1
公爵家の家に緊張が走る。
「まだなのか!もう2日もかかっているではないか!
我が妻と赤ん坊は無事なのか!」
ソワソワして落ち着きのないこの男性は
公爵家の当主ダン・ルクセン・トリンドル
髪は薄い茶色で、ライトブルーの瞳が特徴なイケメン顔である。
「旦那様、まだでございます。初産とは長時間かかるもの。私が確認致しました所、現在、頭が見え始めておりますゆえ、もうしばらくかかると思われます」
そう返事をするのは、執事のウォールである。
髪は黒髪、瞳も黒
そして、この会話から6時間後元気な女の子が産声を上げた
「あなた、見てください。元気な女の子ですよ」
そう柔らかな声で話す女性は、公爵家当主の妻である
エアリー・ルクセン・トリンドル
髪は金髪で瞳は茶色の可愛いらしい女性である。
「エアに似て可愛い顔だ」
「瞳はダンに似ているのですよ。そう言えば、この子の名前はダンが決めて下さるのよね?名前は決まったかしら?」
「あぁ!勿論だとも、この子の名前は
リザ・ルクセン・トリンドルだ」
こうして、私は無事産まれたわけです。
私こと、リザ・ルクセン・トリンドルは前世の記憶があります。いわゆる、転生ですね。
前世の記憶と言っても
名前も職業も歳も薄っすらとしか覚えておらず
ただハッキリ覚えているのが一つだけ
乙女ゲームの内容
しかも、うる覚え…
本当に残念過ぎる…
とりあえず、状況を整理すると
前世の私は乙女ゲームをして寝ずに全クリ
その後何かの理由で死亡
そして、目が覚めたら
可愛い女性と、イケメンな男性、黒髪男性
他のメイドや助産師さんに囲まれて…
一瞬…誰?ってなったが
すぐ転生してる!って気がつき現在にいたると
それにしても、いやぁー
まさか自分が転生してるなんて思いもしませんでしたよ!
でも、これも何かの縁です!
この母様と父様に存分に甘えて第二の人生歩もうではないか!
こうして、0歳にて決意したのです。