第二話 そして物語は動き出す
真理愛──
大好きながっくんと同じ高校に通えた。
でも残念……がっくんとクラスは別々になってしまった。同じ高校へ行くために一生懸命勉強したのにな……。
がっくんは「色んな友達を作るチャンスだね」って言ってくれた。たしかにそうだ。私はいつもがっくんと一緒だから私だけの友達は少なかった。互いに友達を作って紹介し合って、いっぱい友達増えたら嬉しいよね!
がっくんとは登校も下校も一緒だよって約束した。お昼も出来れば一緒に食べようって約束した。だから大丈夫!がっくんが女の子と付き合ったりしないでくれたら大丈夫なんだからね!
……ところでところで、制服姿のがっくん……かっこよすぎ……!
学──
~5月1週目~
真理愛がみんなとカラオケへ行く前に練習したい!というので今日は俺とカラオケ大会だ。大会と言ってもまだ誘えるような友達は出来ていないので、二人きりの大会だ。少しドキドキする。
受付を済ませて、部屋に移動すると、4~5人は入れそうな部屋。イスはテーブルを挟んで対面する形で設置されている。
俺は何となく入って左側を選んだから真理愛は右側に行くかなと思ったらついてきた。
俺が腰を下ろすとピッタリ横に座って、見上げてにへ~っと俺を見てきた。
真理愛はいつもこうだ。俺といるときは何が何でもぴったりくっつく。友人といるときはやらないが、二人の時は躊躇しない。
腕に、太ももに幼馴染のあったかさを感じる。そろそろ高校生だから……いやでも俺だけだしでもでもでもでも……。
真理愛──
~5月2週目~
放課後少しおしゃべりをして、クラスのカラオケ大会の詳細が決まった。皆も帰り始めたので、私は今日もがっくんと下校しようとA組に向かう。
A組に入ろうとしたとき、ちょうど出てきた人とぶつかりそうになる。
「きゃっ、ごめんなさい!」
「こっちこそごめん!……東雲さんも大丈夫?」
ぶつかりそうになった人がこっちを心配してくれる。
「うん、大丈夫!えっと……」
誰だっけ、クラスで見た顔だ。
「西片。西片 晴だよ」
「そうだ、西片くんだ。ごめんね、まだ覚えきれていなくって……」
「あはは、ちょうど良いからこの機会に覚えてほしいな」
「うん!」
お互いによろしくねってニコーってする。
「西片くんはA組に何の用事だったの?」
「僕の幼馴染がA組でね。ちょっとお話に行ってたのさ」
西片くんと少しお話してバイバイした。がっくんは待ってくれていつもの笑顔で迎えてくれた。




