第32話 狂気
夕日が沈み世界に暗闇が満ちている。明かりをつけるのも安くないこの世界では太陽が隠れると同時に眠りにつくのが一般的だが、この家には明かりが灯っていた。
「お母さん。見てみて!この人がトラストだよ。一緒にダンジョンに潜ったの。かわいいでしょ。この人のお陰で依頼も達成できたんだよ」
可愛らしい笑顔を向けるのはアウローラ。ここはアウローラが暮らす家だ。
小さな一軒家だが恐ろしく丈夫な結界が敷かれていて安全性は抜群。トラストの見立てでは「この国が滅んでも、この家だけは無事かもしれない」と思わせる程だ。
「……初めまして、マルセラさん。トラストと言います。アウローラ……さんには、お世話になっています」
トラストは珍しく緊張しているのか硬い口調だ。動悸は激しくなり冷たい汗が背中を流れる。今までの人生で一番緊張しているかもしれない。
「もうっ、トラスト。そんなに緊張しなくていいよ。お母さんは騎士爵家の娘だけど、もう公爵領ごと家は無くなっているから、ただの平民。処罰する権利なんて無いし、なにより私たちはトラストと仲良くしたいの……ほらっ、お母さんもそう言っているよ」
「……それは嬉しいな。俺も仲良く……うん、仲がいいのは素晴らしいことだよね」
家は室内も素晴らしい。恐らくアウローラは稼ぎのほとんどを家具につぎ込んでいるのだろ。部屋数こそ少ないがその質は貴族の屋敷にも引けを取らない……いや、並みの貴族の屋敷など凌駕しているだろう。
上質なベッドに絨毯、クローゼットに鏡台、ティーポットに冷蔵庫、天井に着いているのはエアコンか換気扇だろうか。全てがマジックアイテムであり補充した魔石から自動で魔力を吸い取り、ティーポットは水と火の魔石からお湯を作り、冷蔵庫の収納物は水と生命の魔石で鮮度を保っている。ここまで家具にマジックアイテムを使っているのはこの国の貴族でも上級貴族か王侯貴族が要人を招く部屋くらいだろう。
そして窓や壁に使われているのはミスリルやアダマンタイトといった魔道金属。建築物に使うなど、要塞や重犯罪者を投獄している監獄でも最上位の場所でしか使われない貴重品であり、A級冒険者や軍隊が攻めてきても結界が合わさった守りを突破することは出来ないだろう。アウローラが防犯システムを解除してくれたから入ってこれたが、正面から攻め込むならトラストでも突破できない。
特にトラストが驚いたのは、家中に聖属性の魔力が充満していることだ。恐らく聖剣の加護を家中に撒いているのだろう。おかげでトラストも空間属性魔術で転移してくることも出来ない。貴族並みと思ったが、おそらくこの国の国王よりも堅牢な守りを敷かれているかもしれない。
「ほら、トラストはそこに座ってて。今から夕飯を作ってあげる」
「…………そう。アウローラだけで作るの?マルセラさんは?」
「お母さんは見ての通り体が悪いからね。トラストにはお母さんの話し相手になってくれると嬉しいな」
「…………いや、せっかくだし俺も料理を手伝うよ。ごちそうになるのは悪いし」
「そう?ありがとっ。じゃあ一緒に作ろうか」
トラストとアウローラは一緒に料理に取り掛かる。冷蔵庫に収納されていた食材を使うが、どれも一級品だ。トラストは家事として料理をする程度だが、アウローラは料理スキルも高レベルで取得しているのか手際が非常にいい。
「料理も上手なんだな」
「お母さんには美味しいご飯を食べてほしいからね。いつも美味しいって言ってくれるんだよ。あっ、トラスト、それ皮を剝いてないよ」
「……ああ、ごめん。うっかりしてた」
もとよりトラストは栄養を無視して肉ばかり食べたがる人だが、前世の記憶の影響なのか一定の栄養学や盛り付けの美学も知っているため料理中は補佐に徹した。見知らぬ誰かがその部屋を見れば仲のいい姉弟が料理をしていると映るだろう。
「うん。美味しい」
「完成だね」
出来上がった料理は柔らかい白パンにクリームシチュー、緑が美しいサラダに汁が滴る肉と非常に豪華だ。豊かなヒブムライン王国の中でも最も栄える王都の家庭の中でも豪勢な食事だろう。
マルセラがいるテーブルに食事を運びジュースも3つ用意する。棚にはお酒も見えたが、トラストに気を使ってくれたのだろう。この世界では成人年齢は十五歳だし、未成年でもお酒を飲むものをいるが、まだぎりぎり十一歳のトラストは飲んだことがない。ジュースが妥当だろう。
二人で作った料理はとても美味しい。トラストもこの家に来て初めて気を抜いた。美味しい食事は人の緊張をほぐす効果があるというが、トラストは身に染みるほどそれが事実だと知った。
「――それで、トラストはどう思う?」
そのためなのか、アウローラの言葉を聞き逃してしまった。本当にそのためなのだろうか。
「へ?ごめん、食事が美味しくして聞き逃しちゃった」
「もうっ!しょうがないなあ。お母さんが今、「トラストはこの先どうするの?」だって。ほら、トラストは騎士になりたいんでしょう?でも冒険者ギルドのお抱えになったし、結構すごいことなんだよ?並みの騎士より発言権もあるし、なんなら私がトラストを引き取ってもいいし。まだ目指してるのかなって」
「……………………あ、ああ、そのことか。もちろん目指すよ。途中でやめるか、騎士になった後に止めるかもしれないけど、まだ学園にも入ってないからね。まだ止めようとは思ってないよ。せっかく父さんと母さんと姉ちゃんも応援してくれてるんだし」
冒険者ギルドの権力は非常に大きい。それは冒険者ギルドと友好的な関係を築くことが国家として成功する条件と言われるほどだ。
冒険者の立場は時代や場所によって違うが、この世界では世界中で軍事力が足りていないため、戦争で他国と戦う時は国に仕える兵士が、魔物が相手ならば冒険者が戦うのが一般的だ。
しかし冒険者にも強者は多い。魔物を相手に鍛えた技は人間相手にも有効であり、戦争に呼ばれると上級冒険者が駆け付け敵国の兵士を何千人も殺し敵将の首を獲る英雄的な活躍をすることが多い。
実際、このヒブムライン王国は王都にダンジョンがある関係上、冒険者への優遇措置が多く、王都に拠点を構えるA級クランは七つもある。A級冒険者も十を超える。小国ならば王族との婚姻話まで来るA級冒険者が一つの国にそれだけ多いのは世界的にも稀であり、ヒブムライン王国と冒険者ギルドが有効的な関係を築けている証明になっているだろう。ヒブムライン王国の冒険者は実力も人間性も質が高い。
現に今は七つのA級クランのうち五つが敵国との国境線や不穏な動きのある属国に赴き国防に協力している。
これが帝国では、冒険者たちは路上で一般人でも気にくわなければ半殺しにし、婦女を攫い、強盗略奪は当たり前。スラム街の用心棒の様な立ち位置になってしまい、国家も潜在的な不安分子として呼び戦力の一部を置いておかなければならないらしい。そう聞けば冒険者ギルドと良好な関係を築くことの大切さが分かるだろう。
国家と良好かつ非常に重要な存在である冒険者ギルドのお抱えなら、並みの貴族より発言権が高い。一般的にはすでに成功した冒険者であり、ここから騎士を目指すのは一般的ではないだろう。
ただトラストは一般的な考えをしないが。
アウローラはトラストの言葉を微笑ましく聞きながら、自分の横の……母親が置いてある席に微笑みかけた。
「なるほど。トラストがそうしたいなら、私は応援するよ。ねえ、お母さん」
お母さんと呼ぶ先に、生きている生き物はいない。椅子に座っているものは聖属性の魔力のお陰で清潔に保たれているが、その気配は生者のものでは無い。清潔な死体という死体が持つイメージとのギャップに恐怖が搔き立てられる。
「そうだね。トラストはすごい子だもん。きっと騎士になれるよ」
しかし、アウローラには見えているのだろう。食事を口に運び、美味しいと言ってくれて、談笑している「お母さん」の姿が。
「……ありがとうございます。マルセラさん」
狂ってる。その気持ちを抑えて、トラストは必死に笑顔を向ける。
「……さて、じゃあ俺はお暇するよ」
「えっ!もう!?まだ食事が住んだだけだよ?泊っていかないの?そうだ、久しぶりに一緒にお風呂に入ろう。昔みたいに頭を洗ってあげる」
「いやいや、お姉ちゃ――――いや、使ったマジックアイテムを家で補給したいんだ。だから、泊まるのは今度で。じゃあね!」
ついに記憶の改竄まで始めたアウローラに恐怖が限界を迎え、トラストは逃げるように家を飛び出す。
「あれ、トラストじゃん」
「お前あの「聖剣使い」と組んだんだってな。一体どんな依頼を受けんだ?」
「それに冒険者ギルドのお抱えになったとの聞いたぞ!いったいどんな――ぎゃん!」
「すまんまた今度な!」
途中で知り合いのヘクタたちとすれ違ったが、無視して疾走する。
疑心暗鬼という言葉があるが、今のトラストはその言葉通り暗闇から鬼が飛び出してくるのではという妄想に襲われていた。恐怖は事実や現実を正常に認識できなくする。普段は夜でも遊びまわるが、今は一刻も早く安心できる場所に帰りたかった。
家に着いた。珍しくまだ明かりが点いている。
「トラスト、遅いじゃない!今日帰って来るっていうからご馳走を用意しておいたのに。冷めちゃたし、心配したじゃない!……ってうわ、どうしたの」
「ご主人様?大丈夫ですか?」
家に帰ると、トラストは飛びつくようにアレナに抱き着く。珍しく幼い行動にアレナもキルニスも目を丸くするが、その体が震えているのに気が付くと心配の声色に変わる。
「こ……」
「「こ?」」
「こわかったよう…………」
どんなに強力な魔物にもひかないトラストだが、狂人にはさすがに恐怖を覚えたのだった。
今から二十年近く昔、オールトン公爵領にクレシュタイン騎士爵家という小さな貴族家があった。
オールトン公爵領は帝国と接しているため帝国と戦争が起きると最前線になる関係上軍事色が強い領地だ。そんな公爵領住んでいるクレシュタイン騎士爵家も当然名門……というわけではなく、オールトン公爵領の辺境の村を治める貴族に仕える騎士爵家だった。
貴族と言ってもその幅は非常に広い。現代日本で言えば数十ある都道府県のトップと数千ある市区町村のトップでも一纏めにされているようなものだ。
歴史だけはあるため貴重な家宝はあるが、実態は貴族とは名ばかりだった。使用人は長年仕えてくれている家の者が数人、普段は村人に混ざって畑仕事に加わり、家で高価なものは社交パーティーに参加するための一張羅のみ。絵に描いたような貧乏貴族だ。
しかし幸福な家庭ではあった。戦える者が当主と跡取りの息子だけの関係上戦争になっても危険な場所にはあまり呼ばれず、そもそも戦争自体が少ない。当主とその妻、息子と娘が一人ずつ。贅沢は出来ないが、質素ながらも隣人と笑顔で語りあい、この幸福が続くことを神に感謝の祈りを捧げる日々。
そんなありふれた、しかし大切な日々が続いていた。
そんな時に舞い込んできたのは、娘が平民に恋をしたと言う話だ。
当主は困ってしまったが、その話を認めることにした。跡取りに息子がため、娘を政略結婚の道具にする必要性もない。そう考えたからだ。
非常によくできた親である。
そして生まれたのがアウローラ・クレシュタインである。
騎士爵家の娘はいずれ他の貴族家に奉公に出るものだ。貴族は身元のしっかりした娘を雇うことができ、騎士たちの忠誠心を維持できる。その上貴族のメイドとして働くことはステータスであり、良い縁談を得ることにも繋がるため騎士爵家にとってもメリットのある風習だ。
そのためアウローラにもメイドとしての技術をいずれ教えようと考えていたのだが……なんと、剣の才能があった。
剣の才能を発揮したのは三歳のときだ。お転婆なアウローラは侍女の手から抜け出し森に入りゴブリンに遭遇してしまった。
しかしなんと、その辺に落ちていた木の棒で剣術スキル【一閃】を発動。倒してしまったのだ。
その姿を見た当主は、クレシュタイン騎士爵家の開祖は建国王に仕えた剣士だったという伝説を思い出したという。
その後アウローラは家の蔵から錆びついた剣を持ち出し、魔物を狩る日々に没頭した。
当主も両親も悩んだが、もとよりクレシュタイン騎士爵家は騎士爵家の中でも最底辺の貴族だ。戦争も少なく功績を立てるのが難しい以上、今後貴族に粛清が入れば自分たちの爵位は真っ先に剥奪されると理解していたため、アウローラは貴族としては育てないことにした。
その後アウローラは光属性魔術や鎧術にも才能を発揮し実力を高める日々、頭はあまり良くなかったが、平民を基準にするなら問題ない。それなりに幸せな日々だった。
そして今から十年前、帝国が侵略を開始したことで幸せは終了した。
当主とその息子は貴族の責務を果たすために戦場に向かった。
アウローラは両親と使用人たち、そして仲の良かった平民と共に逃げ出したが、その護衛は十分とは言えなかった。戦えるものは僅かな兵士と引退した元騎士の老人、そしてアウローラ自身だけだった。そしてそれはまったく十分な戦力ではなかったのだ。
クレシュタイン騎士爵家は重要では全くないが、貴族である以上多くの追手をかけられた。アウローラは非常な高い才能があったが、当時は八歳。才能を磨く時間も、経験も全く足りなかった。
一人前の兵士や騎士を相手に手を足も出ず、元騎士も使用人たちもアウローラとその母をかばって死亡。なんとか逃げ延びた時にはアウローラと母、そして数名の平民だけだった。
そして難民となった彼らだが、国からは僅かな補助金しか出なかった。平民だけでなく、一応は貴族であるアウローラたちも同様だった。
当主たちが死亡した以上、クレシュタイン騎士爵家は消滅。娘と孫が生き残っていようとももはや貴族ではなかったからだ。
アウローラはその時考えつかなかったが、もしも当主の娘であるマルセラが貴族と結婚していれば、もう少しましな展開になっていただろう。結婚し家を繋げることは、助けるために兵士を派遣する理由になるのだから。
娘の幸せを優先して恋に落ちた平民と結婚させる。親としては素晴らしいが、貴族としては愚行であり、結果的に不幸にしただけだった。
そしてアウローラとマルセラは最終的に王都でたどり着き、アウローラは冒険者になることにした。
まだ十にも満たない少女だが、そのけた外れの才能と、家族も故郷も失ったことで決まった覚悟は常軌を逸した相乗効果を発揮。凄まじい勢いでその才能を開花させた。
そのうちの一つが、聖剣だ。
家の蔵で見つけ、ずっと持っていた錆びついた剣はアウローラの実力が一定に達したとき、青い光を放つ真の姿を取り戻した。
その後、アウローラには幸福と不幸が同時に押し寄せた。
「王国」の名を冠するその聖剣は魔力生成量がずば抜けて高く、ステータスに表示される数字に換算すると数千万。それはヒブムライン王国の公共施設や王宮の結界などを全て賄ってなお余る出るほど膨大な魔力だ。その力で放たれる魔術の威力は初級の魔術であっても上級の魔術を軽く凌駕し、常人ならば奥の手として使う武技もいくらでも連発できるほどだ。
そうして活躍していると、国から保護したいという声がかかった。
保護というが、実際は聖剣の押収だ。貴族であるクレシュタイン騎士爵家で保管されていたのだから、所有する権利は国にあると主張するものが現れた。
当然アウローラは取り合わなかった。帝国が攻め込んできた時、当主とその息子が貴族としての責務を果たしたため難癖を付けられる言われはない。
そして何より、自分たちが逃亡するときに助けてくれなった国家を、アウローラは全く信用していなかった。
国からの使いを名乗る者たちは当面はマルセラが対応していたが……アウローラが十歳の時、国からの使いを殺害した。
その次に来た騎士団とは何か話し合いをしたらしく、それ以後アウローラは冒険者として活動することを認められたらしい。
その後アウローラは冒険者として活動を続け、十八になるころにはA級冒険者となり、騎士団と協力してダンジョンの最高到達階層を更新する偉業を成し遂げた。
すでに死んだ母の亡霊を幻視したままに。
「………………………………………………………………………………まあ、無視でいっか」
数日かけてアウローラの情報を纏めたトラストは、そう締めくくった。
おそらく、十歳の時に国の使いを殺したという時にマルセラは死亡したのだろう。その原因が暗殺的なものか、心労が祟ったのかまでは分からなかったが……おそらく心労だろう。あの死体に外傷はなかったし、毒殺なども考えにくい。
過去の出来事とは無視して、これから何をするか考え……その結論は無視することだった。
なぜなら、無視しても問題ないからである。
母の幻覚を見ている様だが、現在具体的な問題は発生していない。アウローラは英雄と称えられるほどの功績と、その人格を認められている。つまりあの異常性は表に出ていないということだ。
幻覚の母親を守るために家に過剰に金をかけているが、個人の自由だ。口出しすることではない。
「あの死体をするか?……いや、悪化する可能性も十分あるし、何より俺が恨まれるだけだろうな。いや、殺されるかも」
おそらく、あの死体を破壊すれば幻覚は覚める。なぜなら、アウローラは常にあの死体に話しかけて、同時に触っていなかったからだ。
この世界では精神病の研究は進んでおらず、不治の病と認識されている。トラストも薬学を学んだ際に医療についても学んだが、精神については専門外だ。
しかし、前世の記憶の影響なのか心の病気の人にも一定の傾向があることは知っていた。
出会った時のキルニスのように、心を閉ざし、外界との会話を完全に断った状態。いわゆる植物状態の人。
会話は成立するが、自分の都合の良いように無理やり解釈する状態。いわゆる狂人。
大まかにこの二つだろう。
それによると、アウローラは後者だ。「母親は死んでいる」と「母親は生きている」という矛盾する状態を許容している。なぜ許容出来ているのかトラストには理解できなかったが……おそらく、心を病んでいる、狂っているというのはそういうことなのだろう。
なので、おそらくあの死体を破壊すれば……なんなら動かすだけでも大きく影響を与えることができるだろう。
「でもなー、そこまでする理由はないんだよな」
しかし、その結果トラストが恨まれる可能性もある。
いまアウローラの心の中では母親は生きているのだ。実際は死んでいるが、心の整合性を保つために「今日まで生きていたが、トラストが殺した」と結論づけられてもたまったものではない。
そうはならないかもしれない。しかし、そうなるかもしれないというのは許容できない。
会って数日の他人なのだから、そこまでする理由はない。
「まあ、時間が解決してくれるだろう」
そういってアウローラについて考えるのを終わらせ、トラストは自室を出ていった。




