第六話 給食の危機!?
給食戦争により、大いに白熱する5ー2の教室を、ある人物たちが見ていた。
「この子達なら、もしかすると・・・・・。」
「そうですね。あれを止められるやもしれませんなあ。」
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そんな会話が繰り広げられていたとは露知らず。ユキ、リョウの二人は、また喧嘩をしていた。
「絶対にキックベース!」
とユキ。
「いや、絶対にドッジボール!」
とリョウ。
なぜこんな話をしているかというと、今日の日直はユキとリョウ。そして昼休みの遊びは日直が決めることになっている。
「ドッジボールなんて、子供のする遊びよ。我ら高学年がすべきことはキックベース!サッカーと野球が混じった小学生のための遊びさ。これをしないなんて愚の滑稽!キックベースの良さがわからぬお主は黙っておれ!」
なぜか武士言葉なユキ。そんなユキをミユキなどのクラスメイト達は、
ーいや、俺たち(私たち)子供ですけど。しかもなぜ武士言葉。ああ、ユキだからか。
なんてみんなして思いながら見ている。
「何を!ドッジボールを子供と遊びというたな。それこそ愚の滑稽!ドッジボールはとても奥が深いのだ!それがわからぬなど、それこそ子供!」
ーいや、だから俺たち(私たち)子供ですけど。ていうかリョウも武士言葉で返すの!ちょっと歪になってるけど。
とクラスメイト達。
「はいはい、二人とも落ち着いて。こないだのドッジボールの名前の件じゃないんだから。結局ずっと白熱して終わらなかったでしょう。クラスメイトまで巻き込んだし。いーいー、こういう時はじゃんけんなの。いい。特にユキとリョウの議論(笑)なんて朝まで続くわよ。」
とミユキ。
「「はーい。ごめんなさーい。」」
「よろしい。じゃあほら、じゃんけん。」
「最初はグー!じゃんけん・・・・・」
その五分後。校庭には、ブー垂れたリョウと、勝ち誇ったすがすがしい笑顔のユキがいた。
「おーいユキー。ちゃんとファースト守れよー!」
クラスメイトが話しかける。
「りょ。勝つぞぉー!」