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  6話: 運命の彼女

「話は聞かせてもらったわ!

 世界を救うために、私とHしましょう!

 ご主人様!」


 突然、光治の前に現れた、

 ピンク色の髪をしたメイド服の女性が、そう言った……


「は?」


 ここは、時の狭間の空間……

 時の迷子の行きつく場所……


「いや、話も何も……

 あんたにまだ、事情を話してないんやけど……?」


 ノルンは、そんなピンク髪メイドを

 冷やかな目で見ながら、そう言った。


「は!? 笑わせないでくれる!?

 大体想像できるし!」


 ピンク髪メイドは、ノルンに

 怒った様な表情で、そう言った……?


「ほう……じゃあ、言うてみ?」


 ノルンが挑発するように尋ねると、

 ピンク髪メイドは、光治の両肩をガシッと掴む……?


「え? 何ですか?」


「大方、この銀髪の女神に言い寄られて困ってる!

 そうでしょ!? 少年!

 まったく! いい歳したババアが

 こんな美味しそうな男子高校生を……じゃなかった!

 可哀想に……! 怖かったでしょ?

 年上の相手から無理やり求められるとか

 身の毛もよだつことだものね!? じゅる!

 おねショタとか気持ち悪いのよ! じゅるる!

 まったく! まったく、けしからんわ! じゅるるる!」


「おい……」


 ノルンは、『お前にだけはババアとか言われたくない』と

 ふつふつと怒りを募らせる……


「よし! そうと決まれば……!

 ホテル行こ! ホテル!

 二人で愛の逃避行よ!

 ホテルで、いっぱいエロいことして……!

 きちゃない銀髪ババアの記憶は上書きしちゃお?

 痛てっ……!?」


 堪え切れなくなったノルンが、ピンク髪メイドの後頭部を

 グーで思いっきり殴った。


「アホ言うなや!?

 大体、そのメイド服何やの……?

 いい歳した女神が恥ずかしい!」


「ちょっと? 何言ってるの?

 私はいつもメイド服を着ていたでしょ?

 決して、男子高校生が好きそうなコスプレを

 選んで、してきたとかじゃないんだからね!」


「あ、もうええわ……

 面倒なった……」


 ノルンは、そう言ってから、大きく息を吐くと、

 中腰になって、右の拳を自身の身体後方へと構える。


「は? え?

 ちょ……!? その構え、まさか……!?」


 フレイアは“それ”に気付いて、

 逃れようとするが……既に時遅し……!


「せいやあ!?」


 突然放たれたノルンの正拳突きが、

 ピンク髪メイドの腹に、深々と突きささった……!?


「ぐほっ!?」


 それは、まごう事なき、腹パンチ……!

 ピンク髪メイドに こうか ばつぐんだ!


「おえええ……!

 ちょ……あんた……!?

 ほ、本気で……やり……過ぎ……!?

 ぐるじい……息できないわ……ごれ……!?」


 苦しそうにうずくまるピンクメイドを余所に

 ノルンは、光治の方に身体を向ける……


「ひぃ!?」


 光治は、思わず声をあげた……!


「ハァ……

 こいつ、さっき言ってたフレイア……

 恋の女神や……」


 ノルンはそう言いながら、ピンクメイドを指差して言った。


「ど、どうも……ご主人様……

 貴方の……愛の奴隷……フレイアよ?

 ゲホ……ゲホゲホ!」


「まだ言うんか……?

 そして、フレイア?

 わかってると思うが、こいつが

 さっき電話で言った人間の男……」


「あ、光治と言います……

 もう忘れて下さっていいです。

 あの……変なお姉さん……」


 光治がそう言うと、フレイアは

 ぷるぷると身体を小刻みに震わせて……?


「うひ! うひひひひ!

 変なお姉さんだなんて!

 面白いこと言ってくれるじゃないの……!」


 何が面白いのか?

 フレイアは突然笑い出した……?


 光治が困惑していると、

 光治の肩に、ノルンが手を置いて、

 ゆっくりと首を横にふりながら、こんなことを言う……?


「あのな……?

 ちなみに、若干ドM入っている変態やから

 煽り言葉には気ぃつけや……?

 喜ばすだけやぞ?」


(うわあ……)


 光治は、心底、このフレイアとかいう女神に

 関わりたくないと思った……


 そして、ノルンの耳元に顔を近づけると、

 フレイアに聞こえないような小声で尋ねる……


「な、なあ……

 この女神、大丈夫なのか……?」


「すまん……人選……いや、

 神選間違ったかもしれへん……」


(いや、電話する段階で気付けよ……)


 光治は、心の中で、そうツッコミを入れた。


「ちなみに……

 恋の女神やのに、

 彼氏いない歴=実年齢や……」


(ちょ……!? いいのか、それで……?)


「あ! 少年ったら、不安そうな顔してる!?

 大丈夫よ!? 心配しないで!?

 彼氏いたことはないけれど、

 経験人数なら5桁だから!

 あれ……6桁……? いや、よく覚えてないや……

 とにかく、恋愛に関する知識は豊富よ?」


(いや、それはそれで、ダメだろう……?)


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


「何だぁ!

 それならそうと早く言ってくれればいいのにぃ!」


「やから、説明する前に暴走したの、おのれやろ!?」


 フレイアの腹痛が収まったところで、

 ノルンは、これまでのことを説明した……


 つまりは、光治と魅夜の行為によって

 世界が消滅していること……


 光治を過去へ送って、やり直させているが、

 毎回、魅夜と関係を結んでしまうこと……


 何度忠告しても、それをやめようとしないこと……


 そして、最後に……


 ノルンは、フレイアの耳元で

 ひそひそと耳打ちする……


「あと、時間遡行で、

 間違いなく、その女の記憶はリセットされているんやけど、

 感情の方は、周回ごとに恋心が燃えあがっているみたいや……」


「なるほどねえ……」


 フレイアは、にやにやしながら

 そんな風に言った……


「うふふ、困っちゃったね? 少年?

 お姉さんが慰めてあげよっか?」


 光治には、フレイアの、そのにやけ面が

 どうにも我慢できなくて、つい、こう言ってしまう……


「あの、悪ふざけしないで欲しいんですが?

 俺、本当に困っているんで……!」


「わ、悪ふざけ……?

 あら、言うじゃない……?」


 そう言って、フレイアは

 肩をすくめて余裕を見せる……


(くそ……!

 腹立つな、この女……!)


 光治には、それがまたイラ立ったが、

 それを無視して、ノルンに尋ね始める。


「そもそも、何で魅夜とヤっちゃいけないんだ?」


「あー……せやった……

 それ、説明する約束やったな?

 おい、フレやん? 説明したれ?」


「は? 私?

 いいけど?

 ノルちゃんは説明しないの?」


「いや、うちが説明しても難しいらしくてな……

 何度教えても全然理解しないんや、こいつ……」


「ふふ……わかった。

 大方、対消滅がどうとか、そういう説明したんでしょ?」


「何故、それを……?」


「やっぱりねえ……

 ダメよ、それじゃあ……!

 もっとわかりやすくいかないと……!

 じゃあ、お・姉・さ・んが……

 優しくレクチャーしてあげるね?」


 そして、フレイアはウィンクを投げかけると

 微笑みながら、こんなことを言い始める……


「じゃあ、分かりやすく、結論から言うわね?

 少年と、その月影魅夜って子は……


 『世界崩壊レベルに、魂の相性が悪い!』


 今起こっている問題は、

 ぶっちゃけ、こういうことよん!」


「ええー!?」


 光治は、まともに声をあげて驚いた。


「ちょ……!?

 ぶっちゃけ過ぎやろ!?」


「いいえ、これぐらいインパクトのあること

 最初にババーンと言った方が

 却ってわかりやすいはずよ?」


 だが、確かに、

 フレイアの説明は分かりやすい、と光治は思った。


 続けて、フレイアは、

 魂の相性について、細かな説明を付け加えた。


 つまりは……


 魂には、大きく分けて2つのタイプがある。

 陽の魂と、陰の魂である……


 これは別に、性格的なものはあまり関係ない……

 陽気な性格だと陽の魂になりそうな気がするが、

 陽気な性格でも陰の魂の者もいるのだ。


 そして、光治と魅夜の魂の性質を言うと、

 光治の魂は、陽の魂、

 魅夜の魂は、陰の魂で、

 陽の魂と、陰の魂は、相性が悪い……!



「まあ、本来、陰と陽は相性が悪いと言っても、

 性格が合わないとか、仲違いし易いとか

 その程度なんだけどね……

 君達の場合、魂の相性が悪過ぎて

 セックスをして、魂が一つになろうとすると、

 世界が崩壊するってわけ……」


 そしてフレイアは、くるりと表情を変えると……?

 真剣な眼差しで、光治を見つめ始める……


「そしてね……恐らくは……」


 フレイアは、そこまで言うと、黙ってしまい……

 それはまるで、

 その先を話すかどうか悩んでいる様子だった。


「恐らくは……?」


 いつまでも黙っているフレイアに

 堪らなくなって光治が尋ねると、

 フレイアは、ふぅ……と息を吐いて……

 それから、こんなことを言い始める……?


「ごめんね……?

 ここから先のこと言っちゃうと、

 きっと、君はショックを受けるだろうから

 予め、君に謝っておくね?」


「は?」


「日吉光治くん……?

 君にとって、月影魅夜さんは……

 恐らく、運命の相手ではないわ……!」


「なっ……!?」


 フレイアの信じられない発言に、

 光治はまともに驚いた……!


「だって、世界が崩壊するレベルで魂の相性が悪い相手が

 運命の相手のはずがない……!

 こんな悲しい結末しか起こり得ないカップルを

 運命神様が、許すわけがないわ……!

 そう……だから……

 貴方の運命の相手は、他にいるはず……!

 月影魅夜さんではありえないの……!」


(な、何言ってるんだ……?)


 光治は、目の前が真っ暗になるように感じた……


 それから、『もしかして性質の悪い冗談なのでは?』と思い、

 光治は、ふと、ノルンの方を見る……?


 もしも、フレイアの悪ふざけなら、

 ノルンは、冷やかな視線をフレイアに送っている……

 そう思ったからだ……


 しかし……?


「お、おい……?

 本当のこと、言い過ぎじゃないか……?

 高校生なんて、まだガキやぞ?

 そんな残酷なこと言うたら、メンタルが……?」


 ノルンは、時折、光治のことを

 同情するような目で見たり、視線を逸らしながら

 フレイアを責めるように、そう言っていた……?


(まさか……本当のこと……?)


「いいえ、大事なことだから

 これぐらいハッキリ言った方がいいわ!

 恋は遊びじゃないの! 戦争よ?

 日吉光治くん……! もう一度言うわ!

 月影魅夜さんは、貴方の運命の彼女ではありえない!

 彼女のことは諦めて、本当の運命の相手を探しなさい!」

作者「いやあ、1日あたりのPV下がった!w 下がった!w」

せや姉「せやね」

作者「一時期(8月16日)は、

   1798アクセス/日までいったのにね!w」

作者「それでも、まだ6話までしか書いていないのに、

   1000アクセス/日だからすごいね!w

   やっぱ、おねショタ転生からお付き合いの人多いんかな?」

せや姉「PV下がった原因は何やと思ってる?」

作者「いやあ、色々あるだろうけど、

   やっぱ10代のヒロインが誰も出ていないで

   女神様達とのやりとりに終始しているせいかな?

   このギャグのノリが嫌いな人もいるかも?」

作者「とにかく、ババアじゃ数字とれないんだと改めて思った!w」

せや姉「おい……」

せや姉「てか、女神達の年齢は、どう設定しとるの?」

作者「うーん、実年齢はともかく、精神年齢は20代のつもり」

せや姉「あんたより若いやん」

作者「そだねー、作者、三十…………って何言わそうとしてんじゃ!?」

せや姉「いや、自分で自爆しかけただけやん……

    てか、女神達も、

    あんたにだけは【ババア】って言われたくないと思うで?」

作者「は? 何言ってるの?

   作者は、17歳の美少女JKだって言ってるじゃん?

   17歳からしたら、20代も30代も誤差よ、誤差!w」

せや姉「またそういうこと言う……」

せや姉「そういうこと言ってると、また運が悪くなるんとちゃう?」

作者「まあねえ……

   偶然とは思うけど、女神様を悪く書いた日に限って

   不幸な出来事が起こるんだよねえ……」

作者「昨日も、車に轢かれそうになったし……」

せや姉「何やってん!?」

作者「いや、普通に歩道を歩いていたら、

   下手な運転の車が近付いてきて、接触しそうになったの……」


作者「あ、ごめんなさい! 完全に話逸れてしまいましたが、

   女神様達のノリについていけない読者様も

   もう少しで、この流れも終わりますんで、しばしお待ちを!

   もう少しで説明回終わって……そしたら!

   10代女子達による本格的なラブコメやっていきますんで!w」

作者「問題は……

   今作品のフレイア様や、

   おねショタ転生のアウラ様みたいなキャラ書いてると

   ノリノリで筆が進んでしまう系の作者が、

   どれだけ変態性を自重して、まっとうなラブコメできるかって話ですが……」

せや姉「おい……」

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