ヨーグルト ── ノートの切れ端より
私はヨーグルトが好きだ。
一人暮らしを始めてから、プレーンヨーグルトを買うようになった。家族と暮らしていた頃は、砂糖入りのヨーグルトしか選ばなかったし、わざわざプレーンヨーグルトを選ぶ意味もわからなかった。
甘いのが苦手になったわけでも、味覚が大人になったわけでもない。変革の理由は粗目糖だ。この琥珀色の大粒砂糖こそ、私のヨーグルト史における革命だった。
くるりと混ぜれば、溶けだしたざらめがヨーグルトを大理石模様に色づける。パフェスプーンですくって口に運ぶ。なめらかなヨーグルトに固形物が混じっていて、それをざくざく噛み砕いて甘みを愉しむ。ざらめが溶けきる前に食さなければならない。溶けきってしまえばただのほんのり甘いヨーグルトになってしまうのだから。
ざらめを混ぜたあと、さらにトッピングするのもよい。私はしばしば冷凍ミックスベリーを入れている。とある知り合いに教えてもらった組み合わせだ。ベリーの酸味がアクセントになるし、ヨーグルトの冷たさを保ってもくれる。もっと贅沢にしたいときには、さらにスライスしたバナナをいれるのだ。なお素晴らしいフルーツヨーグルトになる。
飲み物には紅茶がよい。珈琲もよいが、私は珈琲が飲めないので仕方がない。砂糖とミルクを混ぜればおいしく飲めるのだが、ブラックのままでは飲めないのだ。ただし珈琲の香りは好きだ。
ヨーグルトがざらめで甘くなっているので、紅茶はストレートのままにするとバランスがよい。もちろん気分によってはミルクティーやカフェオレにするのもひとつだ。
ヨーグルトをパフェに入れる時もプレーンがよい。フルーツソースやチョコレートソース、アイスクリームなどと組み合わせるのに加糖ヨーグルトでは少々くどくなってしまうからだ。全体の甘みバランスを整える役割を果たし、なめらかな舌触りをもたらす。それがパフェにおけるプレーンヨーグルトだ。
私は挑戦したことはないが、人によっては料理に加えてまろやかさを出したり、肉などを漬け込んだりするそうだ。素晴らしい発想だと思う。
ヨーグルトで忘れてはいけないのが、飲むヨーグルトだ。正式にはドリンクヨーグルトというらしい。ジュースのように手軽に飲めて、しかも牛乳よりはるかに濃厚な口触りとのどごしを与えてくれる。器もスプーンも必要ない。コップさえあればいいという手軽さ。飲み切りサイズならコップさえいらない。なんと革命的なことか。
一人暮らしをはじめるまでは、私にとってヨーグルトは嗜好品のひとつでしかなかった。それが今や健康管理とストレス緩和の一助となっている。これからもおいしく楽しくいただく所存だ。