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 72話: ネトラレて、呪われて…

 宮子の母親は看護師で、病院勤めだった。


 そして……


 その頃の、母の勤め先の病院に、

 どういう偶然か、月影魅夜が入院していたのだ……


 どうも、宮子は、魅夜とは、

 因縁が浅からぬようで……


 ……


 当時、魅夜は、心臓の病気を患っていた。


 容態は、あまり芳しいものではなかったが、

 ある手術さえ受ければ、完治も期待できる、というものだった……


 ただ、その手術、少し難しいもので……

 本当にごくごく低い確率ではあるが、

 失敗する可能性があった……


 まだ、子供であった魅夜は、そのことが気がかりで、

 失敗して、自分がしんでしまうことを、極端に怖がり、

 手術の決心がつかなかった……


 もちろん、命に関わることであるから、

 最終的には、半ば強引に手術に踏み切っただろうが……


 病院側は、『患者本人の意思を尊重する』という理念に基づいて

 容態が急変しない限り、

 魅夜が手術を承諾するのを待っていたのだった……


 そこで考えられたのが、

 魅夜と同年代の子からの励ましの手紙……


 その手紙で、手術を受けるよう促してもらえば

 魅夜も、手術の決心がつくかもしれない、と、そう考えたのだ……


 初めは、その手紙を書く役として

 宮子が望まれたが、

 宮子はまだ4歳……文字を書くには、少し早い……


 そこで、少し年上の子で、誰か、文字の書ける子がいないか、

 宮子は、母親から尋ねられ……


「コウちゃんがいるよ!」


 そう元気に答えた……


 当時の宮子にとって光治は、

 自分を救ってくれたヒーローそのもの。

 彼にできないことは何もないと、宮子は信じていたからだ……


 そこで、宮子は、光治に相談したのだ……

 それが彼女にとって、人生最大のミスとも知らずに……



 さて、当時、光治はまだ5歳だったが、

 一応、文字を書くことができた。


 平仮名しか書けなかったが……


 それでも、母親や姉に【月】などの漢字を尋ねながら、

 努力して、何とか手紙を書き、

 それを宮子の母に提出、

 魅夜に届けてもらったのだ。


 はたして、

 思いもしなかった手紙に、魅夜は感動し……

 勇気づけられた彼女は、手術を決意する……


 まあ、そこから先は

 想像に難くないだろうが……


 魅夜の胸の手術は、無事成功し……

 魅夜は、健康な身体となったのだ……


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


(だけど、それで終わらなかった……

 あの糞女……コウちゃんに会いたいとか言い出したんだ……!)


 こんな素敵な手紙を送ってくれた人は

 一体、どんな人だろう……?


 魅夜は、そんな好奇心から

 光治に会うことを強く望んだ……


 そして、光治は、魅夜と会うことになったのだが……



 初めこそは、宮子は、ドヤ顔で

 自分の彼氏を紹介するような気分で

 光治を、魅夜に会わせたのだが……


 すぐに、光治と魅夜は打ち解けて……


 いや? それどころか……!?


 どうも、同い年の二人は、気が合うようで……

 光治と魅夜は、何やら宮子のわからないことで盛り上がり、

 楽しそうに会話し始めた……


「ね、ねえ!

 あたちも なかまに いれてよ!」


 宮子は、話題に入っていけず……

 宮子は、完全に蚊帳の外となる……


「ねえ! ねえ!?

 コウちゃん! あたち!

 あたちを むし しないでよ!」



 宮子は、光治と魅夜が仲良くしているのを見ていると、

 胸のあたりが、ざわざわとして、嫌な気分になって来た……


 後になって考えれば、

 あれが嫉妬だったとわかるが……

 当時の幼かった宮子は、

 魅夜が、何かの魔法を自分にかけたものと思っていた……


 宮子は、額のアザのせいで、人から疎まれた経験もあって、

 自分に不幸が降りかかるのに、極端に敏感になっていて、

 その、不幸をまき散らしている原因に

 激しい憎悪を募らせる傾向にあった……


 かくして……

 宮子は、魅夜に嫌な感情を募らせて……


 病院で、光治と会っているところを目撃する度に

 二人の間に割って入って、わかれさせ、

 魅夜に向かって、ギャーギャーわめいて文句を言った……!



 だが、そんなことをしていれば、

 当然のことながら……


 光治は、段々と宮子から離れていって……


 当時の光治に尋ねたわけではないが……

 『面倒』『鬱陶しい』『ウザイ』……

 そんな感情を、宮子に抱いたのかも知れない……?


 いつも、べったりくっ付いて来る鬱陶しい年下よりも、

 話の通じやすい同い年の女の子の方が

 一緒に居て楽しかったのだろう……


 やがて、宮子には何も告げず、

 術後の回復に努めて、まだ入院している魅夜のところへ

 光治は、行ってしまうことが多くなって……


 宮子の心には……

 光治を、魅夜に取られたという気持ちだけが残った……


 ……


 そして、ある日、事件が起きてしまう……


 魅夜のいる病室の窓から見える木に

 風船か? 飛行機か?

 とにかく、何かの玩具がひっかかっていたらしい……?


 光治と魅夜の、二人だけの時に、

 魅夜は、それを『とって来てほしい』と光治に頼んで

 光治を木に登らせたらしい……


 光治は、木登りは得意な方だったが、

 前日に雨が降ったせいもあって、木は滑りやすくなっており……


 結果、光治は、木から滑って落ちて……

 光治は、血まみれの大怪我を負ってしまう……!



「あんたのせいだ! わかってんだろ!?」



 ヤミリンの、魅夜に対する怒りは頂点に達し、

 そう叫んだが……!


 それだけでは、収まりがつかなかった……!


 魅夜に、もう二度と、光治と会わないように約束させ……


 それでも、怒りは収まらず……!


 そして……


(思えば、あの時だったな……

 “声”が聞こえて来たのは……?)


 その時、怒りが冷めない宮子の耳に、

 不思議な声が、聞こえて来たのだ……


 どこからともなく……


 低く……くぐもった……禍々しい感じの……

 奇妙な声が……?


 そして、その声が言うのだ……



――ソナタニ 呪イノ チカラヲ サズケヨウゾ……!

 ソノ チカラ デ 恨ミヲ 晴ラスベシ……!



 宮子は、“声”に従い……

 魅夜に呪いをかけた……



 【愛する人と一生結ばれない呪い】を……



 すると、呪いが効いたのか……

 それ以来、魅夜は、光治と会うことはなくなった……


 だが、その代償に……?


 どういうわけか……

 光治が、記憶を失った……


 魅夜との思い出だけでなく……


 宮子との思い出も……


 保育園で楽しかった、全ての記憶を失って……


 彼はもはや……

 宮子の知っている光治では……なくなって……


 ……


 ……


「……い……」


 ……


「……おい……」


 ……


「お、おい……!?

 聞いているか……!? ヤミリン!?」


 気がつくと、パンティ仮面が慌てたように

 ヤミリンの名前を呼んでいた……?


「うわあ!?

 な、何だよ?

 びっくりするじゃないか!?

 どうしたんだ……?」


 ヤミリンがゲームを中断して、

 パンティ仮面の方を向くと……


「ど、どうしたじゃないだろ……?」


 パンティ仮面が、どこか慌てたようにそう言った。


 というか、心なしか……?

 パンティの隙間から見える顔色が、

 何となく赤くなっているような……?


「お、お前!? まだ続けるのか!?」


 そんな、当たり前のことを、パンティ仮面が尋ねて来る……?


「あったり前だろ!

 あたしが勝つまでやるぞ!」


「ほ、本気かよ……!?

 だ、だけどさあ……!

 もし、次、お前が負けたら、どうなるか……

 わかってるよな……?」


 そう言いながら、パンティ仮面は視線を泳がせ、

 何やらもじもじし始める……?


「というか、あたしを見て話せよ!?

 人と話す時は、人の目を見て話せって、教わらなかったのか!?

 そういうの、イライラするんだけど!?」


 ヤミリンに突然、お説教を食らって

 パンティ仮面は、目を白黒とさせたが……


 それから、どこかバツが悪そうに

 うつむき加減に、視線を逸らしながら、こんなことを言い始める……?


「そ、それは悪いと思うけど……!

 お、お前、自分の、今の格好わかってて言ってるか……?」


 パンティ仮面にそう言われて初めて、

 ヤミリンは、自分の服装を見て……


「なんじゃこりゃあ!?」


 ついには、叫び声をあげてしまう……!


 ヤミリンの今の服装は、

 ブラとショーツだけだった……!?


 そう言えば、夢中になってゲーム勝負をしているうちに、

 負ける度に一枚、また一枚と脱いでいた……!?


 気がついたら、服はもう脱ぎ捨て、

 下着姿になってしまっていたのだ……!?


 それから、パンティ仮面の方を見ると……?


 彼女は、ここに来た時の格好のまんま……

 男物のズボンやら上着やらの格好のまま、

 一度も服を脱いでいない様子だった……


「はっ!?」


 ヤミリンは、今更ながら気付いて、

 カメラの方を見る……!?


「み、見てんじゃねえ!? てめえら!?」


 ヤミリンは、今更ながら、手で、胸と大事なところを隠して

 カメラに向かって、そう叫んだ!



『うひひひ! さーせん!』

『ちっ! 気付きやがったか!』

『ヤミリンのせいで、ロリコンに目覚めそうじゃないかーばかー』



「こ、この変態どもが!?

 特に最後のコメントのやつ!?

 何がロリコンだ!?

 あ、あたしの身体がロリータとか言いたいのか!? ああん!?」


 ヤミリンは、そう叫んでから、

 配信者のコメントに、

 視聴者への怒りのコメントを投稿する……!


 すると、後ろからぽんと肩に手をかけられ、

 パンティ仮面が、目を閉じて、首を横にふる……


「てか、もうやめないか……?」


 そんなことを言うものだから、

 ヤミリンは、怒って叫ぶ!


「おい、勝ち逃げしようってか!?」


「いや、そういうわけじゃないが……

 ル、ルールを変えないか?

 脱衣はもう、やめよう……

 俺も、目のやり場に困るし……」


 そう言って、パンティ仮面は、また視線を逸らした……?


 それでわかったのだが、

 どうも、この変態女は、他人の下着姿を見るのが

 恥ずかしいらしい……?


「は? てめえ、女のくせに

 何、赤くなってんだよ?

 とにかく、あたしが勝つまでやるぞ!」


 そう言って、ヤミリンは、

 ダンスのマットに、向かおうとして……


「え……」



 ドサッ……!



 音を立てて、床に倒れた……


「え? ヤミリン?

 お前、何、何もないとこで、こけてんの?」


「うっせえ!」


 だが……?


 直後に、ヤミリンの胸に

 激痛が襲った……!?


「ぐっ……!?」


 ヤミリンの胸が……!

 心臓が……!?


 突然、悲鳴をあげ始めた……!?

作者「あれ? おかしいなあ……?」

せや姉「どした?」

作者「ここら辺、魅夜が大活躍だったはずなのに……

   どうしてこうなった?」

せや姉「せやったん?」

作者「うん。

   光治と夫婦そろって、パンツを頭に被って

   協力プレイで、ヤミリン=ラスボスを倒す予定だったのに……?」

せや姉「まてい!? ヤミリンはラスボスなん!?」

作者「うん、その予定だった……

   でも、まあ……この作者の言うことだからねえ……

   設定がコロコロ変わるので、あまり信じてはいけない……」

作者「ちなみに、最初の頃は、毬愛が、ラスボスの設定だった……」

せや姉「ラスボスだらけやんけ!?」

作者「うん、最終的に、光治の街に住む人みんな

   ラスボスになったら楽しいかも?w」

せや姉「もう、何が何やら……」

作者「ちなみに……

   魅夜と宮子の、病院でのエピソードは、

   とある人物の実話を元にしております……!w

   手紙の話とか特に……」

せや姉「絶対、あんたのことやろ、それ……」

昨夜「……!?

   ち、ちげーし!?

   どどどど、どうしてそういうこと言うの!?」

せや姉「明らかに動揺しとるんやけど……

    てか、名前が既に、動揺して変わっとるで?」

作者「ど、動揺してねえし!」

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