をかけた……。


 が、何だろうこの人!ああ言えばこう言う!揚げ足を取る!放送禁止用語もバンバン使う!一言で言えば酷く下品だ!

 それにクソ男と私の関係は100%誤解している。あーなーたーのー幼馴染を守るために動いてるの、なんでわからないの!

 心配して損した!寝取られればいい!ばーかばーか!そしたら全力で笑ってやるから!




 肩で息をしながら、相手の様子を見る。互いに言いたいことを言いきって、相手の出方待ちだ。


「であれば」

 彼が一言発して、大きく息を吸った。


 流れた汗を腕で拭い、正面から私を見る。その大きく明るい瞳に見つめられてしまった。


「一緒に監視、しないか?」


 あれ?おかしいな。鼓動が戻らない。





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