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 77話: スカイ ハイ! それでも私は!

 車内で、毬愛は、横に座っている魅夜に向かって、

 その顔を真剣に見つめながら言う。


「ところで、魅夜様、よろしいのですか?」


「な、何よ?」


 魅夜が、ムスッとした顔で尋ねた。


 だが、毬愛は、

 極めて冷静な顔で、尚も問う。


「緊急事態でしたから、

 魅夜様の心情も確かめず、

 急いで乗車していただきましたが……

 本当に、よろしいのですね?」


「な、何よ? 改まって……

 コウくんが何だか大変なことになってるんだから

 助けに行くのは当たり前でしょ?」


 魅夜は、毬愛を訝しげな目で見ながら、そう言った。


 今、彼女達は、光治と宮子がいるとされる廃ビルへ向かって

 自動車で移動していた。


 ちなみに、運転手は、メイドの恵理子さんである……


「そうなのですが、

 こういうことは、気持ちをハッキリさせた方が

 良いと思いまして……」


「だから、何なのよ……?」


 いい加減焦れて来た魅夜は、

 少しイラッとしてそう言った……


「ハッキリ申し上げますと……

 途中で魅夜様が、尻ごみなさりそうで、不安なのです……」


「はあ!?」


 魅夜は、毬愛のことを睨みつける……


「私が、コウくん関連で、尻ごみ……!?

 ありえないでしょ!?」


 だが……?


「失礼ながら、こちらの方で色々調べさせていただきました……

 宮子様のこと……

 昨日の朝の、貴女と宮子様とのやり取りから、

 彼女も、コウ様と関係ある人物と思いましたので……」


 毬愛が、魅夜の目を真っ直ぐに見つめながらそう言って……


「そ、そう……」


 魅夜は、思わず毬愛から視線を逸らす……


「そして、もちろん……

 申し訳ありませんが、貴女と宮子様の関係性というか……

 貴女にとって、宮子様がどういう存在なのか、知りました……」


 それから、毬愛は、

 一呼吸置いてから、言いにくそうにしながらも、

 こんなことを言う……


「彼女に……負い目が、ありますよね?」


「うっ……」


 痛いところを突かれ、魅夜は思わず、呻く……


 だが、すぐに持ち直すと……


「で、なに……?

 私のことを、責めるつもり……?」


 むしろ、開き直って、

 『それがどうしたの?』と言わんばかりの態度で

 尊大な態度で、毬愛に尋ねた。


「いいえ? 別に?

 もう終わってしまったことを、とやかく言っても無意味ですわ」


 魅夜は、毬愛がアッサリと引き下がったので、

 『ズコー』と、こけそうになる……


「それよりも、わたくしが申し上げたいのは、

 貴女は、彼女に……

 縁宮子様に、対峙できますか、ということです……

 過去のトラウマを越えて……

 彼女が悪いことをなさっていたら、止められますか?」


 なかなか痛いところを突く……

 魅夜はそう思って、奥歯を噛みしめる……


「わ、私は……!」


 魅夜は、

 自分のトラウマを抉り出すようなことを言う毬愛のを睨みつけ……!


 だが……


 すぐに、魅夜は、悲しそうな顔をしながら……

 視線を落としてしまう……


「魅夜様……?」


 毬愛が、心配して呼び掛けると、

 魅夜は、ふぅと、ため息を吐きながら、ぽつりぽつりと呟く……


「正直に言うと、私は、あの子が怖い……

 怖い……?

 ううん、違うな……?

 怖いんじゃなくて……

 何ていうか、申し訳ない気持ちが強い……」


「申し訳ない気持ち……?」


 毬愛が尋ねると、

 魅夜は、小さくうなずく……


「うん……

 私とあの子のこと、調べたんなら、

 知ってるかも知れないけれど、

 コウくんと初めて会ったきっかけを、

 あの子がつくってくれたのよ……」


 そして、魅夜は、自嘲気味に笑いながら、

 肩をすくめて見せる……


「それについては、宮子に感謝している……

 あの子が、コウくんに病床の私への手紙を書くように頼んでくれて……

 それでコウくんと初めて会えたんだもの……

 ホント、感謝している……

 あの子がいなかったら、私はこの世に生きていないかも……」


 魅夜は、うつむき加減で……

 目に涙を浮かべていた……


「でも、私はあの子を裏切ってしまった……!?

 あの子が、コウくんのこと、

 キラキラした目で見ていたのはわかっていたのに……!」


 魅夜は、目をぎゅっと、つぶりながら、

 後悔しているように涙を流した。


「あの子、恋してたのね……?

 それに対して……私の方は……別に……

 当時の私は、恋愛なんて興味ないっていうか……

 『恋愛なんてバカのすること』なんて言って、毛嫌いしていて……

 コウくんのことも、そういう対象としては見てなかったの……

 それなのに……」


 魅夜は、両手を膝にやると、

 自分のスカートをぎゅっと握りしめた……!


「何で、私は……!?

 私とあの子で、コウくんに対する気持ちの重さが

 明らかに違っていたのに……!

 私は、彼女みたいに、真剣に恋なんてしてなかったのに!?

 でも……でも……

 でも、私は、わがままを言って……

 あの子からコウくんを奪って……

 単純に……楽しくて……恋愛感情とは別で……

 コウくんに、話相手に……

 ううん、ずっと側にいて欲しいって思って……」


「魅夜様……」


 毬愛は、何も言えず、魅夜のことを

 ただ見つめていた……


 ふいに、魅夜は、視線を上げると、

 毬愛に訴えかけるように、激しくこう言った……!


「だって、初めてだったんだもの……!?

 人に、あんなに勇気づけられたのって……!

 あんなに、私が生きていることを、他人に望まれたことなんて……!

 手紙から、コウくんの優しさが伝わって来るように感じて、心が温かくなって!

 だから、私は……!?

 私は、こんなに私の気持ちを温かくしてくれるコウくんに興味をもって……!

 コウくんのこと……もっと知りたくて……

 彼に甘えたくて……!

 だから、つい木に……!」


 それから、魅夜は……?

 突然、はっとしたような顔になり、

 両手で顔を覆いながら、泣き出してしまう……


「だけど……私、そんなつもりなかったのに……

 コウくんをヒドイ目に合わせてしまって……ぐすっ……

 結局、宮子には……

 好きな人を奪うようなことしてしまった上に……

 コウくんをあんな目に会わせてしまって……

 私は……ぐすっ……

 私は、あの子に申し訳なく……て……うぅ……」


 魅夜の目には、後から後から涙が流れていた……


 毬愛は、そんな魅夜を見つめながら、

 頭の中で、半分魅夜に同情しながらも……

 もう半分で『これは、宮子様に近づけない方がいいですかね?』

 などと、魅夜のことを切り捨てにかかっていた……


 最悪、毬愛だけで、光治を助けに行こうと……



 だが……?


「でも、それはそれ……!」


「魅夜様……?」


 魅夜は、顔を上げると、

 目に力を込めて、精一杯毬愛のことを見ながら言い放つ……!


「でも、あの子のせいで

 コウくんが何か危険な目にあっているとしたら……!

 私は、迷うことなく、あの子と……宮子と対峙する!

 だって、私は、あの子が相手でも……!

 私は、コウくんのことが好きだから……!

 だから……!」


 魅夜は、拳をぎゅっと握ると、

 目に力を込めて、それを見つめた……


 その瞳には、闘志があふれているように感じられて……



 だが……?


「お嬢様! 失礼ながら、そろそろ目的地です!」


 メイドの恵理子さんが、運転席から毬愛達の座る後部座席に向かって

 早口で、用件だけ伝える感じで、そう言った……?


「わかりました……」


「へ?」


 魅夜だけ、どうも置いてけぼりを食らったように、

 ひとり呆けていた……?


「ごめんなさい、魅夜様?

 お話、最後までお聞きしたかったのですが……

 お時間となりました」


「いや、だから、何?」


 魅夜は、眉をひくひくさせて、そう尋ねたが、

 毬愛は、笑顔でこう返した。


「ですが、宮子様相手でも、

 コウ様への気持ちに揺らぎはないようなので、安心しました!

 というわけで……

 はい、これ……!」


 毬愛は、そう言いながら、魅夜に

 何やら、リュックのようなものを手渡した……?


「何、これ?」


「パラシュートです……

 すぐ背負って、ベルトを締めて下さい」


「は? パラシュート!?」


 魅夜が、怪訝そうに尋ねるが、

 毬愛は、少し笑顔を見せてから、

 真剣な表情で言う……


「ええ、今から飛び降ります……!」


「はあ!?

 え? あんた、何言ってるの!?

 自動車でしょ……!? なに、空を飛んでるようなこと……」


 そう言いながら、魅夜は外を見た……!?


「ブッ!?」


 なんと、窓から見渡す限り、どこまでも青空が続いていた……!?

 遠くの方では、雲が下に見えている……!?


 どうやら、魅夜が話に夢中になっている間に、

 自動車は、空を飛んでいたらしい……!?


「なんか、空飛んでるんですけど!?」


「地上は、道が混んでおりましたので……

 ヘリコプターに変形して、空飛んでましたの」


「マジかぁ!?」


 魅夜は、悲鳴のような声を上げた……!?


 だが、思いの他、毬愛が真剣な顔をしているのに気付くと、

 とりあえずの身の安全は確保しようと、急いでパラシュートを装備した……!


 パラシュートも付けないまま、落とされたら、たまったものではない!?



 そして、

 魅夜がパラシュートを背負い、ベルトを装着したのを確認すると、

 毬愛が、思い切りよく車のドアをあける……!?


「ちょっと待てや!? 毬愛、あんた!?

 よく見たら、自分だけ、パイロットスーツみたいなのに着替えてんじゃん!?

 長ズボンの!?」


 魅夜は、毬愛を指差しながら、大声で叫んだ!

 確かに、毬愛はいつの間にか、

 オレンジ色のつなぎ服に着替えているではないか……!?


「だって、スカートでパラシュート降下なんてしたら、

 めくれ上がって、大変なことになりますもの……」


「て、てめえ、毬愛!? この悪役令嬢!?

 しれっと自分だけ、そういうことしてんじゃない!?

 私、スカートなんだけど!?

 しかもミニスカなんだけど!?」


「ごめんなさい、時間が無いので!

 もう行きましょう!」


 そう言って毬愛は、魅夜の手を握って、

 車のドアから外へ飛び出した……!?


「いやあああああああ!?」


「魅夜様!? 喋ってると舌噛みますわよ!?」

作者「なんかさあ……」

せや姉「うん」

作者「今日は、ハロウィンのせいか、

   近所の高校生が

   頭にバニーガールの耳つけてた」

せや姉「へえ……」

作者「うーん……

   なんか、そこまでしてコスプレしたいのかなあ……」

せや姉「せやね」



作者「モスキート音ってあるじゃん?」

せや姉「ああ、あるな……

    深夜の公園とかで流れていて、

    若者にしか聞こえないイヤな感じの音な」

作者「あれってさあ……

   作者その昔『そんなものホントにあるのか?』って

   疑っていたのよ?」

せや姉「ふーん……?」

作者「だって、私には聞こえないんだよ!?

   信じられないじゃん!?」

せや姉「いや、20代までなら辛うじて聞こえるはずなんやけど?」

作者「作者、17歳のJKだけど聞こえないんだってヴァ!」

せや姉「まてや!? おかしいやろ!? いろいろと!」

作者「まあ、それでさあ……

   一時期、20代の人つかまえて

   『モスキート音ってホントにあるの?』とか

   『ねえねえ、モスキート音ってどんな音なの?』とか

   訊きまくったんよ!」

せや姉「迷惑なやつやなあ……」

作者「でも、訊いてもよくわからん……」

せや姉「まったく、ホンマ迷惑なやつや……」

作者「ところがだ! いつだったか、テレビで

   【30代以下にしか聞こえないモスキート音】っていうのが

   放送されて、ついにモスキート音を聞くことに成功したの!w」

せや姉「それ、あんたが30代って自分で認めていることなんやけど?」

作者「17歳で~っす☆」

せや姉「うわあ……」

作者「で、モスキート音聞いてみて、思った……」



作者「あ、これ……

   お寺とか、墓場とか、教会とかでよく聞く音だ……?」



せや姉「まてや!?」

作者「お寺とかお墓とかの、ああいう幽霊が居そうなところで

   作者、よくキーンって音が聞こえるんだけど、

   何とびっくり! モスキート音ってそれにそっくり!w」

せや姉「やから!? おばけの話はやめや言うてるやろ!?」

作者「おっ……?」

せや姉「ん?」

作者「ちょうどさっきから、何か耳にキーンって音すんだけど……?」

せや姉「ちょ……!?」

作者「てか、何か聞こえるなあと思って意識を集中させたら

   何か視界に白い物が……?」

せや姉「ぎゃあああああ!?」

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