本当の年齢 ~風呂上がりのひえひえフルーツ牛乳~
「お、美味しいです! フルーツ牛乳というのですか!?」
「あぁ、風呂上りにはフルーツ牛乳と相場が決まっている。店のオヤジが琥珀桃で作ってくれた」
「ほぉおぉ……露天風呂……フルーツ牛乳……さいこうです!」
火照った体に、甘いミルクがしみわたる。
清潔でふかふかのバスタオルを身体に巻いて、アビゲイルが魔法で起こしてくれた小さなつむじ風に吹かれながら、腰に手を当ててごきゅごきゅとフルーツ牛乳を飲み干す。
ああ、しみる!
すごく美味しいっ!
すると、アビゲイルが、じーっとこちらを見ているのに気づいた。
ちなみに、アビゲイルも同じ格好をしている。
スタイルがよくて、羨ましい。
「なんですか、アビゲイルさん?」
「エミリア、君……かなり美形なんじゃないか?」
「……。へっ!?」
美形。
修道院では『落ちこぼれ』とか『ぐうたら』とか呼ばれたことはあったけれど、褒められたコトなんて一度もない。
アビゲイルがいきなり、ストレートに褒めてくるものだから、フルーツ牛乳でひんやりしていた体がぼぼぼっと熱くなる。
「なななななんですか、いきなり!」
「いや、事実を言ったまでだ。栄養状態と睡眠習慣の回復で、顔色もよくなっているし……風呂に入ってさっぱりしてみると、見違えるようだな」
「はわ……」
「興味深い魔力の器を持っているうえに、見目麗しい。先ほどの精霊の『あの御方』という言葉も気になるな。それに、世にも珍しい銀髪も好奇心をそそる! うむっ! 私はますます君に興味が湧いたぞ、エミリア!」
「は、反応に困りますぅ!」
ものすごく、目が輝いている。
アビゲイルは、けっこう変わり者なのかもしれない。
……というか、近い。
顔が近いし、ぱぁんとしたおっぱいも近い、なんだか照れてしまう。
「……ふ。なに、発育はこれからが本番だ、エミリア」
「なんですか今の間はぁ! 私だって、これからいっぱい食べていっぱい寝ますからね、大きくなります。色々と!」
「まぁ、焦るな。見たところまだ12、3才だろう?」
「18才です」
「……。は?」
「だーかーらー、私、今年で18才です、成人です!」
「はぁああ~~!!」
アビゲイルさんの悲鳴が響いた。
「18才……私とほとんど変わらないじゃないか」
「えっ、アビゲイルさんって」
「19才だ」
「えっ!!!???」
こちらが驚く番だった。
19才って! 正直、もっともっと年上だと思っていた。
「……なんだ、もっと年増に見えるかい?」
「はい!」
「エミリア! 正直だなぁ、君は!」
いや、違うんです。
すごく大人っぽくて格好いいなって。
「まあ、当然だな。食事も運動も睡眠も、最上質になるように心がけている」
「ストイック、ですね……!」
「私の座右の銘は、『よき魔術研究は、よき生活から』だからな!」
びし、と決めポーズをするアビゲイル。
やっぱり、すごくスタイルがいい。
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★★★★★評価 →超面白いじゃん! フルーツ牛乳飲みたいし温泉行きたい!!
★★★★☆評価 →普通に続き読みたい~♪
★★★☆☆評価 →まぁまぁかなぁ~?
★★☆☆☆評価 →今後に期待かな?
★☆☆☆☆評価 →うーん、微妙……。
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