エルフ女子達と球体の世界
まだ未完成ですが
先行公開でしておきます
現在リアルの都合で原本が完成したら即座にすべてアップすることができません
ですので今はちょくちょく更新していきます
僕はうす暗い闇の中にいた。意識はもうろうとしており、体中の感覚は感じない。つまり僕はどこかの暗い空間に、ただ意識のみが取り残され監禁されているのだろうか?それなのに...
(温かい)
本来は動けないことから発狂してもおかしくない状況だが、僕には幸せに感じられた...のかもしれない。
(疲れた。寝よう)
うす暗い、しかし謎の温かさがある。それは自分を守ってくれる優しい闇に感じた。心が安堵した僕はそのまま意識を手放した。
ーーーーとても長い時が流れたーーーー
何か左ほっぺにやわらかいものを感じる。眠い。目を開けるのがめんどくさい。でも外を見たいのであけた。僕の目には美という要素を一点に行しくしたような、黄金の癖のない髪、若々しい肌、釣り目の青い瞳(碧眼)の女性が映っていた。
「見て。あなたに似てとってもかわいいわ」
「かわいいってはずかしいよ。僕男の子なのに」
「あなたもう121歳じゃない。見た目は子供だけど」
「むぅ。オリヴィアだってもう2163歳の癖に」
「それは関係ないでしょ?(なんか怖い笑み)」
???
121歳?2163歳?人間がそんなに生きられるわけないじゃないか。いや121歳ならギリ可能?いやにしても二人とも若々しすぎない?だとしても。
よくみると僕の目の前にいるオリヴィアと呼ばれた美しい女性も、どうみても11歳くらいの少女にしか見えない自称男の子には長く尖った耳がついていた。ちなみにオリヴィアのほうが自称男の子のほうより倍くらい耳が長い。
(かわいい♡)
もしかして彼ら人間じゃないの?
というかオリヴィアっていう人僕のことを抱いてない?
僕は細身とはいえ19歳だよ?おもくないの?
・・・
(よく見ると身体が縮んでない???というか赤ん坊になってないですかぁ???)
「あら?私たちを認識したんじゃないこの子?」
「ふむふむ。パパたる僕には分かるのです。間違いないのです!」
「これは記念すべき瞬間ね。この子にキスしていいかしら?(キリッ!!)」
「いやいきなりそんことしたらびっくりするんじゃ?(冷静)」
どうやら僕は彼女にキスをされそうらしい。そして少女、あらため少年はパパらしい。だれの???「この子」の?「この子」ってだれ?
・・・
状況的に僕?
僕は頑張って自分の耳を触ることを試みた。
結果...
(人間のものじゃない)
人間にしては長すぎるし、耳の先がとがっている。この状況からして察するに僕は、この2人の子供になってしまったの?
「この子自分の耳を触ったわ。必死にやってるのがかわいいわぁ。ヨチヨチ、あなたはエルフの子ですよぉ」
(エルフってマロさんのこと?今更だけどエルフって何?あとハーフエルフって何?)
※異世界転生ものがブームを迎えたのは2010年代の中期
オリヴィア、いやお母さんは僕をさらに抱き寄せほっぺをすりすりしてきた。いいにおいがする。赤ちゃん成分を吸収した母は言った。
「あなたの名前はシルフィー。これからよろしくね。私達のかわいいお嬢ちゃん♡」
???お嬢ちゃん?身体の例の場所は白い布で隠れていて触ることができないが感覚でわかる。突起物がなくなっている!?なぜか目頭が熱くなるような感覚がした。
「ヨチヨチ。怖くなぁい。怖くなぁい。」
お母さんがなでなでしてくる。前の父母には申し訳っがないが、女の子に生まれたことがうれしい。これならもう少し頑張って生きれるかもしれない。僕は泣き疲れて眠りについた。泣きつかれるなんて久しぶりである。
ー数日後ー
僕は父と母とともに外へ出ていた(抱っこされながら)。
両親は共に和服を着こんでいる。僕は白い布に包まれています。
外に出ると自然と外及び街の景色が目に入ってくるのだが、それぞれがいろいろと疑問を想起させるものだった。
空からは確かに光がさしているのだが、上を見たとき目に映る物は青空と太陽ではなく、黄土色の岩?そしてそれを貫通し町をドーム状に覆って根付いている非常に巨大な根?らしきものである。僕の観察結果が正しければこの町は岩と巨大な根によっておおわれた巨大空洞ということになる。しかし空がもので覆われているのにどうして光がさしているの?日本にこんな場所があるなんて聞いたことがない。もしかしてここ日本じゃないの!?
驚くべきはそれだけじゃない。ここが日本じゃない仮説を持ち出して言うのもなんだけど、めっちゃ日本な街並み。周りを見渡すといかにも日本と言いたそうな、そう!和風な建物が軒並みに並んでいる(僕こういうの好き♡)。
まるで、日本の室町時代を彷彿とさせるような趣深い木造住宅が軒並みに並んでいるのだ。
今僕たちはそんな軒並みに続く住宅が左右に立ち並ぶ賑やかな繁華街に出ていた。
お母さんは有名人なのか、そこに行き交う多くの人に会釈をされたり、話しかけられ挨拶をされていた。まあ2160年以上生きてるんだもんね。有名になるよね。この世界の平均寿命はしらないけど。でもただ長生きなだけじゃなさそう。
「もり神様。おはようございます。本日はお日柄もよくお日柄が良く、良い一日になりますよう心から願っております」
僕たちに話しかけてきたのは長く癖のない美しい黒髪に、お母さんと同じように長く尖った耳を持つ女性だった。見た目の年齢は20代前半で、笑顔が似合う明るそうな顔立ち、整った鼻、紅の瞳を供える垂れ目に加え、ふっくらとした健康そうな唇から覗きでる八重歯がチャーミングである。タイトルミニスカートと手首までを慎ましく覆っている修道服?のような服、そして頭にシスターのようにヴェールを被っている。それぞれ柄などがなく、飾りがないが、それが彼女の醸し出す慎ましさと謙虚さ、そして包容力と溶け合い美しく見惚れてしまいそうだ。
「おはようリゼ。もう私は守神じゃないわ。元よ。」
「えへ、そうでしたね。でも私たちを1000年守ってくれた御恩は忘れはしません。私の中では、あなたはいつまでも守り神でございます。ところでオリヴィア様、そちらのお抱えになっている御子は?」
「私達の子よ。この間生まれたの」
それを効くとリゼと呼ばれた女性は、しゃがんで口を開く。
「よかったねジェリー君」
なるほど父の名前はジェリーというんだ。覚えやすくて素敵な名前だね。なんかさすさすと言う音が聞こえるけど、一体下で何が起こっているのだろう。目線が上方向に固定されているから下が見えない。
「うわぁぁぁぁやめろぉぉぉリゼ姉!!僕をいつまで子供扱いするんだぁ」
どうやら父とリゼさんも知り合いだったらしい。それに姉とつけていると言う事は、実の姉と言うことだろうか?つまり彼女は僕の叔母?
「君まだ120歳じゃん。君のお姉さんの半分くらいいきたらお姉ちゃん子供扱いやめてあげようかな?笑」
どうやら叔母はいるらしいが彼女は違うらしい。
「オリヴィアさん行ってあげてください。僕は『もう121』で子供じゃないんですよね?」
急に話を振られたお母さん。動揺してもおかしくない状況だが、余裕の笑みを浮かべながら軽く答えた。
「ええ。世間的には大人ね。でもリゼ、わたし的には子供扱いしたくなる気持ちはわかるわ。私たちの1/10くらいしかいきてないんですもの笑」
「ですよねw」
父哀れ(無干渉)。そう言って、母は膝を曲げて片手と膝で僕を支えながら、もう片方の手で父をなでる。
「あんまりだぁぁぁ」
父よ。気持ちお察しします。
その後3人に戻り、歩いているときあたりを見渡して気づいた。
(人間少なくない!?)
街を行き交う人たちの大半は、僕の知る人間とは異なる見た目をしている。
長くて尖った耳をしている人、猫や虎、狐のような耳としっぽを持つ人、いわゆる妖怪のような姿の人など非常にタイプが多い。僕の知る姿の人間は、せいぜい3割位かな?最も彼らが本当に人間なのかは定かではないが。
そうして向かった先はとある一軒家。作りは木造で2階建て。ダークな木材を基調とした。どこか慎ましさを感じさせる落ち着いた家である。
母がその家のドアをノックする。すると出てきたのは、癖のなく長いプラチナブロンドの髪を伸ばし、小動物のような雰囲気の少女。年は14,15くらいかな?でも長く尖った耳をしているから、案の定、見た目と実年齢は違うのかも。美しい青い瞳をたたえた垂れ目と少女らしい、ふっくらした唇を兼ね備えた美少女である。少女は、父と母を見ると、目を輝かせて言った。
「はー!お帰りなさいジェリー、森神様」
どうやら2人の知り合いらしい。まぁ適当に選んだ赤の他人の家をノックするのもおかしな話だと思うが。
僕たちは歓迎のムードに包まれて、家の中に案内された。
そして、父と母は椅子に座り、その後父が口を初めに開いた。
「ねぇお母さん。お姉ちゃんは今いないの?」
???どゆこと?言葉をそのままの意味で取るなら、彼女は父の母親、つまり僕のおばあちゃん!?この中学生位の少女が??エルフではよくあることなのだろうか?いくつなんだろうおばあちゃん。でも母さんが2000歳超えてあの見た目なんだからだれがどんな見た目でどんな年でもおかしくないのかもしれない(悟り)。これがこの世界の常識かも。よしそういうことで納得。
「この前帰ってきたよぉ?でよ仕事が忙しそうでね。もう帰っちゃったの」
父はしょぼんとした。おそらく僕を見せたかったのだろう。
「それはそうとしてその子は?」
おばあちゃんは僕の正体を訪ねてきた。まぁあ察しているのだろうがこれは多分確認なのだろう。それに父が答える。
「僕の子供だよ。この前生まれたんだ。可愛いでしょ。」
あれ?おばあちゃん反応ないの?しまった。そう言うことか(構え)。
「きゃああああ。これは鼻血ものね。森上様抱かせてください。」
僕は無心になった。みんなならわかるよね?僕の気持ち。いや、拒絶されるよりはいいよ?でもこのむず痒いかんじどうすればいいの?(避けられぬ運命)