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  7話: 『え? 遊びでしょ?』

(あーあ……知らんぞ、これ……!)


 ノルンは、目の前で、対称的な表情をした二人を見て、

 そう思っていた……


 フレイアは、実に清々しい顔をしていた……!


 それはそうだろう……あれだけ言いたいこと言ったのだから。

 しかも、良いことを言ってやったという感じで

 にやけ面になっていることから、

 自画自賛している節も見られた……


(流石、私!

 くぅー! 『恋は戦争よ……!』

 何てカッコイイの!?

 うーん! 名台詞ね! あとで石碑にしよう!

 そして、私の信徒達に無料で配るのよ! うひひ!

 そうだ!? 隕石みたく空から落としたら皆、ビックリして……)


 そして、実際、そんなことを考えていた。


 一方、光治の方は、というと……?


 フレイアに『月影魅夜は、運命の人ではない』と告げられ、

 しばらくの間、顔面蒼白で硬直していたが……


 すぐに目を吊り上げて、フレイアのことを

 これでもかという風に睨みつけていた……!


 そして、フレイアの方へ一歩前へ出る……


(あ、あかん……)


「ど、どういうことだよ……!」


 突然、光治が、フレイアに喰ってかかって叫んだ!


「ん? どういうことって?」


 しかし、フレイアは『何怒ってんの、こいつ?』といった感じで

 目をパチクリしながら、光治のことを見るだけ……


 光治は、そんな様子のフレイアに

 更に怒りを募らせ、シビレを切らして言い始める!


「とぼけんなよ!?

 何が『恋は遊びじゃない』だ!?」


「え? そっち?」


 フレイアは、あの明言を差し置いて、

 そっちに注目するのかあ……と、

 最近の高校生の趣向を興味深く思った……


「その言い方だと、まるで俺が……!

 遊びで、魅夜と付き合っていたみたいじゃないか!?」


 光治が真剣な表情でそう言ったのだが……?


「え?」


 フレイアは、わけがわからないという感じで

 口をポカンと開けていた。


「え?」


 そんなフレイアを見て、光治も、

 釣られる様にして、口をぽかんと開ける。


 そうやって、しばしの間、

 見つめ合っていた二人だったが……?


「え? 遊びでしょ?

 恋愛ごっこの……?

 君のしていたことなんて……」


 最初に口を開いたのはフレイアだった……


(おい……!? バカ……!?)


 ノルンが、心の中で、そうツッコミを入れるが……!

 時、既に遅し……!


「はあ!? ふざけんなよ!?」


 光治は、もう収拾がつかないぐらい

 怒り狂っていた……!


 だが、フレイアは、

 何が悪いのかわからない、という風に

 首を傾げながら、こう言うのだ。


「え? 君は、月影魅夜さんが

 ヤらせてくれたから好きなだけで、

 本当の恋愛なんて、していないでしょ?」


「はあ!?」


「え?

 本気で恋愛しているつもだったの?

 じゃあ、聞くけど、君は、

 彼女の何を知っているの?」


 フレイアの、その言葉には嫌味なところはなく、

 本当に、興味から訊いている感じだった……


 だが、それは第三者であり、

 フレイアの性格をよく知っているノルンから見たらの話……


 光治からは……

 『彼女の何を知っているの?』という問いは、

 とてつもない嫌味に聞こえていた……!


「あいつの何を知っているかって!?

 知っているよ!

 魅夜は、清楚で、純粋で……!」


 光治がそこまで言いかけると……?


 フレイは、もういいとばかりに、手をパタパタと横にふって

 光治の話を遮った。


「ごめんね? それ、全部、表面的なものでしょ?

 君の視点で、彼女がどう見えているか語っているだけなのね?

 そうじゃなくて、

 私が聞きたいのは、彼女の内面的なもの……

 恋愛をして、恋人として一緒に行動していたら、

 自ずとわかって来るものなのだけれど?」


 そう言われて、光治はたじろいだ……


(な、内面的なもの……?)


 そして、魅夜のことを思い浮かべ、

 改めて考えてみる……


 だが……


 清楚……

 純粋……

 エロに耐性がない……

 可愛い……

 愛してる……


 思い浮かぶのは、そんな事ばかり……


 だが、そんなことを言ったら、

 フレイアに、さっきと同じツッコミを入れられるのは

 火を見るより明らかだ……


(あと、あと、思い浮かぶものは何だ……?

 魅夜を説明するとしたら……?)


 だが、あとに思いつくものと言えば、

 魅夜の笑った時の笑顔と……

 世界崩壊の度に見る、光治との別れを悲しむ顔……


 そこまで考えて、光治は、

 ブンブンと、大きく首を横にふった。


(もう、あいつの悲しい顔は見たくない……)


 そんなことを考えていたら途端に、

 世界崩壊する度に感じて来た、悲しみと怒りが込み上げて来て……


 それを思い出させた人物……つまりはフレイアに

 その怒りの矛先が向かってしまう……!


「じゃあ、何を言ったら、

 内面的なものを示せるんだ!?」


 光治は、親の仇を睨みつけるように

 フレイアのことを睨んで叫んだ!


 まるで、自分がこんな目に遭っているのは

 全て、フレイアのせいとでも言わんばかりに……!


 だが……?


「ん? んー……そうねえ……」


 だが、フレイアは、そんな光治の気持ちなど

 気にも留めないと言った感じで、

 人差し指を口先につけると、考え始める……


「彼女の好物とか……

 好きな映画とか……行ってみたい国とか……

 彼女が最近感動したこと、とか?」


「え? そんな……?」


 『そんな簡単なことでいいのか?』と、そこまで言いかけて、

 光治は、言うのを止めた……


 何故なら……


 フレイアの模範解答として示した、そのどれもが

 光治には、わからないものばかりだったからだ……


(お、俺……?

 魅夜の、そんなことも知らなかったのか……?)


 そして、自分があまりに

 月影魅夜について知らないことを自覚し、

 光治は、とても悲しい気持ちになった……


 そして……

 何とも間の悪いことに、

 光治が答えられずに黙っていると……


「え……!? ちょっと……!? やだ……!?

 そんなことも、わからないの?

 マジで!?

 いや、普通、どれか一つぐらいは、答えられるでしょ?

 遊びとはいえ、恋愛してたら……!?

 恋人だったら!?」


 そして、ついには、

 一番言ってはいけない言葉を言ってしまう……


「そんなこともわからないとか……

 遊び以下だったのね、君のしていた恋愛ごっこって……!

 結局、ヤらせてもらって、気持ち良くなってただけかい!?

 うわ! 最低!」


 光治は、心臓を槍で貫かれたような気がして……


「あ……ああ……!」


 膝から、がくっと崩れ落ちた……


「言い過ぎや、ボケ……」


「痛てっ!?」


 ふいに、フレイアが、後頭部に痛みを感じて

 ふり返ってみると……?


 そこには……

 何だか、疲れ切った感じの顔をしたノルンがいた……


「もうその辺にしたれ……」


「もう!?

 何も叩かなくていいじゃない!?

 そうやってすぐ暴力に訴えるんだから!?」


「だって、ほれ……?」


 そう言って、ノルンは、光治を指差した。


 フレイアがその方向を見ると……


 光治が、床に膝立ちになりながら、

 声も出さずに、静かに涙を流していた……


「お……俺……

 本当に、魅夜のこと、何もしらなかった……」


「あ、うん……」


 フレイアは、『やべえ……』と内心思いながら、

 冷や汗をかきながら、話を聞いていた。


「でも俺!

 本当に……魅夜のこと……大好きで……

 こんな……糞みたいな運命……どうにかしてでも……

 魅夜と添い遂げる……って思ってたのに……」


「う、うん……そだね」


「だ、だけど!

 結局、俺は……あいつのこと……何も知らなくて……!

 何もわかっていなくて……!

 こんな俺に、あいつと付き合う資格なんて……!」


「そうよねぇ……

 実際、相性的に無理だし……

 だって、世界が崩壊するんだよ?

 それに、君の、その調子だと、

 もし付き合っても長続きしないような気が……?

 お互いの理解がないというか……愛が一方通行過ぎて……

 せめて、好物と嫌いなものぐらいは……」


「おい!?」


 フレイアの追い打ちに、ノルンから抗議の声があがった、


「へ……?

 あ、やっべ!?」


 フレイアは、事態のまずいことに今更気付いて慌て始めたが、

 もう既に時遅し……!


「ぐっ……ぐああああああ……!」


 光治は、大泣きに泣いていた……


 そんな様子を見て、フレイアは、


(高校生徒はいえ、男がなっさけねぇなぁ……)


 と思うが、流石に口には出さない。

 空気を読んだのだ……


 いや、もっと早くから読めよ。


(っていうか、さっきから

 ノルちゃんが中腰になって、

 正拳突きの構えに入っていてこわい……)


 フレイアは、慌てて、光治に提案する!


「ごめんごめん! お詫びに! 私の身体を好きに……

 って! ノルちゃん!? 顔!?

 近い! 近い!?

 ち、違う! 流石に空気読めてるから!?

 身体を許すとか、冗談だから!?」


「そんな下品な冗談、誰も望んでいないんやけど?」


「そ、そうだ!

 君の運命の彼女について調べてあげるね!

 最近、女神界隈で流行っている恋愛占いアプリで!

 すっごい当たるから評判なのよ!

 っていうか、実際、アカシックレコードとかいうのに……

 いや、面倒な説明はいいや!

 ほぉら、スマホで、ぽちー……!」


「おい……!?

 あんだけ、月影魅夜のことで煽っておいて

 他の女のことかい!?」


「だって、しょうがないじゃない!?

 月影魅夜さんは、運命の彼女じゃないし!」


「うぅ……ぐすっ!」


 突然、光治の嗚咽が聞こえて来た!?


 きっと、フレイアの『運命の彼女じゃない』発言に

 止めを刺されたのだろう……!


「な、泣かないでよ!?

 あ、結果が出た……何なに?」



――日吉光治の運命の彼女候補……1件



「いたー!?

 よかったね! いるよ! いる!

 運命の彼女いるわ……よ……って?

 あ、あれ……?」



――現在の状態……DEAD



「え……? DEAD……?

 あれ? もしかして、月影魅夜のこと……?

 確かに、世界消滅で、しんではいるけど……?

 いやいやいや! ありえないし!」


「待て!?

 何か、備考欄に書いてある……?」



――日吉光治の運命の彼女候補は、数年前に自殺しております……



「え?」

「え?」


 その場の空気が、一気に凍りついた……

作者「やっと説明回終わったあああああ!w」

作者「やったあああああ!w うひょおおおおおお!w」

作者「もうねえ! 想定以上に長くなっちゃうんだもの!

   フレイア様とか、余計なこと言って煽り始めるし!w

   おいこら、やめろよ、話長くなんだろ!?

   てめえは、ギャグキャラ要員なんだから、

   下ネタだけやってればいいんだよ! 糞ばばあ!?

   てな感じで気が気ではなかったですわ!w」

せや姉「言っとくけど、これ書いてるの、

    作者のあんたやからな?」

作者「しかし、これでやっと、不評な女神様の話終えられます!w

   PVも日を追うごとに下がり続けて……しくしくしく……

   そうだよね! みんな、オバサンよりも

   10代の美少女の話の方が好きだよね!w」

作者「待っててね! ダブルヒロインによる壮絶な三角関係が勃発して!

   チョベリバな女神様も参戦して、

   しっちゃかめっちゃかな、青春ラブコメディがここから始まりますから!w」

せや姉「そう言うとるが……」

作者「ん?」

せや姉「もしも、女神の話終わって、

    さらにPV下がったら、どうするんや?」

作者「そ、そうかあ……そういうこともあるのかー……」

作者「ま、まあ、そうなったとしても

   私はやりたいことをやる、それだけよ!w

   面白いものを書きたいから、このなろうで書いてるので!w」

作者「そ、そりゃあ、何かの間違いで

   出版関係の人の目に留まればいいなとは思うけど……」

作者「まあ、色々やらかしちゃってるし、多分無理でしょう!w」


作者「それはそうと、今、作者がハマってるのは、

   『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』という作品!」

作者「店頭で、無料お試し読みして、面白かったので買ったのですが……

   漫画版しか読んでないですが、これが超おもしろい!w」

作者「鈍感ヒロインのカタリナ様もいいんだけど、

   各登場人物もそれぞれに色々なこと考えててイイ! とてもイイ!」

せや姉「せやね」

作者「やっぱ、キャラの個性がしっかりとしている作品って

   外れなしですよねぇ!w」

せや姉「あんたの場合、思いつきのまま、書いちゃってるもんな」

作者「ま、まあ、自分の場合、計画を立てるのが苦手というか……

   思いつくままに紙に書いちゃっている方が性に合ってるので……

   その方が速いし」

せや姉「そのせいで、後で設定がちぐはぐになったりしてな……」

作者「うっ……」

作者「カタリナ様については、もっと語りたいところですが、

   ごめんなさい、時間もないのでこの辺で!

   それではまた~!w」

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