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第16話 分岐点

『ズキッ…痛い…』

なに?この痛み?

今まで感じたことない…

怖いよ…ココロ…。


愛は気になって

ネットで検索してみると

ガンの症状と似ている

怖くなって

天斗に電話をした


天斗はかなり

驚いていた

『まだ痛む?』


う~んん、今は

ちょっとおさまってきた…


今日はゆっくり

安静にしておいた

方がいいよ


うん、そうする。


愛もちょっと

話せたことで

落ち着きを取り戻せた


数日後

天斗にある病院に

連れて行ってもらった


愛はてっきり

天斗も一緒に病院の中に

入って

診察に付き合って

くれるものと

思っていたのだが…


天斗は怖い…

と言って

『駐車場で待っているよ』

と言い出し


愛はひとり不安な気持ちを

抱えながら

病院へと入って行った


 ―夫婦って何だろう?―


先生の話だと

大きな病院で

MRIっていう

レントゲン写真を

撮って見ないと

本当のことは

わからないと

言われた


早速予約を入れた

どうやら

二か月待ちのようだ


最近、家の電球の光も

発作が起きる要因に

なって来てしまっている


愛は

自分の一部屋だけ

窓ガラスに

新聞紙を貼り始めた

暗い部屋だと安心する


発作が起きたら

激痛だから

もう半端ないくらいの

痛みでのたうち

回ってしまう


愛は余命数ヶ月の

命だとなぜか?

ひとり思い込むぐらいに

自分の中だけで

『覚悟』を決めていた


だから天斗にも

念仏のように

毎日毎日…

『ひとりでも

しっかり生きて行くのよ』

『私は余命わずかだから』って

言い聞かせてた



愛が完全に

新聞紙を貼り終わった所で


天斗が大声で

『あぁ~余命余命…って

 うるさい』

『ほんと、みずくさいな!』

『同じ家の中に居るのに…

 何も言わずに…』

『光がダメなら言えよ』


叫んでいる


もう愛にはそんなこと

今更もう

どうでもいいわ

ぐらいに

心が疲れ切っていた


天斗は会社の人に

愛の病気の事を

相談していたようで

『怖がっている場合

 じゃあないでしょ!』って

しかられたみたいで


『MRIの検査には付き添うよ』

と言い出した


検査結果は

幸いガンではなくて

脳の神経の病気

であることが

分かって


手術したら

痛みは治まるように

なると言われ

愛はそっと胸を

なでおろした



今、愛は病室のベットで

家族から初めて離れ

自分と真摯に

ゆっくり対話が出来る

時間を持てている…


よくよく

考えてみたら

愛はいつも

周りの為の方が先で

自分の気持ち

自分の幸せは

後回しだったなぁ~って


良い娘、良い姉

良い嫁、妻

良い人間…。

でもこれって

全て相手にとって

良いだけだったん

だろうなぁ~って


なんだか

物凄くながい事

生きづらくて


でもそれは

仕方がない


だけどまわりは

とっても自由で

のびのびしてそうで

ずっと

愛はうらやましかった


愛なりには

一生懸命にもがいて

葛藤して

出来ることは

やってきた


しかし

一向に

楽にはなれないし

今はもっとまた

息苦しい現状に

なって来ている


だがそれは

愛が自分ではなくて

周りの幸せを

重要視していたから

なのではないのか…


愛は少しずつ

何が違っていたのか?

見え始めていた


実は最近…

ある雑誌を見ていて

かなり興味深い事が

載っていて


今の愛は占い的には

これからの9年を

どう生きるか?

を考える分岐点のようで


ここまでの9年の

生き方のままを

継続するのか?


はたまた全く違う生き方で

生きていくのか?


立ち止まって

『考える時期』です

と書いてあった


愛は今までは

思い悩むって

自分が強かったが


人というのは

本当の『死』というものを

目の当たりにし始めると


今のように

謙虚な精神で

まっさらな気持ちで

真摯に考える自分に

なれると聞いていたが

誠にそうなのだ


これからの9年を

どう生きていきたいのか?

もっと具体的に

真剣に考えて

行動できる愛に

成ろうと思った


まず

したいと思ったことは

なんでもやろう!!


おっとその前に

手術だった

怖いなぁ…。





























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