79話: かくして、少女の願いを叶えたり
光治が階段を上がりきると、
上がってすぐの所に、彼女はいた……!
苦しそうに首を抑えながら、倒れ伏して……!?
光治が近寄ると、
彼女は、閉じていた目を開け、
光治の足だけを見て、それが誰なのか、わからないという感じで……
「た……たすけて……」
苦しそうに、そう言った……!
光治が、つぶさに観察すると、
彼女の首には、銀子の首にあるような
黒い首輪がしてあった……
恐らくは、フレイアに付けられたのだろう……!?
「くっ……!」
激しい怒りを感じ、
光治は、思わず、力を込めて拳を握りしめた……!
「た、たす……けて……
変な人に……首輪を……つけ……」
「もう喋るな……!
わかっているから……!」
光治は、そう叫ぶ……!
苦しむ彼女を見ていられなかったのだ……!
すると、彼女は、初めこそビックリとしていたが、
すぐに嬉しそうに、微笑む……
「その声……?
ひ……日吉くんな……の……?」
涙を流して……
本当に心の底から喜んでいるという様子で……
彼女は、そう言った……
そう……
そこに居たのは、由良陽子だった……
光治は、そこに居たのが魅夜でなかったことに
心の中で、ほっとしたが……
すぐに、一瞬でも、そんなことを思ってしまった自分を恥じた……
だが、由良は、そんなことも知らずに、
ただただ、嬉しそうに微笑みながら、
光治の足を……じっと見ていた……
「よ……よかった……
日吉くん……無事で……
心配……したんだ……ぞ……」
そして、由良は、それだけ言ったかと思うと……
再び目を閉じてしまった……
「由良ァ!? おい、しっかりしろ……!」
光治は、大急ぎで、由良に駆け寄って……!
抱きかかえた……!
「くっ……!?
ちくしょう! ちくしょう!?」
光治は、目から涙を流しながら
怒りの表情で、ただただ……
由良を見つめていた……!
「え……?
せ、先輩……!? まさか……!?」
後から遅れてやって来た銀子は、
由良を抱きかかえて号泣している光治を見て
由良の最期を……
「いや、しんでない、しんでない……」
フレイアが、更に後ろからやって来て、
手をパタパタさせながら、そう言った……
「ちょっとお!?
紛らわしいことしないでよ……少年?」
フレイアは、光治をジト目で見ながら、そう言った。
それからフレイアは、
階下を見ながら、言葉を続ける……
「結界を張ったから、とりあえず、しばらくは大丈夫よ……
あの触手は、ここまでやって来れないでしょう……
本当に、しばらくの間は、だけど……」
「おい!? てめえ!?
何で由良にこんなことをした……!?
お前の恨みの対象は、魅夜じゃなかったのかよ!?」
光治は、怒りを込めて、フレイアのことを罵った!
だが、フレイアは、
にこにこと笑いながら……
まるで、世間話でもするように、軽い口調でこう言う……
「いやあ、だって、その子がさあ……
電話で助けを呼ぼうとか、
余計なことしてたからさあ……」
フレイアは、肩をすくめながら、
『ホント最近の若い子は、後先考えないから……』と
由良を小馬鹿にして見ていた……
「もう、ただでさえ面倒な事態なのに、
ここで、余計な人まで呼ばれたら
しっちゃかめっちゃかになるじゃん……」
そうやって、微笑むフレイアに、
光治の怒りは増して行く……!
「そんなことのために、コイツにこんなものを付けたのか!?
お前、本当に最低だな!?」
「まあ、いいじゃん!
ねえ、それよりさあ……? 少年?
男の子に戻ってくれる?
言わなくてもわかるでしょうけど、嫌とは言わせないわよ……?」
そう言って、フレイアは、
由良の方の向きながら、指を鳴らす構えに入る……
「お、おい……!?」
「私もさあ、神様だからさあ……
カルマ上がっちゃうから、
あんまり手荒な真似したくないのよねぇ……
人殺しとかさあ……!」
フレイアは、顔こそ微笑んでいたが……
その目は本気だった……
「あ、言っておくけど……!
時間停止を使っちゃイヤよ?
まあ、君程度の力なら、神である私には効果ないけどね!
私は、早く事を進めたいの!」
逆らったことをしたら、何をするのか、明らかだった……
「くそっ……!」
光治は、悪態をつくが、
何の抵抗もせず……
チンに頼んで、元の男の姿に戻った……
その様子に、フレイアは、目を丸くして驚く……
「やだ! やけにアッサリ従ってくれるのね?」
「てめえが、そうさせているんだろ!?
この卑怯者!?」
光治はそう言うが、
フレイアは全く気にも留めていないといった感じで……
いや、むしろ、口元に手をあてて、忍び笑いさえしている……
「これなら、最初から
彼女を人質にすれば良かった……
いやあ、少年が想像以上に、お人よしで良かったわ!
ぷぷぷ! 彼女でもない女に、そこまで熱くなれるなんて!
若いわね!」
そして、すぐに真面目な表情になると……
「じゃあ、次はねえ……」
腕組みをして、何やら考えながら、そんなことを言った……
「まだ、あるのかよ!?」
「はいはい……
お姉さんに逆らわない方がいいって、
さっきので、わからなかった?」
そう言って、フレイアは、
指を鳴らす構えをする……
「くそっ! 鬼め! 鬼ババア!?」
光治のその言葉に、
フレイアは、一瞬、眉をぴくりと動かす……
「フンッ! 糞ガキが……!
でも、今の発言は、聞かなかったことにしてあげる……
時間もないしね……
さぁてと、じゃあ、次は……
私が、何でこんなに焦っているか、教えてあげるから
窓から空を見上げてご覧なさい?」
そう言って、フレイアは、ビルの窓の方に顔を向ける……?
「はあ? 空……?」
「そ。
それで、私が何に焦っているか、わかるから……!」
光治は、『一体何が目的だ』と思いながらも、
素直に言うことをきいた……
果たして、窓から空を見上げると……?
「え……」
光治は、一瞬、自分の目を疑った……
何故なら……!?
空が、真っ赤に染まっていたからだ……!?
「う、嘘だろ……!?」
空が裂けて、そこから赤いものが染みだして……!
空を真っ赤に染めていたのだ……!
そして、この状態の異常な空を……
光治は、過去に、何度も見たことがあった……!
そう……
それは……!?
「バ……バカな……!?
この状態って……世界崩壊の!?
何でだよ……!?
今回、俺、魅夜とは、まだ……!?」
セックスしていないのに……!?
そうなのだ!
窓から見上げた空は、
いつも周回する度に毎回見ていた、魅夜とセックスをした後の……
世界崩壊する時のものであった……!?
そして、光治のそんな様子を
フレイアは、まるで睨みつけるような鋭い目つきで見つめていた……
「ね? 少年、わかった?
私が焦っている理由……
今ね……かる~くヤバイのよ、この世界……」
「で、でも何で……!?」
そこへ不意に……?
光治の脳裏に、ある言葉が浮かんだ……?
――ああ……世界が割れちゃえばいいのに……!
酷く胸に突き刺さるような言葉だった……?
頭を鈍器で殴られたような衝撃を感じ、
生きているのが嫌になるような……?
吐き気すら催して来る言葉……
(だ、誰の言葉だっけ……?
何だか……ひどく懐かしいような……?)
――ああ……世界が割れちゃえばいいのに……!
こんな世の中、無くなってしまえばいいのに!
だが、今の割れている空を見上げると、
その言葉の通りのことが現実に起こっているように思えた……!
まるで、そいつが願ったから……!
そう言ったから……!?
世界が本当に割れちゃっているかのように……!?
「あ……」
そして、光治は、そこでようやく思い出したのだ……
「あ、やべ……
思い出した……
それ、ヤミリンの言葉……!?」
そうだった……
『世界が割れちゃえばいいのに……』の言葉は、
ヤミリンが、放送をやめてしまう前に言っていた台詞だった……
その後、彼女は、
突然、できちゃった婚を発表し……
何やら自暴自棄になったかのように、本性を曝け出す……!
そして、彼女のファン達によって、大炎上するわけだが……
「お、おい……!?
まさか……!?
世界が崩壊するのって……!?」
光治がそう言うと、
フレイアは、肩をすくめながら、
苦笑しながら、こんなことを言い始める……?
「そうなのよ……
私達も、ずっと、あんたらカップルがセックスをすると
世界が崩壊すると思っていた……
けど、それは違った……」
そして、フレイアは……
彼女にしては真面目な表情をつくると……
階段の下にいるだろう、その人物を見つめるかのように
下を向きながら、こう言う……
「世界が崩壊する原因……それは……
一人の、可哀想な女の子が、そう願い、
それを不憫に思った、ある狂った神様が、願いを叶えた結果なのよ……」
一度回り出した歯車は、容易には止まらない……
世界は、終わりに向けて……
着々と、進んでいた……!?
そして、フレイアは、ただ冷静に……
残酷な一言を告げるのだ……
「そして、困ったことに……
いつも世界崩壊時に、
少年を、時間遡行させていた【時の女神様】は、
その力を失ってしまってるのよねぇ、これが……!」
「え……?」
作者「はい、色々な伏線も、やっとこさ回収され始め!
盛り上がってまいりましたあ!w」
せや姉「あれ? もしかして、これ、もう終わり近いんとちゃう?」
作者「もしかしなくても終わりだ……」
せや姉「え? ホンマけ!?」
作者「っていうか、作者は、毎回毎回を
最終回のつもりで、一回一回魂込めてやってますから!」
せや姉「ああ、そういう」
作者「とりあえず、第二章・完はもうすぐの予定……」
せや姉「その後は?」
作者「その後は……
まあ、第三章の構想はあるけど、
第二章で、話を締める可能もある……
どうなるかは……」
せや姉「ふーん」
作者「てか、作者、行き当たりばったりが好きなんで!w」
せや姉「なるほど」
作者「てか、その前に、いい加減おねショタ転生の続き書かなきゃね!w」
せや姉「せやね」
作者「ま、セクロス第二章終わったら、
1ヵ月ぐらい休む気でいるけど……!w」
せや姉「おい」
作者「何か、今日は、よく異性と目の合う日だったなあ……」
せや姉「あっそ」
作者「何か、あまりにも目が合うもので、
目が合った後に、つい笑ってしまった!w
『ま~たかよ!w』ってな感じで!w
そしたら……
目の合った相手に、二度見されてしまった……」
せや姉「え? てか、いきなり笑うたら、流石に失礼やろ?」
作者「ま、そうなんだけどね……
いきなり『ごめんなさい!』とか言うのも
わけわかんねえなと思って……」
せや姉「うーん……どないやろ?」
作者「まあ、そもそも、このビビりの私が
異性に気軽に話しかけること、できるわけないし」
せや姉「おい、偉そうに言うなや」
せや姉「てか……」
作者「ん?」
せや姉「あんた、異性どころか、同性の友達もおらんやん」
作者「ぐはっ1?(吐血」




