表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

55/78

メリルリ古代迷宮、第7層 ~宝石神殿と貝のマヨサンドイッチ~

「……これでよし!」



 メリルリ古代迷宮の第6層。

 迷宮内に茂った水草に守られた部屋。

 アビゲイルは帰還魔法陣(セーブポイント)の構築をおえたところだった。


――

◆クエスト概要 : ダンジョン内の帰還魔法陣(セーブポイント)設置

◆クエスト実施地 : メリルリ古代迷宮(ダンジョン)第5層~第10層

◆依頼主 : メリル市冒険者組合

◆必要編成 : 2名

◆報奨金 : 魔法陣設置1つにつき成功報酬100万サキュル。

――


 すでに2か所を設置しているので200万サキュルの報酬は確実だ。

 ギルドの平均的なクエスト報酬が20万~30万サキュルということを考えると、これだけでも十分な報酬だ。


 しかも、エミリア命名の【おかえりの鍵】を使えば、自宅の寝室で休養をとってからまたダンジョン攻略に戻れる。



「余裕だな!」

「はい、楽しいですね。アビゲイルさん!」

「……楽しいか」

「外の世界は、やっぱり楽しいですよ」

「そうか。エミリアがそう思うなら、よかった」



 ちなみに。

 第3層に繁殖する希少種レッドドラゴン、第4層の洞穴に棲みつくハーピィ、第5層の湖で冒険者たちを誘い殺す歌い人魚――その誰もが、エミリアの清涼な魔力によって無害化してしまった。アビゲイル特製の翻訳術式を刺繍したリボンを首に巻いて喋ってみれば、意外にも友好的なやつらだったことがわかる。


 アビゲイルの推理によれば、彼らは『人間を襲っている』のではなく『古代迷宮(ダンジョン)を守っている』。

 これは、謎に包まれた古代迷宮(ダンジョン)の秘密を解析する大きな手掛かりかもしれない――アビゲイルはめちゃくちゃに興奮していた。根っからの研究者気質である。



「しかし、第6層への潜入は本当に難しいな」



 文字通り、潜入だ。

 第5層から第6層に入るには、魔術で水泡を形成して湖底にある扉をくぐらなくてはならないのだ。

 水泡を形成して、そのまま移動をする――それだけでも高度な魔術だ。


 さらに、普通に潜水すれば歌い人魚が襲ってくる。

 無理すぎる。


 そういうわけで、潜水ヘルメットという便利な魔導具を開発したアビゲイルと、歌い人魚を手なずけるエミリアの2人だけが第6層以降への潜入に成功しているのだ。



「よーし、ここから先もサクサクいこうか」

「はい、アビゲイルさん!」



 第6層から第9層までは、一度通ったことがある程度できちんとした探索は行っていない。

 今回は帰還魔法陣(セーブポイント)設置をする都合上、ダンジョンの各階層に存在する安全な一帯を探し出す必要がある。

 そこに帰還魔法陣(セーブポイント)を構築してから次の階層に移るのだ。


 ――第7層は、水晶やら宝石やらがあちこちを飾り立てる神殿風の作りになっている。

 メリルリ古代迷宮は、各階層ごとに景色が違うのだ。



「まぁ、さいわい時間はたっぷりあるし、食料も寝室も心配ない。脱出だけなら魔法陣をつかえば一瞬で可能だしな」

「おもしろいものがあるといいですね、アビゲイルさん!」

「うん、そうだね」



 さて。

 いい時間。

 第7層に入ったばかり。めだったモンスターもトラップもなし――となれば。



「そろそろ、ごはんにしませんか? アビゲイルさん!」

「あぁ、私もそう思っていたところだ」



 アビゲイルのバッグには日持ちのする加工肉。

 そして、歌い人魚たちから分けてもらった新鮮な貝が入っている。



「貝は焼いただけでも旨いが……少し変わった食べ方をしようか」

「変わった食べ方?」

「サンドイッチだ」

「おおお!?」



 貝を茹でて火を通し、細かく裂いてハーブとマヨネーズであえてフィリングにする。

 これを柔らかい食パンにはさんで食べると美味なのだ。


 もちろん、海産物を口にする習慣のない修道院で育ったエミリアにとっては『大ごちそう』である。



「やったー!」



 エミリアの声が、宝石の神殿に響いた。

【お知らせ】

①念のため申し上げておきますが、この異世界にはサンドイッチはあります。

②8月31日『突然パパになった最強ドラゴンの子育て日記~かわいい娘、ほのぼのと人間界最強に育つ~』がGCノベルスから発売です、よろしくお願いします!

②書影公開&秋葉原アドアーズ様にて巨大垂れ幕掲出中!(2020.7.25ごろまで?)


情報をまとめています作者ページの『活動報告』ご覧いただくと嬉しいです、お気に入りユーザー登録もよろしくお願いいたします。


―――

面白い、続きが気になる、がんばれー! ……と思ってくださる方は、下段に【評価欄:☆☆☆☆☆】がありますので、ぽちっとお願いします。執筆の励みになります。


★★★★★評価 →超面白いじゃん!

★★★★☆評価 →普通に続き読みたい~♪

★★★☆☆評価 →まぁまぁかなぁ~? 

★★☆☆☆評価 →今後に期待かな? 

★☆☆☆☆評価 →うーん、微妙……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] サクサク攻略…6層目は普通に考えたら攻略不可?(笑)
[良い点] 55/55 ・サンドイッチに貝、人魚から分けてもらうのもオツですな [気になる点] >①念のため申し上げておきますが、この異世界にはサンドイッチはあります。 ↑こ、これは なろうの闇!…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ