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 73話: * あなる を しめろ! *

「う……くそ……!?」


 ヤミリンには、

 その心臓の痛みに覚えがあった……!


 実は、かつて魅夜に呪いをかけた直後……!

 まるで、呪いの代償とでも言うべきか、

 今と同じような、心臓の痛みに襲われていたのだ……!


 そして、ヤミリンの耳には……


 “声”が聞こえて来た……!?



――茶番ハ ヤメロ……!

  ソンナ茶番 ノ タメニ、

  我ハ オ前ニ チカラヲ 授ケタノデハ ナイ……!



 あの時……魅夜に呪いをかけた時と同じ、

 低く、禍々しい感じの声が、

 ヤミリンの耳に……

 まるで、身体中に響くように聞こえていた……!



――モット 我レヲ 楽シマセロ……!

  殺セ! 殺スノダ……!



 そして、その“声”が、なくなるのと同時に

 ヤミリンの心臓に、先程までよりも更に強い、

 尋常ない程の痛みが走った!?


「ぎゃあああ……!?」


 ヤミリンは、叫び声を上げながら

 床の上をのたうち回る……!


 そして、胸を懸命に抑え、

 心臓から来る激痛を堪えていた……!


(ヤバイ……これ……ヤバイじゃん……!?)


 そして、激痛に顔を歪ませながらも……

 ある方向を、じっと見つめて……


「おい!? どうした!?」


 パンティ仮面だ……!


 彼女は、突然倒れたヤミリンに、

 慌てて、近寄って来ていたのだ……!


(く、来るな……来ちゃいけない……!)


 自分に駆け寄って来るパンティ仮面に

 危険を伝えようとするが……


「くっ……はぁはぁ……!?」


 呼吸さえまともにできない状態で、

 声にすら、ままならなかった……!


(うぅ……くそ……!?)


 そうこうしているうちに、

 パンティ仮面は近寄って来て……!


「おい、大丈夫なのか!?

 ヤミリン、返事しろ……!?」


 パンティ仮面は、ヤミリンに駆け寄ると、

 ヤミリンの肩をつかんで、抱き起こした……!


(だから、ヤバイんだって……! あんた……!?

 無警戒に、今のあたしに近寄っちゃ……!)


 ヤミリンは、心の底から、パンティ仮面の危険を心配していた……!


 どういうわけか、自分でもわからないが、

 光治と同じ感じのする彼女を、危険に晒したくないと思ったからだ!


 だが……?



――ソウダ! ソノ娘ヲ 殺セ!

  マタ呪イ ヲ カケテ

  ソイツモ 殺スノダ……!



 その言葉を耳にして……

 ヤミリンは、懸命に口を動かして、

 パンティ仮面に危険を伝えた……!?


「ダ……ダメだ……!

 あんた……!

 あたしに……触れるな……!」


 そう言って、ヤミリンは、

 手で思いっきり、パンティ仮面を突き飛ばした……!


「うお……!?」


 少し突き飛ばされただけのように思えたが、

 数メートルは吹っ飛んだ……!?


(くそ……!? 何だ、この怪力……!?)



 吹っ飛ばされたパンティ仮面が、驚いて

 尻もちをついていると……?


「に……にげ……ろ……!」


 ヤミリンは、ゆら~っと立ち上がり、

 パンティ仮面を指差して、こんなことを叫び始める……!?


「あ、あんた……に、逃げてくれ……

 あたしが……まだ……!

 あたしの身体を……コントロールできるうちに……!」


「コ、コントロールだって……!?

 お前、誰かに操られているのか!?」


「わからないけど……たぶん!」


「たぶん、って何だよ……!?」


 パンティ仮面にそう尋ねられ……

 ヤミリンは、一瞬、考え込んでしまう……


「おい……」


「とにかく、早く……逃げて!

 で、でないと……!

 あたし……あんたを殺してしまうかもしれん……!?」


 ヤミリンは、自分の身体を懸命に抑えつけ、

 苦しそうに、そう言った……!


「え?」


「ん?」


 パンティ仮面が小首を傾げてから

 二人の間に、しばしの沈黙の時が流れる……


「まてまて! ちょっと待て!

 何、その、厨二病みたいな発言……!?

 ラノベにありがちな展開過ぎて嘘くさいんだけど!?」


「茶化すなよ!?

 本気なんだって……!

 今のあたしは、何をするかわからん……!

 ほら! 今だって、邪神のやつが……!」


「じゃ、邪神だと……!?

 ゾアメルグスターとかか!?」


「知らんわ、そんなの!?

 邪神だか、何だか知らないけど!

 とにかく、何かヤバイやつに、呪いの力で……!」


「おい、何だ、そのいい加減な設定!?

 終いには怒るぞ!?

 ラノベにありがちな設定つくるなら、最後までまともに考え……」


 パンティ仮面がそこまで言いかけると……


「うおおおお!?」


 ヤミリンは、急にそんな叫び声を上げながら、

 パソコンを置いていたテーブルを持ちあげた……!?


 そして、それを、今にもパンティ仮面に投げつけようと

 投げる構えに入った……!?


「ちょ……!?」


 パンティ仮面は、ヤミリンの行動に驚いて、

 慌てて、こんなことを言う……!


「わ、悪かった!

 謝るから許してくれ!?

 そんなもの持ちあげるほど怒るとは、思わなかったんだ!

 そ、そうだよな! ヤミリン、まだ中1だから

 そういうのに憧れちゃうお年頃だよな!」


 そう言いながら、パンティ仮面は後ずさりする……


「違うわ!?

 てか、何だ、その憧れちゃう年頃って!?

 邪眼がうずくとかそういう系のやつかよ!?

 てか、これは邪神のやつがあ! 勝手にだなあ……!

 うわあ! ヤバい! 手が! 手があ!?

 お前にテーブル投げようとしてえ……!?

 すまん、避けてくれええ!?」


 ヤミリンは、そんな、わざとらしく聞こえる台詞を言いながら、

 パンティ仮面に向かって、思いっきりテーブルを投げて来た……!


「無茶言うなああ!?」


 だが、そう言ってももう遅い……!?

 既に、凄い速さでテーブルが向かって来ていた……!


(くっ……この速さ!? 避け切れん……!?)


 そう思ったパンティ仮面は……!

 切り札に着手した!?


「ふんっ!」


 尻穴を……!

 つまり、アナルを、きゅっと締めたのだ……!


 すると……!


『あふん!』


 何とも、気の抜ける声と共に……!


『ご主人様、了解です!

 時の力を使います!』


 彼のチンが、そう応えた……!


 ここで説明しよう……!

 パンティ仮面の……

 いや、もう面倒だから正体を明かそう……!

 パンティ仮面の正体は、光治だ!


 わお! びっくり!


 そして、実は、光治が、時の力を使う際に、

 今まで何度か行われていたことなのだが……


 光治が女体化するために、

 一時的に、魔法的な力によって

 光治の身体から分離していた彼のチンチン●は、

 その避難場所として、彼のアナルに収まっていた……!


 そして、光治が、アナルに力を込め、

 そこにいるチンを締めあげることで合図を送り、

 チンが、時の女神の力を使用していたのだ……!


(よくよく考えると、他に合図の方法もあると思うんだが……?)


 だが、チンに『誰かが見ているところで、チンに話しかけていたら

 頭の変な人に思われますチン!?』とか言われて、

 言葉に頼らない、この方法を採用したのだった……!


 いや!? そんなこと言っている場合じゃない!?


 ヤミリンの投げたテーブルは、

 もう1メートルもないところまで近づいていた……!?


 光治は、カッと、テーブルを睨みつけ……!


 すると……!?



 テーブルが空中で止まった……!



「そおれ、逃げろお!?」


 光治はそう言って、一目散に逃げた……!


 本物の時の女神ノルンと違い、彼には、

 時の力は、そう長くつかっていられなかった……!

 せいぜい、数秒ぐらいが限度だ!



 ドガーンッ!



 ふり返ると、さっきまで光治がいた辺りに

 テーブルが着地していた……!


「やっべ!? マジ、何なの、あの厨二病……!?

 あんな身体強化とか、ラノベのチートもいいところだろ!?」


 お前が言うな! お前が!?

せや姉「おい」

作者「ん? 何か!?」

せや姉「何や、今回の展開!?

    折角、前回まで、ホロリと来るような泣ける話やったのに

    今回の、こんなん、ギャグやんけ!?」

作者「まあ、ラブコメだからね……」

せや姉「ラブコメちゃうやろ、こんなん!?」

作者「しょうがないじゃーん!

   作者ちゃん、緊張感もたない人なんだものお……!

   シリアス続けていると、何か茶化したくなるんよ?」

せや姉「いや、頼むから、まともに書いてや……」


作者「思えば、大学の英語の授業でも……」

せや姉「おい、自称JK……」

作者「二人一組になって、

   片方の人が、英語のアニメを見て

   その内容を英語で、もう片方の人間に伝えるっていう授業があって……」

せや姉「え? 何その、やたら高度な感じの授業!?」

作者「ホント、無茶苦茶や、と思ったよ、私も……

   カナダ人の英語講師が、自信満々に

   俺のオリジナル授業だぜ、すごいだろ? とか

   ドヤ顔してたけど……

   やらされる方としては、もう英語がペラペラなわけでもなく

   ホントしんどかった……」

作者「って、ちゃうねん……!

   そんな愚痴言いたかったんとちゃうわ!」

作者「とにかく、そのアニメを見て、内容を伝える方の役に

   作者がなるとさあ……」

せや姉「うん」

作者「どうしても、アニメの話そのままだと

   何か、つまらなく感じて……

   サービスのつもりで、オチつけるのよ!w」

せや姉「うわあ……」

作者「んで、カナダ人英語講師に

   『君、余計なことしないでいいよ?』と

   英語で注意されて……」

せや姉「うわあ……」

作者「てかさあ……

   そもそも、その英語のアニメっていうのが

   あの悪名高いギャグアニメ【シンプソンズ】だから

   オチつけなくても、そのまま伝えればギャグになるんだけどね!w」

せや姉「まったくの無意味やんけ!?」

作者「まあ、そんなわけで、シリアス路線もたまにやりたくなるが……

   やっぱ、持続できないんだよね……私の性格だと……

   どっかオチをつけたくなるの……」

せや姉「せやね」

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